球団史上最速で100万人を達成したスタンド、そして日本全国1000万人のロッテファンからどれほどのため息が漏れたことでしょう。
いつの間にやらSportsnaviのプッシュ通信に「チャンス!」が追加されてピコピコしたものの得点が入らない、七回は一死一二塁で中村奨、安田が倒れて八回の二死満塁はとっておきの石川慎がどん詰まって、さらには小川の虚を突いたセーフティーでの九回二死満塁に山口が高めの逆球に手を出してオスナを仕留める千載一遇のチャンスを逃してしまい、そして十回一死満塁のツーボールで外野フライには難しいボールを振りにいった中村奨で二度あることは三度かよ、と満塁のチャンスをまた潰しかけて三度目の正直、安田が見事にライトに弾き返して藤本監督、師匠柳田の何とも言えない表情を引き出しました。
いやぁ、勝ててよかった、これで11連敗のソフトバンクが相手でなければどうだったか、そして明日が意外にも中4日で佐々木朗となると当然のようにスイープの期待が高まりますが仁科、水谷で勝って村田で負ける、なんてことにならないよう苦手の石川を打てるかどうか、オリックスは負けてくれません。
よりによって
小島は6回7安打3失点はQSとなれば続いていた炎上に比べればよかったと言えなくもありませんが、ベンチの評価は微妙に思えます。
六回に逆転弾を浴びてしかしすぐに追い付いてもらって85球、これが例えば佐々木朗だったら間違いなく続投だったでしょう。
そこそこゾーンで勝負できていたのが大怪我にならなかった理由でしょうが佐藤都が構えたミットに投げられたかと問われれば首を縦に振るのに躊躇して、二回は下位にかかる3連打に内野ゴロで先制されて六回はブレイク直後にあっと言う間に引っくり返されて脱力しました。
プロ入りからソフトバンクに勝ったことが無く今季はZOZOマリンで負け知らず、とデータ的には落ち着くところに落ち着いたわけですが10連敗中の9試合連続で2点までしか取れない鷹打線に3点目を与えて、その3点目が7月下旬にしてやっとの助っ人野手初アーチはよりによってでもあります。
横山がプロ初勝利
継投は東妻、坂本、ペルドモ、益田、そして横山が先日のプロ初セーブに続くプロ初勝利です。
東妻はいきなり軽率なプレーに足を引っ張られて送られてそこで交代にはビックリ、それだけ左キラー坂本に期待を寄せたのでしょうが近藤、柳田を歩かせるという笑っちゃう展開も中村晃、アストゥディーヨを抑えて継投ミスになりかけたピンチを凌ぎました。
延長に入って西村、中村稔、横山の選択肢から柳田、中村晃に中村稔と予想しましたが真逆の横手横山にはこれまたビックリ、先日の角中に代打石川慎と同じく吉井監督の分析によるものだったのか、右左もそうですがデータを重視しつつ閃きの混在が吉井マジックです。
横山はおめでとう、佐々木朗ばかりが目立っていますが高卒4年目は順調に階段を上って「プロ野球選手としての一歩を踏み出せた」のがとにかく嬉しい、高卒下位指名路線が停滞気味だけに横山に引っ張ってもらいたく引き続き頑張ってください。
もちっと友杉
よりによって、という意味ではソフトバンク視線も似たようなものかもしれません。
先制した直後に二死から3連打で逆転されてやられたのが佐藤都は1割台で今月も.133と超低空飛行、11打席連続ノーヒットで最後の打点は三週間前です。
そして半月以上も一発に遠ざかっていた山口に小刻みな継投が裏目に出て、ソフトバンクファンの怨嗟の声が聞こえるかのようです。
本来であれば勝てないチームの典型である9与四球に大勝しなければならないはずがそこは永久凍土打線、平常運転でした。
平沢はまた2四球でらしさを見せてバキュームのように鋭いライナーを吸い込んで、茶谷もしぶとくセンター前に、このあたりの突き上げを起爆剤としたいです。
そういう意味では友杉をもちっと使いたいかな、捉えてはいましたが押しが足りず好守があったかと思えばエラーをやらかして、藤岡はお疲れ気味です。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 計 | 安 | 失 | |
ソフトバンク | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 8 | 0 |
千葉ロッテ | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1X | 4 | 10 | 3 |
◆7月23日(日) 千葉ロッテ−ソフトバンク12回戦(ロッテ6勝5敗1分、17時、ZOZOマリン、27,901人)
▽勝 横山 18試合1勝1S
▽敗 津森 39試合3勝3敗
▽本塁打 アストゥディーヨ1号(小島)、山口9号(大津)
▽バッテリー
千葉ロッテ 小島、東妻、坂本、ペルドモ、益田、横山—佐藤都
ソフトバンク 板東、田浦、大津、甲斐野、松本裕、オスナ、津森—甲斐、海野