66 加藤匠馬 捕手 29歳 年俸1500万円
【2021年成績】 57試合 105打数 6得点 10安打 打率.095 2二塁打 0三塁打 2本塁打 4打点 0盗塁 4四死球 52三振 得点圏打率.095
中日に行った加藤はチャンスをものにできませんでしたがロッテに来た加藤は居場所をゲットして、そしてチームを救ってくれました。
移籍後にしばらくはプロテクターは青学大の先輩でもある小池からの借りもので番号をテープで貼って隠していましたしヘルメットも自前とは思えないぶかぶかでしたから、どちらからの誘いだったのかは分かりませんがその準備不足からして長い交渉ではなく一気に決まったようにも思えます。
ちょっとよく分からない田村の体調不良があったにしても重用されて6月半ばのトレードだったのに57試合、中盤戦以降の扱いは正捕手に一番近いものでした。
チームが勝ち星を重ねたこともありそのリードが高く評価をされて、しかし井口監督のコメントもそうでしたし達川らの論評もそう、好リードとしながらも具体的にどこという明示がないのは巷のそれと大差なく、井口監督はともかく評論家諸氏は隠す必要は無くむしろあそこだここだとその眼力をアピールするはずで、終盤戦に足踏みが続いたところで出番を減らしたこともあり加藤の真贋が問われるのは来季になりそうです。
捕手力を磨いた方が・・・
中日時代は加藤バズーカと讃えられたその強肩で二年前には100試合近くに出場してレギュラーを獲りかけましたが、しかし打てなさすぎで木下拓の台頭を許して今季は二軍暮らしが続いていましたから、こちらの加藤と同じく渡りに舟、両チームともに補強ポイントを埋めるいいトレードだったと思います。
そんな加藤、現時点でのこちらの加藤ですが、懸念されたバッティングは鎌ケ谷で見たときには右方向を意識してかつしっかり捉えて意外にいけるんじゃないかと、リードもベースを広く使って面白さがありましたし、ぽろぽろこぼすのだけがやや引っ掛かっていました。
ところが一軍に昇格すると最初のうちはその特徴のあるリードで好印象でしたが気が付けば外一辺倒のつまらないものに、これはもう加藤がどうのではなく清水コーチなのか吉井コーチなのか井口監督なのか、あるいは橋本が抜けた後の里崎以降がずっとその傾向なのでチームに染み付いた悪しき伝統にも思えます。
出立ての田村やちょっと前までの柿沼は攻撃的なリードをしていましたがこちらも蝕まれつつあり、加藤もこのスポイルの波に飲み込まれた感があります。
自慢の肩はどうなんだろう、盗塁阻止率という目に見える数字は承知していませんが刺したところよりは投げようとしてボールに手が付かないイメージが強く、それでも走られまくった前半戦に比べればそもそも企画数が減ったように思いますので抑止力としてはかなりのものがあるのでしょう。
今後にどうしていくのか、身長どころか体重をも割るのではないかと心配するぐらいに100打席以上で1割に届かないバッティングは一部のセントラルの投手にも劣るぐらいに酷いものですし、その三振の多さは異常ですので秋季練習で井口監督、福浦コーチが集中的に指導していたのも分かりますし本人も打撃に重点を置くオフだと口にしていますから、せめて身長ぐらいは打ってくれ、でなければバントぐらいは100%決めてくれ、と思わないでもありません。
ただ大学のときも100打席以上で.185でしかなかったことからして伸びる可能性がそれほどあるとも思えず、鎌ケ谷でもそうでしたし10安打のうち4本が長打ですので捉えたときの打球の力強さはありますからちょっと楽しみな宝くじがせいぜいでしょう。
それよりも長くやるには強肩が持ち腐れで課題ともされるスローイングの正確さ、キャッチングの上達に重きを置いた方がよさそうな、落ちるボールに腕だけでしかもミットを被せるように捕りにいくのが気になりますし、体で止めにいっても勢いを殺せずバネ仕掛けのように大きく弾くのも見ていられません。
夢の無い話で申し訳ないのですが松川に入札したことからしても、伸びそうには思えない打撃よりも捕手力を磨いて欲しい加藤です。
【オリオン村査定】 1500万円 → 2000万円 (△33%)