29 西野勇士 投手 32歳 年俸5000万円
【2023年成績】 18試合 8勝5敗0S 防御率2.69 117回 109被安打 4被本塁打 23与四球 4与死球 92奪三振 被打率.255
昨季にリリーフとして1点台の防御率で復調をアピールした西野は、今季は先発としてキャリアハイにもう少しの8勝でした。
シーズン序盤は打線の援護にも恵まれて快調に白星を重ねるも夏場以降は一転して貧打に悩まされて8月頭の勝利を最後に6試合に勝てなかったのがもったいなく、普通の打線であれば余裕で二桁勝利だったでしょう、うち3試合がHQSで2試合がQSでも勝てない哀しさです。
もっとも投げ合った相手が加藤貴、山下、有原、高橋、平良、山崎福となればロッテ打線ではどうにもならず、来季も試練は避けられません。
シュートとフォーク
リリーフと先発とでは配球やスタミナ配分が変わってくるため、ストレートが2~3キロほど落ちたのは衰えではなくセーブの意味合いでしょう。
配球面では今年に投げ始めたシュートがいいアクセントになったようで、この年齢になって新しいボールを覚えて使えているのは珍しいパターンです。
そしてかつて伝家の宝刀であったフォークがここ数年はバウンドしまくって機能していませんでしたが今季はそれがそこそこ制御できてスライダーメインに変わりはなくも目先を変えたりカウントを整えたりここぞで落としたり、久しぶりに西野らしさが見られました。
あまり数は多くありませんがスローカーブもよさげで必ずしも打ち取るタイプではありませんが少しずつスタイルを変えて球数少なく、それもトミージョン手術をした右肘への影響を考えてのものでしょうがそれがテンポのいいピッチングに繋がって、マウンド上のゆったりとした間合いの挙動はやはり先発推しです。
右左の不得手もなくそこそこ被打率は高めですが与四球が減ったことで無駄な走者を背負うことなく、一方で課題は立ち上がりの悪さで失点の3割が初回は打線の援護がしょぼいだけに自らを苦しめる結果となって、ここを改善できればプロ初の二桁勝利に近づけるはずです。
中6日で投げられるか
トミージョン手術から3年以上が経って、来季に登板間隔を詰められるかも注目ポイントです。
昨季はリリーフながらほぼ連投が無く慎重な起用でそれは今季もそう、西野の数ヶ月後にやはりトミージョン手術を受けた種市は年齢の違いはあれど中6日どころか中5日もあったのに対して西野は中8~9日がベースで今季の最終登板が初めての中6日でした。
これが状態を見極めたのか故障者続出で台所事情が厳しいローテーションの都合で無理をさせたのか、最終登板だっただけに後者の可能性が高いようにも思えますが石川歩が右肩手術で美馬も衰えを隠せず、西野が中6日で投げられるかはかなり重要なファクターとなります。
そんな期待はありながらもオールスター前に右肩違和感での離脱もあり、チームで唯一の完投勝利は100球以下でそのぐらいの球数であれば力を発揮できる西野を中6日で80球の六回を目処とするのがいいか間隔を空けて100球前後で試合を作ってもらうがよいか、悩む吉井監督、黒木コーチでしょう。
再びミリオンダラーズ入りを
【オリオン村査定】 5000万円 → 8000万円 (△60%)
アップ幅は1.5倍ぐらいかとも考えましたが、規定投球回には届かずも小島、種市に次ぐ自身2度目の100投球回をクリアしたことで昇給幅もそれに準じました。
来季も今季ぐらいの数字であれば再びのミリオンダラーズ入りも夢ではありません。
その1億円から右肩下がりだったものが昨オフの微増に今オフの大幅アップはどん底を知る西野の第二のスタート、背番号29の輝きを楽しみにしています。
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