2022年通信簿 29 西野勇士

29 西野勇士 投手 31歳 年俸4250万円

【2022年成績】 37試合 3勝3敗0S 防御率1.73 36回1/3 28被安打 4被本塁打 17与四球 0与死球 35奪三振 被打率.212

トミー・ジョン手術からの復帰が目論見どおりにいかず二年続けての公式戦ゼロ登板だった西野は今季もダメならかなりヤバかったですが、先発ではなく中継ぎとしてですが守護神だった経験がものを言ったのか被打率、防御率とも文句の無い数字で復活に向けての確かな一歩を踏み出しました。
開幕から出遅れの佐々木千や唐川、国吉らを尻目に4月半ばには948日ぶりの白星を手にして、何度か濃厚接触者だったり陽性だったりでのコロナ離脱はあれど30試合以上も投げられたのは自信になったでしょう、来季は最初から最後まで完走して充実の30代の始めとしたいものです。

まずまず順調

昨秋のフェニックスリーグに参加して石垣島でも二日目にブルペンに入った西野は「右肘に不安は全く無く変に力むことなく投げきることができました」と前向きなコメントを発して、第二クールで一時的に姿を消してヒヤリとしましたがオープン戦に入ってからの実戦登板で開幕一軍に滑り込みます。
それが肘の手術明けで先発かと思いきや中継ぎとしてだったのは意外でしたが、これは西野がどうのではなくチーム事情によるものだったのでしょう。
そのためか起用にはかなり神経質で最後の最後まで連投はさせず、大事に大事に復帰ロードを歩ませたのはよかったと思います。
ピッチングとしてはもう伝家の宝刀とは呼べなくなったフォークはそれでもバウンドすることが減ってきて、そして同じぐらい投げたスライダーと緩急のカーブが上手く決まって140キロ台後半からたまに150キロ台まで戻ったストレートとのコンビネーションで打者を牛耳りました。
コントロールに苦しんで実際に与四球はかなり多めですがしかしそこから傷口を広げることなく、もちろんピシャリと抑えて欲しいですが結果論的には無難だったかなと、東條ほどに目立ちませんでしたがさりげなく安定感では西野が上だったかもしれません。

先発か中継ぎか

来季の起用は本人は先発志向のようですが、今季と同じくチーム事情で中継ぎとなる可能性が高いように思えます。
オスナもゲレーロも残留して唐川、佐々木千、国吉が復活して益田がセットアッパーとして力を発揮すれば話は別ですがそれほど思いどおりにいくとも思えず、よって東條とともに七回を任されることになるのではないかと、それら環境を考えなければ自分的にはやはり先発推しです。
どうあれ来春には同じくトミー・ジョン手術からの復帰過程である種市とともにドライブライン・ベースボールで自主トレを行うとのこと、そもそもこれがロッテに広がったのは西野が自費で参加したのがきっかけだったような、再びそこから始まる西野伝説に期待しましょう。

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