2023年通信簿 22 グレゴリー・ポランコ

22 グレゴリー・ポランコ 外野手 32歳 年俸140万ドル

【2023年成績】 125試合 447打数 43得点 108安打 打率.242 15二塁打 0三塁打 26本塁打 75打点 0盗塁 47四死球 92三振 得点圏打率.248

やっと「落合」の呪縛の一つが解放されました。
37年ぶりの本塁打王はファンの大半が初体験ではないかと、近藤と浅村と並んでのそれでかつ30発に届かないことであれこれ言う人もいますがタイトルなんてのは絶対値ではなく相対値、落合の初めての三冠王も絶対値が低いと張本に酷評されましたが落合の歯牙にもかけない態度は清々しかったです。
助っ人に求める第一はそれではないにしても試合前の練習に出てきますしDHのときはベンチで最後まで見ていて円陣にも加わって、凡ゴロでも全力疾走とその姿勢や真面目さは買いたい、ウォーカーを獲得したソフトバンクはもう無いにしてもオリックスが気持ち悪く、絶対に手放してはなりません。

打てど勝てない

そんなポランコの一発は、しかしなかなか白星に繋がりません。
ZOZOマリンでの1試合3発は史上3人目でシーズンに2度は史上初、シーズン2度は球団史として1971年の江藤、1979年のレオン、1985年の落合以来38年ぶり4度目でしかなく、しかしチームがいずれも負けたのはポランコが初めてという情けなさです。
これはポランコが悪いのではなく前を打つ打者が悪い、とにかくソロアーチが多くて大量得点に繋がらなければ白星が遠いのは必然でしょう。
そんな「パワー!」は叩き潰すと言うよりはボールを上手くバットに乗せてそして遠心力で運ぶといった感じで、意外な業師にも思えます。
ただ典型的なプルヒッターで逆方向に飛ばないわけではないですが飛ばすのではなく飛んだだけ、よって極端なシフトの網にかかることも少なくありません。
引っ張ったときの打率は5割超えだけにそれでよいかなと、助っ人にありがちな外に逃げていくボールには翻弄されず一方で高めの釣り球に手を出してしまうケースがままあって膝元に落ちるボールなどそれなりに穴はあるにしても、一歩間違えば放り込まれるだけに相手バッテリーには面倒くさいポランコのはずです。

DH固定で

実のところ率にしても長打にしても、昨季とほとんど変わっていません。
好不調の波が激しいのもそうで打ち出すと止まりませんがそれが長続きはせず、力みもあるのか走者が塁上にいると狙いにいったかのようなスイングで打ち上げてしまうのを何とかしたくはあって、しかし1割台で始まってじわじわと率を上げただけに来季は期待値が高いです。
開幕してしばらくは外野を守ることもありましたが思っていたよりも動けていて、とは言ってもフライを捕るまではまずまずも前の打球へのプレスと捕ってからのスローイングの素人っぽさがあり、そしてDHに固定して長打が増えてきたため交流戦を除けば守らせずともよいです。
あとはキャンプにきちんと参加してくれよと、今春は一次キャンプが終わった2月半ばに来日して数日後には実戦とキャンプの意義が疑われるようなポランコでしたがそれが開幕ダッシュに失敗した一つの理由ではないかと、精神論もこもっていますが、来春は初日からいるポランコを願ってやみません。

抱え込めるか

【オリオン村査定】 140万ドル → 250万ドル (△79%)

倍増とも考えましたがこの1年で20円も円安になって倍増だと円換算で1億8200万円から4億2000万円、ロッテだと出せそうもありません。
250万ドルでも3億7500万円はきっと球団史上最高年俸、複数年で抱え込むことで単年200万ドルちょいにまとめたいのが本音でしょう。
ここ数年は助っ人野手が機能しないNPBで貴重なポランコを球団がどう評価するか、試合中のコメント風に言えば「めっちゃ楽しみや~」です。

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