その言葉を聞けるとは

両チームともにファンが貧打を嘆いているのが嘘のように「ここは東京ドームでなく後楽園ホールじゃね?」みたいな殴り合いが、そんな激戦を制しました。
決めたのは先日にプロ初のサヨナラ打を放った安田がプロ初のサヨナラヒットで大興奮、一塁側ベンチにガッツポーズしてから慌ててファーストに駆け込んだとは前進守備をしていたセンターが捕ってすぐに送球したからで、ファーストがベースを空けていて松井監督が怒っているかもしれません。
左対左ではあれど後輩の山口が歩かされての勝負に思うところもあったでしょう、それにしてもボールを見過ぎるぐらいに見過ぎるあの安田が「決めるつもりで」と口にしたのに驚きましたし喜ばしい、そう、その言葉を聞きたかった、興奮による発作ではなく考え方が変わったと思いたいです。

粘り強く打ちまくった

ここまで先発の足を引っ張りまくっていた打線は今日は粘り強く、突き放されても追いすがって頑張ってくれました。
八回の失点で2点差になりさすがに厳しいかと諦めかけましたが直後にポランコが弾丸ライナーでライトスタンドに叩き込んで、ここのところZOZOマリンでいい角度で打球が上がるも風で戻されていただけに鬱憤晴らしになったのではないかと、準備していたっぽい「アサッテ、ガンバリマス」が心強いです。
中村奨が2安打2四球とチャンスを作って安田は初回にもサヨナラヒットと同じようなライナー性の打球をセンター前に弾き返す同点打を放ち、山口も打った瞬間に與座が跪く豪快なアーチを、中軸が効果的に得点に結びつけて久しぶりの東京ドーム開催に駆け付けたロッテファンは大喜びでしょう。
石川慎も移籍後初打席で初ヒットはなぜか大隣コーチの78を着込んでピストライプは用意できたのにBSWは間に合わなかったのか、どうあれ目出度いです。
プレー際の弱さが続いていた藤原の守りが持ち直しつつあるのもいい傾向で、湿っていたバットもそろそろ梅雨明けしそうで楽しみになってきました。
そんなこんなで流れ的にはやはり初回に追い付いたのが大きく安田のタイムリーはもちろんのことチャンスを広げたポランコの内野安打が地味に効果的で、今日のお立ち台は山口と石川慎も加えての大賑わいがあるかとも思いましたがこの二人で文句無く納得です。

脆くも打たれまくった

一方で投手陣はピリッとしませんでした。
小島は典型的な悪いときの自滅型でコーナーを狙いすぎたかのようなボール先行は自らの首を締めて、追い付いてもらってすぐの四球には萎えました。
初回の失点は田村の悪送球もあったにせよやはり先頭を歩かせたのが地獄の一丁目、こうもピッチングスタイルがかつてとなるとそのうちに肘が痛いとか言い出しそうでイヤな悪寒がして、4試合連続の6失点は免れたもののチームとしての6失点がどこか因縁めいています。
西村は二死まで簡単に抑えるも中村を追い込みながら仕留められずマキノンを歩かせて岸にタイムリーを浴びて、詰めが甘かったですがそれでも黒星がちゃらになったのでまだ持っているのでしょう、それほど悪かったようにも見えず次を抑えられればきっと大丈夫です。
鈴木はなぁ、いきなり被弾はそれはそれで痛かったですが連続四球にため息、追い込んでも決めきれないこれまでと変わらないままでした。
二軍ではストレートでねじ伏せることができても一軍ではファールされて決めきれない、藪田が左打者にストレートとスライダーだけでは厳しいと指摘していましたがまさにそんな感じのピッチングでどうしたものか、先日の鎌ケ谷でちょっと期待しただけに可愛さが余ってしまいます。
その心の隙間を埋めるかのように横山が先日の3失点を忘れさせる好投が素晴らしい、あの場面で起用した吉井監督も凄いですしもしかして十一回があったら澤村ではなく中村稔だったかも、難しいとされている「育てながら勝つ」でこの週末に再び二桁貯金と潤いましょう。

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千葉ロッテ 2 0 2 0 0 0 0 2 0 1X 7 11 1

◆7月6日(木) 千葉ロッテ−西武12回戦(ロッテ9勝3敗、18時30分、東京ドーム、37,095人)
▽勝 ペルドモ 32試合1勝1敗1S
▽敗 佐々木 17試合1敗
▽本塁打 山口8号(與座)、佐藤龍1号(鈴木)、ポランコ9号(森脇)

▽バッテリー
千葉ロッテ 小島、東妻、西村、鈴木、横山、ペルドモ—田村、佐藤都
西武 與座、本田、平井、森脇、増田、佐々木—古賀

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