51 山口航輝 外野手 22歳 年俸1400万円
【2022年成績】 102試合 321打数 40得点 76安打 打率.237 14二塁打 0三塁打 16本塁打 57打点 1盗塁 27四死球 84三振 得点圏打率.269
助っ人が不甲斐なかったというのはありますし、その助っ人は30発がノルマだった時代にまで遡って一概に比較するのは正しい評価とも言えずどうかとは思うものの、しかし初の二桁アーチでチームトップのホームランを放った山口はロッテの日本人選手としては2018年の井上以来ですし2011~2013年の井口、2008年の大松、2006年の里崎、1998年、1995~1996年の初芝はいずれも大卒もしくは社会人出身で高卒は1991年の堀となれば31年ぶりの快挙です。
それ以前も高卒は葛城、榎本しかいませんし20代前半では山内、葛城、堀、そして山口が4人目とあまり話題になっていませんが球団史に名を刻みました。
高卒もしくは20代前半の他の4人はいずれも一桁を背負ったので山口にもそれを期待する声もあるでしょうが、イチローには届かずも51を昇華させて欲しいです。
ソフトバンクの優勝を砕く
本人は30発を、最低でも20発を目標に掲げてそれを2~3年続けての背番号9を目指しているようです。
9は福浦で率のイメージが強いので同じ一桁なら初芝、井口の6がよいようにも思いますが、どうあれこれまでの例からしてハードルは高めでお願いします。
そんな山口も順風満帆なシーズンだったわけではなく110代四番を務めるなどしましたが規定打席には達せず、開幕ダッシュで3割を打っていたものが5月に急ブレーキでしかしそれでもチーム打率は上回っていたのに6月以降に出番を減らしたのが足を引っ張りました。
ファースト、DH、ライトとポジションが被るレアードとマーティンに井口監督がこだわったのが最大の理由でしょう、もっと早く山口に重心を置いていれば永久凍土打線の温度も少しは上がったかもしれず、昨季に9発とその片鱗を見せていただけにもったいなさすぎます。
その打撃の特徴はとにかく思い切りがいい、前のめりの性格で四番抜擢にも「下位より打席数が増えるので嬉しい」と言ってのける豪放さは安田の真逆です。
脆さももちろんありますがそれでも20発、30発が期待できる山口を四番で育てられるか、吉井監督にとっての大仕事でしょう。
豪快にレフトに叩き込む一方で狙っているようにも思えませんが逆方向にも長打が出るのが武器で、天性の長距離ヒッターがソフトバンクの優勝を砕いたライトへの一発は痛快でしたしソフトバンクファンには「あの」といつまでも恨まれる、そんな山口の肩書きの一つとなりました。
怪我しないでね
記録というところでは1試合3発は一昨年に井上もありましたがその井上が球団の日本人選手としては初芝以来の30年ぶりで22歳1ヶ月と球団史上最年少はNPBとしても4番目に若く、京セラドームでのそれは13年ぶり、日本人選手では中村紀以来25年ぶり2人目は落合以来40年ぶりの1試合8打点でもありました。
つまりはまだまだ伸びしろが半端なくあるわけで、当然に来季に狙うはやはり落合まで遡らなければならないロッテの和製30発でしょう。
今季は左腕を不得手にしましたがそれも右方向があるのでクロスファイヤで攻めてきたからかもしれず、しかし甘く入ればレフトスタンドとなりますのでバッテリーとしてはそこばかりとはいかず山口も当然に対処してきますから来季の右左がどうなるかを注目したいです。
ポジションは長い目で見ればDHではなくファーストで起用したい、ぎこちなくも伸びて捕球しようとする姿勢は他の急造ファーストに比べれば先行きは明るいですし体型的に細谷のような股割りは難しいかもしれませんが井上だって最初は不安視をされていました。
元投手で肩は強いっぽいのでライトも悪くはありませんが、鎌ケ谷で見たときよりはこなれてきましたが打球判断の遅れが不安なだけに気が進みません。
怖いのは故障で強打者にありがちな有鉤骨骨折や、プロ入り後の体重増が理由ではなくもルーキーイヤーに足首を骨折したこともありました。
体つきも守りの特性もどこか青野と似ていてその青野は怪我でフイにしただけに、こればっかりは運もありますが無怪我息災を願わずにはいられません。
【オリオン村査定】 1400万円 → 3500万円 (△150%)