議論のベクトルがおかしい

人的補償問題がおかしなことになってきました。
疑惑は疑惑でしかないものの西武が和田を指名に引退示唆があってソフトバンクが勘弁してくれ懇願して甲斐野を差し出した、それを前提とした議論です。
こういったルール破りを防ぐためにプロテクトリストはNPBに提出して、そこを経由することで勝手なことができないようにすべきとの真っ当な意見ももちろんありますが、一方で人的補償は非情だの人権侵害だの、日高のときには無かった本質をすり替えた話を持ち出す球界OBやらライターやらがいます。
それは違うだろ、もちろんFAにかかる補償についての議論はあって然るべきとは思いますが、疑惑に対してルールが悪い的な議論は健全ではありません。
そして人情論でもないですが佐々木朗のそれのように一定の支持があったりもして、困ったものです。

よくできてる

人的補償はよくできた制度だと考えています。
40人で始まったプロテクトリストは多すぎてほとんどそれが選択されず、補償という意味で28人は絶妙なラインでしょう。
そもそも補償が必要かとの考えももちろんありますが無法地帯にして特定の球団のみが選手をかき集めて突出することでNPBという組織が成り立たなくなるリスクを鑑みて、自衛本能みたいな経緯で成立したと、それをちゃぶ台返しが実現するとも思えません。
メジャーではそんなものは無くてドラフト権譲渡でよいのでは、であればドラフトは完全ウェーバーでまた自動FAで市場からカバーしやすい環境までメジャーに倣わなければ都合のいい美味しいとこ取りでしかなく、前者は一部の球団が、後者は選手会が強く反対しています。
犠牲者との指摘も例えばこの選手が欲しいからこの選手を出すってトレードだって似たようなもの、現役ドラフトも選手の希望は反映されません。
A+Bランクの人数を10人から7人程度に減らして補償が無いFA権行使が増えるようにする、それも反対が多そうですが、自分ならやってそれぐらいです。

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