2022年通信簿 シーズン総括 ベンチ

【2022年成績】 143試合 69勝73敗1分 .486

35年ぶりの二年連続の2位から「頂点を、つかむ。」と意気込んだ今季は、しかし5位に沈んで井口監督の退団となりました。
一時は続投報道もありましたが10日後の地元最終戦でのセレモニーまでに何があったのか、待ってましたと言わんばかりに醜聞もこぼれ聞こえてきましたが本人はやる気満々だったでしょう、明らかにはならないのでしょうが急転直下の理由を知りたくはあります。
退任後は何らかの球団内のポジションに、GMなどに就くかとも思っていましたが離れることになったあたりに理由が潜んでいそうで、どうあれ期待しか無かった就任当初の構想、宣言があっと言う間に色褪せた5年間は薄かった層がそのままに多くの課題を残して井口ロッテは幕を下ろしました。

引退即監督の難しさ

こと白星は昨季より僅かながらでも多かった今季です。
しかし19あった引き分けが延長戦の再開により大半が黒星になってしまった、逆に言えば二年連続の2位は短縮シーズンだったり五輪休みがあったり延長戦が無かったりと終盤戦のスタミナに問題を抱えるロッテにとって追い風が吹いただけだったとも言えます。
それが無くなればこんなもの、それに気付かずに実戦重視の超絶時短キャンプや助っ人のキャンプ免除など油断がもたらした結果と言えなくもありません。
投手陣では完全試合など佐々木朗が飛躍するもロメロがカッカしたり多くの故障者が出たりとシーズンを通して先発ローテーションを守ったのは打線と噛み合わずに大きな借金を抱えた小島だけという苦しさに加えて、佐々木千、唐川、国吉の不調や守護神益田の乱調など思うように回りませんでした。
ゲレーロ、オスナの頑張りでは追っ付かず、オスナの守護神をもっと早くとは結果論ですがこればっかりは益田が益田だけに仕方のないところではあります。
そのやりくりを木村コーチと清水コーチの二人三脚では手に負えなかった、吉井コーチも昨季の中盤戦以降に首を傾げるような起用はありましたが「最後に決めるのは監督」とつぶやいた挙げ句に追い出されましたので井口監督としては思うどおりの布陣での体たらくですから自らを責めるしかありません。
最後は諦めましたが結果を伴わなかった抑え捕手にこだわったのも、終盤の勝負弱さに繋がったように思えます。
しかしこと試合後のコメントは勝てば「ミーティングで」と手柄は俺のもの、負ければ「ミーティングで言ったのに」と選手のせいにする姿勢は相変わらずで、完封負けでも9人野球だったりする固定主義もそう、打順に意味を持たせず三番にバント、五番に代打でバントと決めるべきクリーンアップにそんな作戦を執りながらも「あと一本が出なかった」と愚痴られても同情する気にはなれません。
なぜ三番、四番、五番がクリーンアップと呼ばれているのか、そうやって選手をスポイルした結果が決められない打線を作り上げたと考えます。
マン振りこそが持ち味の山口に「もっとコンパクトに」とは唖然でしたし、そしてその山口には辛く当たったのは井口監督には必然だったのでしょう。
また佐藤都のファーストや高部のセンターなど準備期間であるオープン戦で経験を積ませることなくいきなりでのミスもありましたし、しっかりと、切り替えて、の念仏だけではどうにもならず、このあたりが理想と現実のギャップに苦しみながらもひたすら理想を追い求めた限界だったように見えました。
おそらくはレギュラー9人の全てが規定打席に達する野球をやりたかったのだと思われ、だからレギュラーには辛抱強く若手や控えにはこらえ性が無い、思いどおりにいかないことの方が多い二軍監督などを経験しなかったことでの軌道修正力の無さは半ば以上が球団に責任があります。

吉井監督には重い十字架

そうなれば鳥越二軍監督の昇格かと思えばそのつもりが無かったのか断られたのか、あっと驚く吉井監督の誕生です。
投打ともに層が薄いままですのでかなり厳しいことは間違いなく、しかし就任早々にいいプレーを誉め称えて持ち上げる言葉を口にするその姿勢は「ファンが楽しめる野球をやる」との言葉と併せてワクワクするに充分で、井口監督のことがありましたのでそれを継続してくれよと心から願います。
コーチ経験が長いので相応の引き出しと臨機応変さを備えていると思いたく、意外にも激情家の一面があるようでそれが部下であったときからトップになって表に出るのか出てしまうのか、そのあたりも含めての吉井監督の今後に期待しましょう。
疎いであろう攻撃陣については福浦次期内定監督に任せるかどうかも注目ポイントで、施設面の制約はあれど超絶時短キャンプをどうするか、守護神問題や新助っ人、ドラフトとやることは山積ながらもWBCコーチとの兼任で大変でしょうが吉井監督にも「楽しい監督業」を過ごしてくれればと思います。

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