12 石川歩 投手 32歳 年俸1億500万円
【2020年成績】 21試合 7勝6敗0S 防御率4.25 133回1/3 138被安打 19被本塁打 26与四球 4与死球 77奪三振 被打率.270
浮き沈みの激しい一年でした。
それを望んでいたかどうかはさておき美馬に奪われた開幕投手を、その美馬の負傷とコロナによる開幕延期により二年連続で任されます。
しかし150キロオーバーのストレートでの力押しの素晴らしいピッチングで6回2安打7奪三振零封ながらも打線の援護が無く白星を手にできず、そこから一ヶ月は開幕投手ながらもシーズン未勝利だった園川の二の舞になるのではないかと思うぐらいに不安定なピッチングが続きました。
ところが7月末にやっとの初勝利からとんとん拍子で6連勝は8月には4試合4勝、防御率3.46で5年ぶり二度目の月間MVPを獲得して勢いに乗って、と思ったら疑問の残る続投で逆転負けを食らうとその後はQSでも打線と噛み合わないなど逆風が強まります。
そして最後は左ふくらはぎを痛めてCSの出場選手から外れるという開幕投手としては残念な幕切れで、本人も不完全燃焼だったでしょう。
吉井コーチとの関係は
開幕戦のそれとは違って本人が「打たせて取るピッチング」とスタイルの変更を試みているような発言もあり、連勝中は無駄なボール球を減らして四球から崩れる不安は無く、そしてテンポよく投げることで打線の援護を引き出したのは新たな扉を開いたのかもしれません。
ただ無双なピッチングをしていたかと思えば突然に炎上をする、立ち上がりに失点をするもとりあえず試合は作る、といったロッテ晩年の涌井に近い印象を抱いたのも正直なところで、その方向性はよしとしてもギアチェンジができずにのっぺりとしているような気がしています。
それでもこと勝敗については週6試合固定でエース級との対戦が多かったことを考えれば健闘したのではないかと、ストレートの走り、伝家の宝刀のシンカー、それに加えてカットボールやカーブで緩急をつけるピッチングは衰えを見せませんし、もう少し粘れないかと思わないでもなくこちらもエースと考えれば物足りないところがあるかもしれませんが石川に一般的なエース像を求めるのではなく、一歩下がったポジションこそが栄えるとなれば悪くもありません。
ただ吉井コーチが先発に前向きさを求めているようなブログからして石川との相性はどうなのか、昨年の契約更改の際にぶち上げたポスティング希望は美馬を優遇する球団への当て付けだと考えていますがこの乱高下では断念せざるを得ず、しかし来季に権利を得る国内FA権での中日あたりへの移籍の引き金にはなりそうな、これはポスティングを後押しする球団の姿勢に「必要とされてない」との受け止めもあるでしょうから流出の覚悟はしておきます。
2014年通信簿 2019年通信簿
2015年通信簿
2016年通信簿
2017年通信簿
2018年通信簿
【オリオン村査定】 1億500万円 → 1億500万円 (±0%)