ブルペンでの準備はあったでしょうが、炎上ではなく完投勝利で澤村と益田の3連投、週5試合登板を回避させた美馬にはスタンディングオベーションです。
先行逃げ切りの予定が先頭打者初球アーチを食らってしまいましたがそこからはほぼ完璧なジャスト100球で昨季を超える9勝目、日本ハムがやらかしたおかげで今週はソフトバンクが5勝1敗だっただけに苦手な西武に勝ち越せたのは大きく、来週の決戦第一ラウンドに向けてギリギリで踏み止まりました。
しかしその前にカモながらも山本、田嶋と対しなければならないところでの岩下のコロナ感染は明日にさらなるクラスターとならないことを願うしかなく、今日に東妻がベンチから外れていましたし、先発、リリーフともどういった再編となるのか、PCR検査の結果発表とともに戦々恐々です。
ただ澤村の獲得がその後のハーマン離脱の穴をビシッと埋めてくれただけに、同じく陳偉殷が岩下のカバーをしてくれればむしろ追い風にもなります。
あるいは試運転も無しに木曜日に初陣となれば陳偉殷が優勝争いの大きな鍵を握ることにもなりますので、上手くはまってくれよと願わずにはいられません。
まさか完投してくれるとは
開幕から暫くは思っていたよりもイニングを食ってくれなかった美馬はしかし八月ぐらいから徐々にピッチを上げて、そして今日に移籍後の初完投です。
やたら西武の各打者が早打ちをしてくれたこともありますが球数も少なくスイスイと、あの初回の初球さえ無ければ余裕で完封だったでしょう。
とにかく無駄な四球を与えないのが美馬の真骨頂で1試合換算で2個に満たないのは素晴らしく、防御率は4点台としょぼいながらも多くの援護点をもらえるのはテンポよく投げていることもその理由でしょう、石川もそんな感じで両ベテランが両輪でぐいぐいとチームを引っ張ってくれています。
補償が伴う美馬の獲得にはZOZOマリンを苦手にしていることもあり消極的でしたが、しかしそのZOZOマリンで負け無しの5勝目となれば編成の判断に土下座をするしかなく、スライダー、シュート、カーブ、チェンジアップも何球かあったような、落ちるボールはフォークなのか縦のスライダーなのか、縦横の変化と緩急の揺さぶりと文句の付けようが無く、この調子を維持して4戦4勝のソフトバンクにさらなる白星を積み上げる次回を楽しみにしています。
連日の四番活躍
安田が今日も決勝点をたたき出す2点タイムリーツーベースを放ち、四番の仕事をきっちりとこなしてくれました。
二死からマーティン、そして菅野がファールで粘ってのチャンスでやや高めに入ったストレートを逆らうことなくきれいに流した打球はまさに井口の右に引っ張る打法の左打者版のような、合わせるのではなくしっかり叩いたからこそ打球がぐんぐん伸びていったのでしょう。
どうにも踏み出し足のつま先が浮くのが気になって仕方がないのですが、結果を出せているのであればとやかくは言いません。
六回にはやはり連続四球からのチャンスに藤岡が上手く肘をたたんでのタイムリーに荻野があっさりと犠牲フライを打ち上げて追加点を奪い、八回には盗塁こそできませんでしたが快足で野選を誘った和田にスタメン復帰の田村がヒットで繋ぎ、またしても藤岡が簡単に犠牲フライと上手くいくときはこんなものなのか、さらには角中が代打でタイムリーはこれで20打数8安打といつの間にやら代打の神様、清田も16打数8安打ですからベテランの左右がいい感じです。
やたら実況が好調を連呼していた福田秀は直近5試合で.200でしかありませんが、試合の流れとしては効果的な二試合連続の同点アーチを叩き込みました。
前日までの貧打が嘘のようで勝手に乱れた感もありましたが四球を起点とした点の取り方もいいですし、こういった攻撃ができれば難敵ではあれど今季は対ロッテに防御率が7点に近い山本の攻略もできるはず、頭を叩けば増井、田嶋だっていけるはず、とはずはずいいながら狸を狩りつつ現地に臨みます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
西武 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | X | 8 | 7 | 0 |
◆10月4日(日) 千葉ロッテ−西武20回戦(西武12勝8敗、13時、ZOZOマリン、12,575人)
▽勝 美馬 15試合9勝2敗
▽敗 松本 15試合4勝4敗
▽本塁打 金子3号(美馬)、福田秀5号(松本)
▽バッテリー
千葉ロッテ 美馬—田村
西武 松本、中塚、国場、田村—岡田、森