現役ドラフトの最終ルールが決定したようです。
NPBの公式サイトにそれを見付けられませんでしたが各紙が報じているのでそうなのでしょう、そして分かりづらいです。
対象選手を球団が選ぶとしたことで上手く機能するとは思えず、単なる戦力外通告予備軍の押し付け合いになる気がしてなりません。
本来の趣旨である出場機会を得られない選手に光を当てるのであればメジャーのルール5ドラフトと同じく一定の条件下の選手を全て対象としてかつ翌季の一軍登録を必須としなければならないはずで、予想どおりに上手くいかなければ来オフにはその大半が一軍を経験しないままに戦力外通告をされるのでしょう。
もちろん始めてみなければ何も分からずまず動くことが大事ではあるのですが、一方で始めてしまえばそこから大きく変えるのにかかるエネルギーが始めるよりかかるとは世の常でもあり、球団側からすればとりあえず始めただけ、これを受け入れた選手会には高給選手優遇施策ばかりを推し進めることへの批判をかわすとともに球団側の意向を飲んだようにも受け止められるのはその代わりにFA権取得の条件緩和を引き出す、そんな妥協の産物でしかないように思えます。
FAの人的補償でのプロテクトの枠を少し広げて支配下選手登録の半分程度にしてそれ以外で新人王の権利を持っていない選手を全て対象とする、そこに育成枠選手も含めればいかにも悪辣な契約変更も効果が無くなるはずで、なぜに育成枠選手を今回も外したかが理解できません。
欲しくないのに・・・
最大の問題点は対象を絞ることで、欲しくない選手を獲らざるえなくなることです。
極端な例で言えば全球団が投手を候補とすれば投手が豊富なところに指名された選手には翌季にチャンスなんてほとんど無いでしょう。
また1巡目では必ず各球団とも1人を獲って1人を獲られるとなれば、複雑な指名ルールで12番目の球団はなおさら「仕方なく」で選択の余地がありません。
一年目ですので世間の目を気にしてそれなりの選手が動き、申し訳程度に一軍で起用されるかもしれませんが、今回のルールのままであれば過去に何度かあったトレード会議が長続きしなかったのと同じ結末になってしまうでしょう、対象となりながら指名漏れした選手名の流出も危惧されます。
ロッテでは・・・
そして誰が対象となるのかとの推測も当然に出てきます。
2人以上ですからロッテが消極的であれば申し訳ないながらも今オフの戦力外候補として挙げた成田、江村、福田光あたりになるのでしょう。
活躍の場を広げるという意味では東妻、中村稔、加藤、柿沼、平沢、菅野といったところか、使う使われないは吉井監督になってガラッと様相が変わるかもしれませんが各球団ともせめてこれぐらいを出せば少しは球界も活性化するでしょうに鬼が出るか蛇が出るか、来月9日の結果を待ちます。