14 小島和哉 投手 27歳 年俸6800万円
【2023年成績】 25試合 10勝6敗0S 防御率3.47 158回1/3 143被安打 14被本塁打 57与四球 6与死球 114奪三振 被打率.244
3年続けての規定投球回到達に2年ぶりの二桁勝利、中休みする先発陣が多い中でシーズンを通して仕事をしてくれた小島です。
ただピッチング自体の評価が難しい、とは投高打低を加味せずとも昨季より悪化した防御率はリーグのブービーメーカーで投の中村奨になってしまいました。
それでも勝てたのは不憫だった昨季に2点台半ばだった援護率が今季は4点を超えたこと、このあたりは運としか言えない側面がある一方で援護を引き出すテンポ、ピッチングというものもあるわけで、科学では解明できない謎、来季にどう転ぶかは蓋を開けてみないと分かりません。
どれがフォーク?
ピッチングとしての顕著な変化はフォークの習得で、美馬にアドバイスを受けたとのことです。
スライダーとともに大きな武器の一つであるチェンジアップを待たれている感があったらしく、またストレートの被打率が3割を超えたことで目先を変えると言いますか手数を増やすと言いますか、現状に甘んじず飽くなき探究心はよいことだと思います。
そのフォーク、実際のところどれがそうかが最後までよく分かりませんでした。
スコアラー席でも「あれフォーク?」「チェンジアップじゃないですよね」「カットかな」といった会話が何度もされていて一球速報でもフォークは無く、魔球と化したのであれば打者としても面食らったかもしれず、そんな状況での数値だけにどれほどの確度があるか不明ながらも被打率は1割台と上々です。
カーブの精度向上はどうだろう、そもそも数が減ったように思えて上手くいっていれば多投したでしょうから思いどおりではなかったのかもしれません。
そんなこんなでストレートの被打率も落ちてトータルでも改善して、それでいて失点が多かったのは師の美馬ではないですが打たれ出したら止まらない、リーグ戦から交流戦にかけて3試合連続の6失点など5失点以上が5試合もあって悪いときはとことん悪かったのが足を引っ張りました。
まだ伸びしろはある
目標とした170回には届かず目に見える防御率もイマイチで、そこが来季に向けての課題となります。
石川歩の離脱による初の開幕投手、CSでも節目で先発して佐々木朗がいるだけになかなかエースとは呼ばれませんがそれに近い存在になりつつあります。
球数へのこだわりが強い吉井監督だけに長いイニングを投げるためには球数を減らさねばならず、本人も常々それを口にしていますが簡単な話ではありません。
五回以降の失点が多いのに壁が見えますし顕著ではなくなりつつありますが左打者を不得手にしたままで、逆に言えばそれらも伸びしろでしょう。
珍しくも背番号変更が足を引っ張らないケースになっていて、小宮山、大谷コーチをうならせるには引き続きの規定投球回到達はもちろんのこと打線との兼ね合いで本人だけでどうこうとはならないにしても2年続けての二桁勝利、もしくはそれに相応する内容が必須です。
う、悩ましい
【オリオン村査定】 6800万円 → 8500万円(△25%)
昨オフは大幅な負け越してダウン査定としましたが、しかし球団は内容を重視したかそこそこの昇給としました。
今季は逆に内容がイマイチなところがままあって数字的に映えないこともありどうするか、なかなかに難しくはあります。
さすがに億は一足飛びすぎてあって来オフの楽しみに、このぐらいが妥当かな、あともう少しでもないミリオンダラーに向けての餌をぶら下げてみました。