2024年通信簿 シーズン総括 野手

【2024年成績】 143試合 4791打数 493得点 1186安打 打率.248 217二塁打 15三塁打 75本塁打 468打点 64盗塁 429四球 36死球 923三振

永久凍土打線と揶揄してきましたが意外にもチーム打率はリーグ2位、しかし得点は昨季と同じ4番目で皮肉にも勝負弱さが際立ってしまいました。
よって永久凍土ふん詰まり打線とバージョンアップして、勝てる試合を勝ちきれなかったイメージが強いです。
長打などの数字が落ちているのはこれはリーグとして、球界としての投高打低が続いていて一概にレベルダウンとは言い難いものがあり、しかし一方で安田、山口と期待の若手がからっきしで20発をクリアした両舶来砲に頼り切りだったのも得点力の伸び悩みに繋がったのでしょう。
小川の台頭ぐらいでこれと言って新しい顔が出てきたわけでもなく出てくる気配も無く、引っ張り上げるベクトルも見えず、来季に上向く材料は見当たりません。
目玉の四球が減ってぶつけられまくりの死球も減って三振も減って、これは狙うでもないとりあえずファーストストライクの早打ちが極まった結果と考えます。

停滞の内野陣

内野陣は中村奨の打撃向上を図ってのシャッフルが失敗に終わったことで、その停滞感がさらに強まりました。
打率はやや上昇したもののそれ以上に長打が減ってしかしゲッツーは相変わらずで、漫然と見送るその姿に目の不調の疑いが拭えないままです。
それでも中盤戦まではひたすら使われ続けてそれで押し出された安田が出たり出なかったりで乗り切れずまさかのノーアーチ、何もいいことがありませんでした。
ショート争いは友杉vs茶谷が実現せず茶谷が出足に躓いて友杉が一時は打率トップに立つなど好調だったにしても、その後に友杉が月間1割台になっても茶谷に出番をほとんど与えなかったことで当初から競わせるつもりが無かったのだろうと、そう思えてしまいます。
打撃がまずまずだったのは藤岡のみでしかし終わってみれば2割5分ちょいまで落ちてしまい、体調的な問題もあってトータルではもうひとつです。
守りでは中村奨がセカンドの動きから抜けられず体の横での捕球で強い打球を逸らすケースが目立ち、そこそこ上手くいっているかと思っていた藤岡は小川を見てしまうと見劣りが、安田はそもそも出番が少なくソトも聞いていたより守れていなかったのは衰えか、友杉は無難ながらスローイングミスが散見されました。
つまりはセーフティーをひたすら練習して花開いた小川以外はほぼ壊滅、目論見どおりにいかないなんてのは珍しくないですがここまで裏目はそう無いでしょう。
さすがに終盤戦には中村奨の欠場が目立って規定打席に届かずに終わりましたが来季はどうなるどうする、できれば今季中に安田、上田と三つ巴としたかったですが安田の調子が上がらず故障の上田は戻ってこず、上田は二軍戦に出場するもどうやら無理をしていたようで来季こそ実現したいです。
二遊間も競わせないと、友杉、茶谷、藤岡、小川、池田に使えるようであれば宮崎をぶち込んで、場合によっては藤岡をサードに回すのもありでしょう。

故障の外野陣

外野陣は故障者が多すぎました。
開幕直前に藤原が自打球を膝に当ててお皿を骨折して戻ってきた高部も膝を痛めたり左手首の捻挫で完走できず、しばらく無かった恒例行事が復活した荻野は右足を痛めての離脱とそれぞれ打撃がよさげだっただけに痛恨、アクシデントは仕方ありませんがその他にも走っただけで故障とか情けなさすぎます。
そんな中で輝いたのが角中、最後の最後に失速して3割を割ってしまいましたが昨季に続いて存在感を示しました。
複数年契約が危惧された岡もこれまた故障で初の規定打席こそ逃しましたがキャリアハイと頑張って、しかし全体としての底上げがありません。
山口は何が悪いのかがよく分からなかったのですがキャリア最悪のシーズンとなってしまい、二軍で二冠の山本は使わない辛抱しない、昨季にようやく打撃で芽が出始めた和田も打席数をぐっと減らして走らない野球で盗塁数もほぼ半減となって、石川慎は二年目のジンクスに沈みました。
いつまでもいると思うなベテラン勢、西川を獲って山本をオーストラリアに送り込んで、故障を減らして、そうなれば内野陣よりは期待できるでしょう。

固まってきた捕手陣

捕手陣は佐藤がレギュラー捕手として規定打席に届いたのが喜ばしいです。
故障離脱のときに田村でなくても問題が無いことが分かったのに復帰後はまた先発によってスタメンマスクを外れてファーストを守るなどした試合も含めてですが、田村がその言葉に踊っただけで実体が伴わなかった「打てる捕手」がようやくにといった感じです。
これを来季も続けられるか、中盤戦はそれほどでもなかったキャッチング、ブロッキングのミスが終盤戦に目立ったのは疲労もあったでしょう。
この一年で自信が付いたこと、露呈した課題を忙しいオフにかまけず見つめ直せるか、チームの要はチームの鍵を握ります。
田村もまあ二番手であれば充分な役回りで捕手としてはまだ未知数ながらも寺地の台頭もあって、そして困ったのは松川の故障癖です。
大げさにロッテの捕手は20年は要らないとまで言われたルーキーイヤーから転げ落ちると言うよりは落下のこの二年、打撃では既に寺地に抜かれてそこも含めてのレベルアップを期すか守りに特化してまず第二捕手を狙うか、あまり欲張らずに後者でよいと考えますが五体満足で戦えるようにするのが第一でしょう。

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