負けみたいなもんだろ

シンプルに試合として見ればハラハラドキドキで面白かったですし、3安打しか打てずに10安打を浴びて負けなくてよかったと言えないこともないのですが、しかしあと一人、打ち取って終わったと思った打球を藤岡がやらかして勝ちきれなかったわけで実態は負けたも同然の引き分けでしょう。
前日は雨でボールが滑ったでしょうから仕方がないところがあったかもしれませんが今日も似たようにボールが手に付かず、送球を焦るほどのタイミングでもなかったですし、痛い、痛すぎる、弱いチームに確実に勝って五分に戻して日本ハムへのリベンジに向けてファイティングボーズといきたかったです。
それにしても宜保の力なのか完全アウェーで、しかし今日は実況が水を向けても大人しかったティー星野、そうか、負のオーラが足りなかったに違いありません。

哀れ種市

種市は8回122球の力投が報われませんでした。
7安打を浴びて三度も先頭打者に出塁を許して半分は得点圏に走者を背負って、前の打球に弱い角中に足を引っ張られて、しかし驚異の粘り腰です。
気合いが入りまくっていてフォークの落ちもよかったですがここぞのストレートが抜群で、これで勝てなければどうすればいい、それほどでした。
何よりセデーニョがファールで粘った打席が象徴的でしたがボール先行になっても仕留めきれなくても諦めない、歩かせない、最後は力でねじ伏せる、今日はいい種市でピンチの連続でも後ろが頼りないってのがあるにしても七回、八回と続投させたベンチの判断は正しかったです。
この熱投が肘の故障の遠因となったかもしれないピッチングと重なってしまって登板間隔として122球はそれほどではないにしても力の入れようは半端なかったと思われ、それでも勝てないとなると次はさらに力が入ってしまいそう、ホント、罪作りなチームです。

ポランコ、ソロ･･･

種市を実質的に見殺しにした打線は、カスティーヨ対策でずらりと並べた左打者が機能しませんでした。
カスティーヨは今季に対右を.175と抑えているのに比して対左は.390と打たれているデータに従ったのであればそれはそれでよい、ただ昨季は右に.292、左に.253とそこまで極端ではなくまだ序盤で分母が小さいことでの異常値に踊らされた感はあります。
今日で対左は3割ちょいまで下がったはずで、そんな右がどうだ左がどうだ以前に昨季に頼りなかった味方打線の内情を知っていることで警戒していたのはポランコのみ、他には上から目線みたいな、凡退も含めて芯を食ったのはリーチを活かしたポランコの先制アーチぐらいでした。
それにしてもポランコが悪いわけではありませんがソロだと勝てない、2試合連発の岡、三番抜擢の友杉らを外した思い切りは結果、空回りです。
カスティーヨに三行半を突き付けられたのかもしれませんが残留を熱望していただけにこうも手もなく捻られると哀しすぎる、先発に抜擢した吉井監督には痛い恩返しでしょう、そして延長に入ってからのチャンスにもあと一本が出ずに永久凍土ふん詰まり打線が極まった不甲斐なさでした。

益田、要る？

打撃陣はデータを優先したとしか思えない布陣としながらも、継投はそうでなかったです。
九回の鈴木はめっちゃ妥当でしたが左二人で代えてしまったのはこちらも分母が小さいにしても対右に.160、対左に.280のデータを無視した左対左にこだわっただけとしか思えず、そしてマウンドに集まって西川との勝負となった澤村は対右に.130、対左に.538とこれまたデータに逆らった作戦でした。
データどおりにやればいいわけではもちろんありませんがあまりに両極端過ぎて、考える人、決める人が投打で別に思えてなりません。
さておき澤村も澤田も国吉も岩下も頑張って抑えてくれました、なんちゃって地元ではありますが国吉に少しは歓声が上がるかと思いましたがシーンとしていて気の毒、でも森へのピッチングは見事でしたし岩下も太って窮屈ながら右足をあげる躍動感がありました。
そしてこの展開で投げさせられない益田を一軍に置いていく必要があるのか、本人のためにもスパッと今度こそ二軍でイチから再調整をさせるべきでしょう。
内容的には微妙ながらも防御率2点台前半の美馬を、先発ローテに余裕があるわけでもないのにそのままにしているのですからなおさらにです。

明日への活力に！

◆5月15日（水）　オリックス−千葉ロッテ7回戦（ロッテ5勝1敗1分、18時30分、沖縄セルラー那覇、16,744人）

▽本塁打　ポランコ6号（カスティーヨ）

▽バッテリー
千葉ロッテ　種市、鈴木、澤村、澤田、国吉、岩下—田村
オリックス　カスティーヨ、マチャド、高島、宇田川、阿部—森、若月