ぶち上げるだけぶち上げて知らないうちにフェードアウトしたと思われる施策が珍しくもないため、例えばファンサービスを査定に、例えばメンタルケア担当の配置、よって順天堂大医学部との提携がまだ継続しているか分かりませんがそれによる早期発見が理由か故障者がやたら増えたような気がするここ数年です。
そんな中で昨日に二軍戦で石川歩、東條が復帰登板を果たして戦力が薄いロッテには朗報、復帰過程の人たちを現状の分かる範囲でざくっとまとめてみます。
投手では
石川歩(2023年10月24日 右肩ベネット骨棘切除術および後方関節包解離術および関節唇クリーニング術)
3~4ヵ月後に投球練習を再開できる見込み、でしたが石垣島でブルペンに入ったなどの情報は無くやや遅れ気味の、しかし大きく遅れることもない復帰です。
昨季に結局はその右肩手術に至った右上肢のコンディション不良からの復帰が投げては打たれるの散々だっただけに昨日もいきなり先頭打者にヒットを打たれて次を歩かせて悪夢が蘇りかけましたが、以降を無難に抑えて1回零封はゲッツーもあり21球で終えました。
ピッチングとしてはとりあえず投げただけ感が否めずストレートは140キロ前後、全体的にボールが高めで最後の打者を除いてほぼ胸元より上とコントロールもまだまだこれから、それでも肘よりハードルが高い肩の手術となればここまではほぼほぼ順調と言えなくもありません。
ただ先日に36歳になって残された時間が多いわけではなく、このまま調子が上がらないようであれば松永パターンになる可能性はあります。
東條大樹 (2024年2月18日 左外腹斜筋損傷)
運動復帰まで4~6週間の目論見となればやはりやや遅れ気味ではあって、キャンプ途中での離脱はその残作業も加味した期間になったのかもしれません。
先発した石川歩の後を継いで三番手として1回3安打1失点はストレートは140キロ台半ばも抜け球が少なくなく同じくコントロールに手こずっていてスライダーの変化量もイマイチ、約2ヶ月ぶりの実戦ということもありこちらもとりあえず近況報告といった感じでしょう。
唐川とともに先発転向が試される中で場数を踏めなかったことでさてどうする、手短にリリーフでの復帰を志向する方がよいような気はします。
小野郁 (2023年5月19日 右肘鏡視下クリーニング手術)
復帰まで約3ヶ月とされていましたが遅れに遅れて、10ヶ月以上もかかりました。
昨日に五番手で1回2安打1四球1失点は小野らしくはあれど適当とは言い難いぐらいのばらけっぷりで球速も小野にしてはもうひとつ、この試合が2試合目で半月弱ほど前の1回4安打1被弾3失点に比べればマシですがこのピッチングを見る限りでは焦っても何もいいことは無さそうです。
右肘クリーニング手術は石川歩も岩下も復帰が早かったため小野もそうだと思っていただけに、これは大きな誤算です。
河村説人 (2022年9月16日 右尺骨神経前方移行術および右肘内側側副靭帯補強術)
今日の二番手で3回1安打1四球零封でした。
これで4試合続けての無失点で投球回も球数も徐々に増えてそこだけを見れば順調にも思えますが、しかし実戦復帰まで5~6ヶ月とされていたわけでかなり時間を要してそしてようやく昨秋のフェニックスリーグで復帰して早ければ開幕前にも二桁に戻るかと期待していたことを考えれば、まだまだです。
真っ直ぐは前よりもよくなっているのかなという感じがありますね、とは自己評価ですがのらりくらり感は健在ながらも今日の140キロ前後のストレートは見た目とともにその裏付けとは思えずちょっと投げたかと思えばまた消えるという土肥ロードを歩んでいるような危惧もあって、予断を許しません。
岩下大輝 (2023年10月3日 胸椎黄色靱帯骨化切除術)
右肘手術から順調に復帰したかと安堵した直後に国指定難病は復帰時期も見込まれず、そういう意味では順調すぎるぐらいに順調です。
今日は1回1奪三振零封と貫禄のピッチングでしたしストレートも140キロ台後半は明日にでも一軍と思いたくなるほどに、ただ鎌ケ谷で見たときと同じく病気の影響かもしれませんが太りすぎに見えて特に上半身が、よって上下のバランスが悪いのか全体的にぎこちなさのようなものも感じました。
体調さえ万全であれば当然に一軍にいなければならない岩下ですが事が事だけに焦らせるわけにもいかず、今後は何とも言えません。
森遼大朗 (2023年12月19日 右肘クリーニング手術)
投球開始まで約1ヶ月の見込みでしたが石垣島でブルペンに入ったところは見ておらず、ここまで実戦登板はありません。
石川歩や岩下の例を取れば出遅れですし小野の例で言えばそんなものかと、この森の離脱があるいは唐川や東條、フェルナンデスらの先発起用に繋がったかもしれず森としては大きなチャンスを逃したことにもなりますが、とにかく今は一日でも早い復帰を心待ちにしています。
本前郁也 (2024年2月22日 左上腕骨骨幹部のスクリュー固定術)
ピッチングに際しての骨折は高橋薫を思い出してしまって、選手生命の危機とすら思えてしまいます。
