2022年通信簿 元ロッテ戦士たち

同じ移籍でも頑張って欲しいケースがあれば複雑な心境になるパターンもあり、今季は頑張って欲しい選手たちばかりでした。
しかしこればっかりはなかなかに難しい、まだまだトレードは要らない選手を取り替える雰囲気があり戦力外からのそれとなればなおさらです。
選手たちは奮闘するも移籍先にはまるはまらないもありますし、全員がまた来季もユニフォームをとはいきませんでした。

それぞれの秋

■有吉優樹(DeNA)
1試合 0勝1敗0S 防御率6.75 4回 4被安打 0被本塁打 1与四球 1与死球 1奪三振 被打率.267

2位に躍進したチームですが、しかし有吉に新たな一軍での登板はありませんでした。
二軍ではその後も何試合かは先発として起用されて6勝1敗、防御率2.45ですので出番があってもよさそうなものを、見限られた感は否めません。
期間にしては登板数が増えていないのであるいは故障離脱があったのかもしれませんが、危うい気はするもののそれでもこのオフに肩を叩かれることはなくても現役ドラフトの対象資格であれば外様の悲哀になってもおかしくはなさそうな立ち位置にも見えます。
もう先発だとか言っていられないでしょう、あの不思議に抑える有吉が戻ってくるか、来季がラストチャンスであることは間違いありません。

■大嶺祐太(中日)
W 11試合 1勝2敗1S 防御率3.86 21回 27被安打 0被本塁打 6与四球 0与死球 13奪三振

2回1/3を7安打1四球2奪三振で負け投手、これが大嶺の最後のピッチングでした。
どうやら右肩痛を発症したらしく、戦力外通告を受けた際に「二度目のケガで緊張の糸切れた」とそれが複数回となれば外様、育成枠、そしてもう34歳となれば「野球を続けない方向が強い」となるのは必然でしょう、声がかかるとも思えません。
そもそもロッテ退団時に何らかの声掛かりがあったかどうかにもよりますが、石垣島戦略があり大嶺翔と同じような転落をさせるわけにはいかないと手を差し伸べるか、もちろん何らかのスタッフとしてですが、それとも中日の色が付いたので傍観か、ちょっと気になる今後です。

■ホセ・フローレス(オウルズ)
17試合 4勝4敗0S 防御率4.73 80回 105被安打 8被本塁打 22与四球 0与死球 56奪三振

中間報告から1試合しか積み上げていませんので、あるいはリリースされてしまったのかもしれません。
全試合に先発でしたがしかし秀でた数字は残せず、そして33歳という年齢ですのでそうであっても仕方がないのでしょう。
もし志半ばでの退団であってもそこまでは主戦として投げられたのですからロッテに残っていても出番は無かったであろうオスナ、ロメロ、ゲレーロでしたので正解だったのではないかと、そして今季早々に「フローレスがいれば」と思ったのにも変わりはありません。

■ホセ・アコスタ(ブラボーズ)
3試合 0勝3敗0S 防御率13.03 9回2/3 15被安打 5被本塁打 11与四球 0与死球 7奪三振

7月半ばにリリースをされて、その後の動向が探れませんのでそのまま野球を断念した可能性もありそうです。
空軍出身という異例な出自だけが際立ってファンの記憶に残ったアコスタは素材型を活かせないロッテと巡り会ったのが不幸の始まりだったかもしれず、危惧していたとおりにペラルタがその後を追って、選手のためにもロッテが何かを学んでくれたと願ってやみません。

ここからが勝負

■加藤翔平(中日)
66試合 27打数 13得点 6安打 打率.222 2二塁打 0三塁打 1本塁打 5打点 3盗塁 2四死球 5三振 得点圏打率.333

似たようなプレースタイルの後藤の中日入りでどうなるかと思いましたが、その後も守備、代走で出番を増やした加藤です。
おそらくほぼ一軍にいたのではないかと、出場に比して得点の多さからしてもそこそこの場面で起用された満足感もあるのではないかと思います。
そして分母は小さいながらも得点圏打率、打点とピリリと辛さを見せたりもして、ここからが加藤の勝負どころでしょう。
試合前の守備練習で外野から戻ってきた加藤は一塁線に並んでボールリレーに参加、背後をチラチラと振り返って挨拶のタイミングを見計らっていました。
礼儀正しいのはいいですがしかしそんな思いはもう断ち切って、レギュラーは無理でも代えの利かないサブとしてのポジションを目指すのみです。

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