57 小川龍成 内野手 25歳 年俸1200万円
【2023年成績】 52試合 20打数 7得点 3安打 打率.150 1二塁打 0三塁打 0本塁打 1打点 3盗塁 1四死球 7三振 得点圏打率.100
大卒3年目で窮地に追いやられました。
外野挑戦をどう捉えるかにもよりますがチャンスを増やすためとは思えず、もちろんそれで出場機会が増えるのはよいことではあります。
それでも二遊間の争いに敗れて外野手に故障者が多かったり角中や石川慎らへの守備固めが必要ってことで便利使いをされているだけ、としか思えません。
そもそも大学上級生のときの打率が2割を切った小川に打撃を期待するのが間違いなのでしょうが、ルーキーイヤーの開幕前に輝きを見せただけにどうにも諦めきれないところがあったりもして、しかし現実は厳しい、上を目指せるか便利屋のリスクに怯えるかの方向性が決まりそうな来季となります。
脚力を活かせず
小川が機能していれば即戦力二遊間を、友杉を上位で指名することも無かったでしょう。
上背の無い守備評価の友杉は小川の右左裏返しみたいな存在で、小川とリーグのレベル差があるにしても大学時代はそこそこ打てていました。
その友杉が一軍に定着してショートのレギュラー争いとなれば小川の埋没は避けられず、二軍では2割8分近くを打ちましたが突出したものがありません。
打席数に比してやたら多い得点からして代走での出場も少なくなかった小川は直線距離のスピードはあっても盗塁技術がプロのレベルに達していないのか成功率が5割はさすがに酷い、二軍でも16盗塁はチーム最多ですが9盗塁死もチーム最多どころかリーグ屈指の多さです。
急造とは思えない外野での動きはセンスを感じさせますが打撃が無理なら鉄壁の守備なり脅威の脚力なり何らかの特徴を出さないと、オンリーワンになれないままに一時期は控えとして存在感を示しても数年で消えていく、そんなロッテな定めに飲み込まれてしまうでしょう。
内野にこだわる
まだ3年目のオフで分からないこともないですが、本人は内野へのこだわりを捨てていないようです。
契約更改の会見では「やっぱり自分としては、しっかり内野手のレギュラーとして試合に出たいという気持ちがあるので、そこをしっかりオフシーズンやっていきたい」と、流されずに考えを貫くのはもちろんプロとしてあるべき姿ですが平沢と重なる危うさも感じられます。
もちろん外野は二遊間よりも打撃を求められるポジションだけにしんどくはあれどチーム事情でまた外野を守ることになったときに割り切れるかどうか、踏ん切れるかどうか、内野シャッフルが小川にとっての追い風、向かい風のどちらになるかもポイントになるでしょう。
龍に成れるか
【オリオン村査定】 1200万円 → 1100万円 (▼8%)
査定は微減としました。
これまで緩い待遇に甘んじたかのように消えていった控え選手を数多く見てきただけにピリッとさせる意味合いも含めて、渋めではあります。
一方で球団の現状維持は細切れながらもそれなりに一軍にいて、求められる役割をそこそここなしたことを評価したのでしょう。
それは地獄の一丁目としか思えないのですがそこから龍のように舞い上がっていけるか、来年は辰年です。