当てにならない球団の楽観的な目論見ですら抜糸から2~3ヵ月後、骨癒合が確認され次第にキャッチボールを開始と要は全治不明、となります。
おそらく今季中の復帰は無理ではないかと、来季は三桁に戻っての再スタートとなるかもしれません。
野手では
藤原恭大 (2024年3月11日 右膝蓋骨骨折)
手術をしたとの話は聞こえてこず自然治癒を待っているのか、一般的に保存治療と外科治療があってもし前者であれば粉々になっていないことにもなり復帰にそれほど時間がかからないかもしれず、しかし一ヶ月程度は固定が必要でまだその段階だと思われます。
吉井監督は3ヶ月ほどの長期離脱を覚悟しているようで体を動かせない期間が長ければ一からの調整となりますし、秋口に復帰できれば御の字かもしれません。
菅野剛士 (2023年7月10日 ハムストリング腱切除術)
復帰まで3ヶ月の見込みでしたがフェニックスリーグのメンバーに名を連ねることができず、今春の練習試合、オープン戦にも出番はありませんでした。
それでも教育リーグで実戦復帰してしかし開幕後も外野を守らずファーストかDHで、まだ完全ではなく走り回る外野は無理だったのでしょう。
ここにきてようやく外野を守り始めましたが肝心のバッティングが2割に届かず、ポジション的にもかなり苦しい立場となっています。
支配下選手登録枠に余裕があるわけではないため、このまま終わってしまうのもありえます。
高部瑛斗 (2023年9月1日 第一肋骨切除術)
右肩の不調だったものがチーム状況に引っ張られて昨春の強行出場が悪かったのか、結局はずるずると引きずった挙げ句の手術となりました。
全治まで3ヶ月の見込みで岩下、小野、森らとともに石垣島では笑顔でファンサービスに応じるなどあるいは開幕に間に合うかと期待したものの練習試合から出場するも身長にも満たない打率でオープン戦ではノーヒット、これでは開幕二軍も仕方がありません。
まだ肩に不安があるのか大事をとったのか守備機会がありませんでしたが先月下旬からようやく守り初めて、しかし率が上がらない、元々が守備範囲の広さはあれど弱肩ともされていて現在の守れない外野手が一軍を占める状況ではそこに入り込むハードルはかなり高げです。
山本大斗 (2023年10月12日 右足舟状骨骨折観血的整復固定術)
ちょこちょこと怪我で消息不明になることが少なくない山本は、昨秋に何やら難しい手術となりました。
ところが石垣島では通常メニューでしかし練習試合、オープン戦には呼ばれることなく、当たり前のように開幕二軍スタートです。
その二軍ではチームトップの3本塁打ながらも率が2割ちょいとなかなか上がらず、センターを守れる守備力があって本来であれば現在の愛斗の立ち位置が最低限だったはずでここからの反攻を期待したい、俺より飛ばすと言わしめた山口も台頭の兆しは手術をした翌年でした。
藤岡裕大 (2024年4月4日 左太もも裏の張り)
昨季の打撃好調をそのまま継続していた藤岡はしかし右足裏の違和感を無意識にでもかばった動きにでもなったのか、開幕早々に左太もも裏の強い張りです。
吉井監督は願望込みかそれほどかからないと強調していましたが実戦復帰は今週になってからで、DHで入らずセカンドを守ってヒットを量産して今日は欠場だったためもう北海道にいるのかもしれず、小川が頑張っていますが明日のスタメン起用はありそうです。
安田尚憲 (2024年3月31日 ぎっくり腰)
開幕早々に痛恨のぎっくり腰です。
そうでなくても中村奨のサード固定でどこを守らせるのかと思案されていて、もしかしたらベンチとしては難題を先送りでホッとしているのではないかと思ったりもして、実戦復帰はしましたが目に見える結果を残せていないだけに藤岡とは違って今日も二軍戦に出場して北海道は無いでしょう。
下手をするとズルズルと二軍暮らしが続くかもしれず、ガツンと本塁打量産でアピールをしたいところです。
この人たちは・・・
手術でも故障でもなく、単なる不調です。
もっとも悪い状態が続くと疑惑の政治家が入院したり負けが込んだ横綱大関が休場するかのように、手術や故障の話が出てくるかもしれません。
いきなり続けてリリーフを失敗してさくっと抹消された益田は一軍帯同で調整とのことでしたが投げずに再登録ではなく今週に二軍戦に投げ始めて前回登板ではピリッとしませんでしたが昨日は三者凡退に抑えて禊ぎは済んだと、今ごろは北海道に当たり前のようにいるような気がします。
大炎上で始まった美馬は二軍でそこそこなのと唐川が投げ抹消となったことで来週の6席目となるかもしれず、これは不調なのか限界なのか二軍でもピリッとしない二木は今よりもオフを心配した方がよいか、やや意外な二軍スタートとなった東妻はいつ昇格しても驚きはせず不安定な坂本はまだ時間がかかるでしょう。
そしてコルデロ、いきなり二軍戦で大炎上してそれでもオープン戦に投げさせるも油を注いで、その後の登板が無くフォームチェックでもしているのかはたまた既に日本にいなかったりして、フェルナンデスとダイクストラも2試合しか投げていませんしここ数年のこと助っ投への眼力の高さが今季はサッパリです。