8 中村奨吾 内野手 29歳 年俸7000万円
【2021年成績】 143試合 506打数 78得点 143安打 打率.283 36二塁打 2三塁打 9本塁打 67打点 12盗塁 89四死球 90三振 得点圏打率.297
4年連続の全試合出場は井口監督の思い入れによるものではあるものの、トータルではそれに応えてキャリアハイと言ってもよい数字を残しました。
秋の失速さえ無ければ梅雨時にやや数字を落としたぐらいで荻野ほどではないにしてもコンスタントに打ちましたし、その打率はリーグ9位と自己最高位で.382でリーグ7位だった出塁率もそう、これで一昨年ぐらいに二桁アーチであれば大満足でしたがそこは伸びしろと思いたくあります。
どこか先代の背番号8と似たような傾向の打撃成績で、しかしまだ一回り小さい、その今江もチームの顔として中心選手でしたが背番号に相応しくミスターと呼ばれることは無かったような、中村奨にはその称号を勝ち取ってもらいたく、そのためにも3割に二桁アーチが必須です。
キャプテン就任
「全員がキャプテンでいて欲しい。個人個人がそういう気持ちでいて欲しいと思っている」、そんな理由で鈴木から剥奪して廃止したキャプテン制度を復活させて中村奨に与えた井口監督に思うところは多々あるものの、しかしこれが中村奨にはプラスに働く要素になったのかもしれません。
鈴木のように覇気を表に出して声がけをするわけではなく近寄って無表情にボソボソと語りかけるタイプではありますが、それでもその数はかなり増えましたのでチームを引っ張る、チームのことを考える意識が芽生えた、強くなったのであれば、よかったと思います。
打撃ではその傾向は昨季からありましたが四球が増えてそれが出塁率のアップに繋がり、また調子が落ち気味なときに無理に引っ張ってしまう悪癖も影を潜めて、それはそれで合わせるようなスイングで流してしまうことはありましたが、その広角の打撃スタイルは育てて欲しいポイントです。
安田とは違って中村奨は引っ張るときは巻き込むような力強いスイングで、流すときはバットに乗せるような技ありのスイングで、と硬軟使い分けているのが特徴で、それは持ち味と言ってもよく、落ちるボールを除けば変化球も苦にしませんし、むしろスライダーを逆方向は得手かもしれません。
今季は対左腕の数字がイマイチでしたがそれほど差があるわけでもなく、だからこそこのままオールラウンダーであり続けることなく突き抜けた数字が欲しい、それがタイトル争いに絡むほどではなくてもこのままでは「まあいい選手だったよね」で終わってしまいます。
守備でもUZRは承知していませんし記者どもの投票ですからどうなるか分かりませんがゴールデングラブ賞も獲れそうなぐらいに貢献できたのではないかと、今季は守備位置を極端に変えるシフトを多用しましたので守備範囲が広がったかどうかは分かりませんが、球際に強く広くカバーしたイメージがありました。
トリプルスリーなんて話もありましたが盗塁はほどほどでいいでしょう、脚力はあっても成功率があまりに低くてそれは39盗塁をしたときから変わらず、思い切りなのかスライディング技術なのか、何かが足りていないのでしょうからその脚力は次の塁を狙うそれに活かしてください。
査定は大盤振る舞いをしてみた、とは来季に国内FA権を取得しますのでその対策も兼ねて球団がそうするであろうことも視野に入れて、そしてキャプテンに続いてミリオンダラーズという立場がさらに中村奨を変えてくれることを願って、そんな思惑によるものです。
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【オリオン村査定】 7000万円 → 1億円 (△43%)