今日は全員がベンチ入りをした勝ちパターンでのリリーフ陣は国吉、佐々木千、益田と繋ぎましたが、国吉は前日と同じく飛んだ打球に今日は四球が絡みながらも後続を断ち、打ちごろに見えるのか佐々木千は僅か5球で三者凡退に仕留めて、しかし益田が無死一二塁のピンチに肝を冷やしました。
いずれも捉えられたもので栗山の打球にもドキッとしましたし、山川にまたしても悪夢のスリーランなんてのが脳裏を横切ったロッテファンも少なくなかったのではないかと、さすがにマウンド上で表情を変える益田ではありませんでしたが、内心では試合前の150セーブ表彰のときの微笑みではなかったはずです。
しかしその山川を高めでヒヤッとしたものの渾身のストレートで三振に切ってとり、柘植もライナー性でしたが野手の正面は益田の意地が勝ったのでしょう。
なぜに柘植をそのままかと思えば残っていたのは岡田、山田、熊代、戸川と柘植よりも打てそうにない面々で、このカードは森の欠場に助けられました。
ところでこの九回、藤岡はサードを踏んでファーストへの送球は考えられなかったのか、タイミングとしてはそちらのほうが併殺の可能性が高かったように見えましたがどうなんだろう、前日のアウトカウント間違いに続いて中村奨は初回にいきなりボールを握り損ねてなぜにヒットかと河村が嘆いていそうな凡ミスをやらかして、二回には荻野が油断したのかレフトフライで二塁走者の進塁を許して、そしてホーム返球を考えれば外野優先のはずが例によっての中村奨の深追いで岡が変な捕球体勢になって生還されてしまい、疲れからなのか焦りからなのか、判断視野が狭まっているような選手が散見されます。
それでも西武に取りこぼすことなく頑張ってくれました、期待どおりに上沢が千葉愛を発揮してオリックスを食ってくれたことで0.5差の肉薄です。
そして明日はロッテへの嫌がらせか満を持して則本昂をぶつけてくる楽天の思う壺にはまらないように、楽天からすればソフトバンクごときに則本昂などは要らぬと考えたのかもしれず、実際に蹴散らして自力CSを消滅させましたので、復帰の佐々木朗には手強いですが返り討ちで叩き潰しましょう。
ふてぶてメシア
ベンチで手に汗握って見守っていたであろう河村は、前回登板で悔しいイニング途中降板から今日は六回を投げきっての自己最長、これで4連勝です。
ルーキーの開幕からの4連勝は2015年の高木勇以来の6年ぶり、球団では1950年の荒巻、1952年の宮崎、1956年の小野に続く4人目、65年ぶりの快挙で、宮崎は4年21勝で退団も荒巻、小野は無双のエースとして君臨しましたから、河村にはそこに連なって欲しいものです。
ただ今日はこれまでに比べればコントロールに苦しんであっさりとではなかったにせよ3四球にストライクを取りにいったところを痛打されて調子はイマイチだったのではないかと、守りに足を引っ張られた一方で岡のダイビングキャッチと中村奨の高速バックトスに助けられましたのでいってこい、悪いなりに粘れたと、いい経験を積めたと前向きに、苦しい台所事情を救う救世主にしては可愛げがありませんが、ふてぶて王子よりはふてぶてメシアがいいでしょう。
ホントに助かります、タイプ的には有吉に近いイメージで角度を除けばこれといった良さを感じられませんが、同じように打者が感じて打ち取られているのであればそれも武器ではあり、今季で言えば佐々木千もそう、見るからにというのに比べればむしろ分析がしづらいのかもしれません。
岡のポカと煌めき
打線は今日も5安打でしかなく、ロッテ専用機が操縦を誤ってきりもみで墜落しなければまたしても序盤の2点で終わるところでした。
明日の先取りなのか予告なのか、佐々木朗組の荻野の先頭打者弾にマーティンもライナーで右中間に叩き込みましたが、その後が続かないのがお約束です。
予想どおりに藤原に代わっての角中にも快音は聞かれず、同じ打てないなら和田を使いましょう、内野ゴロがヒットになるかもしれません。
そんな今日にとにかく目立ったのが岡で、二回にヒットで出塁も盗塁死は打者が加藤だけにタイムリーが出る可能性が限りなく低いのでセカンドまで進むよりも次の回を荻野から始めた方がよかったような、思いっきりに消極的は発想ではあります。
また五回のバントは本田がミスらなければアウトのタイミングでお前もかと、ただでさえ貧打で小技まで失敗するようではどうにもなりません。
かと思えば抜けたと思ったライナーにダイビングキャッチは逆シングルでしたのでかなり高度な技で、リスクと裏表も余裕があったようにも見えました。
また藤岡のファーストゴロで進塁、加藤のショートゴロでホームインはいずれもスタートがよかったからこそ、岡の真骨頂でしょう。
このポカと煌めきが共存ずる岡をどう活かしていくかが悩ましく、いつか清田ぐらいのブレイクするシーズンもありそうな、それを期待して待ちます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 1 |
千葉ロッテ | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | X | 4 | 5 | 0 |
◆10月6日(水) 千葉ロッテ−西武24回戦(10勝10敗4分、17時45分、ZOZOマリン、9,898人)
▽勝 河村 19試合4勝
▽S 益田 60試合1勝5敗36S
▽敗 本田 6試合3敗
▽本塁打 荻野9号(本田)、マーティン26号(本田)、中村15号(河村)
▽バッテリー
千葉ロッテ 河村、国吉、佐々木千、益田—加藤
西武 本田、田村、十亀、森脇—柘植