安田が17日ぶりのアーチを放ち、ビジターで3タテを食らわせたのは7年ぶり、ビジターでの5連勝は24年ぶりでスカンク真っ青です。
3試合連続の二桁安打ながらも決定打に欠いて残塁の山を築いたかと思えば今日は10四死球で塁上を賑わせながらも僅かに3安打のみ、そのヒットが出た唯一のイニングにワンチャンを活かしての勝利ですから工藤監督には何をやってんだというところでしょう。
ロッテからすれば逆転のM、接戦勝ちと僅差の競り合いを制してのこの首位叩きは相性で片付ける向きもあるでしょうがそれはそれとして選手には自信になったはずで、その自信を確実に白星に結びつけられるようおそらくは台風の影響で移動は明日になるのでしょうから体調的には13連戦と同等であろう地元に帰っての下位を相手の6連戦、無駄な星を取りこぼすわけにはいきませんし、石川の夏休みに伴うローテーションにも注目です。
二木アッパレ
3連勝にするのと2勝1敗で終わるのとでは全然違う、まさにその言葉どおりに大事な一戦に勝利したMVPは文句なく二木です。
立ち上がりからやたらストレート押しはいつものパターンでしたが数字以上に伸びがあったように思えたのはホップするようにも見えた球筋があったためで、最後の145キロはちょっと眉唾ではありましたがいつもよりはスピードが落ちることなく、やや制球が甘かったのも理由でしょうがフォークを多投せずにストレート押しを最後まで貫いたのはそれだけ田村にも手応えがあったのだと思われ、また誰彼構わずに内を攻めたリードもgoodでした。
ここ半月で3分以上も率を落として今月は1割台と調子が下降気味ではありますがそれでも怖い柳田にも恐れることなく、また栗原にも弱点と見極めたのかインハイを、グラシアルにもそうでしたしこういったベース板を広く使えている田村であれば安心して見ていられます。
それだけに6回88球での交代はその六回に失点したのが理由なのか、益田を使える状況ではなかっただけに七回の東條はかなりのギャンブルに思えたのですが吉井コーチはそれだけ期待をしているのでしょう、しかし残念ながらその期待に応えられずに伝家の宝刀であるスライダーがボールからボールの軌道であれば真砂あたりであればまだしもレギュラークラスには厳しい、小野へのスイッチでああいった場面での起用は暫くは無くなるかもしれません。
そしてふわっと浮いた打球にドンピシャのタイミングでジャンプした中村奨、フックしていく打球に飛びついた和田、そんな好守にも助けられて唐川が無失点記録を伸ばしやはり和田に助けられたハーマンは移籍後初セーブ、今日も勝利の方程式はピシャリと抑えるわけでもないのがむしろ美しかったです。
気にならないわけではない
打線は前回に抑えられた石川にまたしても3安打ですから攻略したとは言い難く、それでも一気呵成の4得点は気持ちよかったです。
井口監督も誉めざるをえない加藤がチーム初安打で先制タイムリー、菅野は技ありでスライスした打球に松田宣が反応しきれず、そして安田がストレートが続いた後のカーブにくいっとバットが動きかけたのをこらえてライトスタンドへ、そこまで切り抜けてきた石川からすればあっという間だったでしょう。
多めの四死球はありましたがヒットがなかなか出ない中で得点には繋がらずとも珍しくもバントで得点圏に走者を進める攻めを徹底していたことがじわじわと石川を苦しめたのだとベンチには受け止めてもらいたく、また3度の機会にしっかりとそのバントを決めた藤岡の貢献も大でした。
気になるとすれば終盤の交代で、ここのところは守備固めを出されることが増えてきたにせよ安田に代走和田はあと1点を取りにいくことを考えたのでしょうが、しかし守りから菅野も代えたからには逃げ切り体制に入ったはずで、それであれば九回にその三木に代打を出したのは中途半端だったように思えます。
井口監督は鳥谷のサードは三木と遜色ないと見ていると言われてしまえばそれまでですし、臨機応変に守りと攻めを切り替えたという考えももちろんあるでしょうが、しかし経験則から言えばこういった中途半端は怪我の元ですしこれでは三木のスタメンなどはありえないわけで、ちょっともやもやしています。
井上は三振の打席が象徴的ですが外のボールに顎が上がっての強振を矯正できないようであれば復調は無理っぽく、そろそろ浦和があるかもしれません。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 0 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 |
◆9月6日(日) ソフトバンク−千葉ロッテ12回戦(ロッテ8勝3敗1分、13時、PayPayドーム、4,195人)
▽勝 二木 7試合3勝2敗
▽S ハーマン 29試合3勝1敗1S
▽敗 石川 10試合6勝1敗
▽本塁打 安田5号(石川)
▽バッテリー
千葉ロッテ 二木、東條、小野、唐川、ハーマン—田村
ソフトバンク 石川、松本、板東—甲斐