32 佐藤都志也 捕手 26歳 年俸4350万円
【2024年成績】 116試合 410打数 41得点 114安打 打率.278 20二塁打 0三塁打 5本塁打 45打点 4盗塁 32四死球 51三振 得点圏打率.287
佐藤都改め佐藤の今季は躍進の一年でした。
初の規定打席到達でこれまた初の100安打、3割を狙えるかとワクワクしたものが夏場以降の急失速で2割8分すら切ってしまいましたがそれでもリーグ4位ですし投高打低を加味すれば3割にほど近い打撃成績と言ってよい、パシフィックに3割打者は一人しかいません。
監督推薦でオールスターに出場して8打数6安打2打点、二戦目には6打数5安打でサイクルにあと一歩の活躍でMVPを獲得して、プレミア12で侍ジャパンに選ばれてベストナインを手にして盆と正月とクリスマスが一緒に来たような、笑いが止まらないでしょう。
これまで目指していた田村を抜いて「調子に乗らないように」と釘を刺される、つまりはレギュラー捕手を奪われたと認めてもらえたわけで世間的な認知度も上がって、しかし大事なのは来季、二年目のジンクスを乗り越えて球界を代表する捕手に名を連ねるシーズンはすぐそこです。
打てる捕手
これまで田村もそうでしたが打撃がいいとされながら「捕手にしては」の冠を外せなかったものが、ちょっとだけ里崎に近づけました。
佐藤の魅力がバッティングなのは本人も分かっていて「打てる捕手として期待されている。キャッチャーとしてもそうですし、打てるバッターとしてやって生き残っていきたい」と、そういう意味では満足な結果を残せて、そして手応えにもなったでしょう。
オープン戦の終盤に右親指骨挫傷で離脱してどうなることかと思いましたがギリギリで間に合って、重労働のポジションで一度も抹消されず素晴らしいです。
ただ疲労は隠せず9月は1割台に低迷してさすがに体力的にきつかったか、一見するとチームの宿痾であるスタミナ切れにも思えますが同じとするには可哀想かな、欠場があったり途中交代を含めてファーストで15試合だったりしながらも100試合以上のマスクはリーグで二番目の多さです。
バッティングはもう少し放り込めるかなとは思いながらもラインドライブでの鋭い打球で二塁打を量産して、そのうちに増えていく、狙う必要は無いです。
元々が左腕を不得手にしておらず今季は一時期に打ちまくって、それだけ開かずにボールをしっかりと見ることができているからでしょう。
三振が少なめなのは四球もそうであるようにこれは宿痾どおりの早打ちが理由かな、マン振りに近い積極的なスタイルも影響しているように思えます。
守りは・・・
リードはベンチの手綱がきついであろう中で、クロスファイア限定ではあっても内を使う傾向が増えてきました。
多くマスクを被るようになって面白さが出てきて、楽しんでのそれであれば今後も期待できます。
課題だったキャッチング、ブロッキングは夏ぐらいまでは無難にこなしていましたが、大事な終盤戦にミスが目立ちました。
気になるのは落ちるボールにミットを上から被せがちなことで、体で止めにいくときもやや遅れて加藤匠ばりのバネ仕掛けだったりかと思えば股間を抜かれたり、これらも疲労が原因の一つで動きが鈍くなってのものであれば改善の余地は充分にあるでしょう。
CS敗退の理由にもなったそれに本人も反省しているはず、捕手として生きていく、信頼される捕手となるには通年で鉄壁な守りが求められます。
バッテリーとしての共同作業ではあれ昨季の3割台から1割台に急落した盗塁阻止率も何とかしたい、今季は走られ放題すぎました。
さらなる昇華を
【オリオン村査定】 4350万円 → 8000万円 (△84%)
実質一年で上げすぎにも思えますが昨オフが想定外のアップで貴重な捕手ということもあり、これぐらいは上がりそうです。
少なくとも田村を超えるのは間違いない、両者を煽るには並べるのもよいかもしれません。
これまで佐々木に隠れていましたがこの年のドラフトは佐藤ドラフトだと言われるぐらいに、高部や横山と競い合ってさらなる昇華であってください。