原が戦力外通告をされました。
育成枠契約を打診されたとのことで昨オフに島がそれを断ったのでどうなるかは分かりませんがおそらくは受け入れるのではないかと、その昨オフにはこれまでロッテでは無かった手術で復帰まで時間がかかる大嶺、高濱を育成枠契約に切り替えて、そして今オフにフェニックス・リーグに連れて行った選手からとなれば育成枠という制度としてどうかとの議論はあるにせよ、他球団と同じような運用になってきたということなのでしょう。
宮崎で一昨日に先発をしていましたからその後の通告であればかなりシビアではあり、しかし二軍で17試合に投げて防御率7.94は戦力外の候補でしたからむしろあと一年のチャンスをもらえただけでもよかったような、ここにきての野手転向はさすがに無いと思いますがいずれにしても土俵際徳俵の来季です。
そして同じく戦力外通告からの育成枠契約は森、高濱ですが、こちらはルールとして新人からのそれは3年で、支配下選手登録枠からの切り替えは1年で再契約の手続きが必要であることからのものですから戦力外というよりはいったん自由契約になっただけで、しかし来季が勝負であることは原と変わりません。
補強するの?できるの?
これで現時点での支配下選手登録枠は68、空きは2つしかありません。
メジャー移籍が濃厚とされる澤村、そしてFA組のうちから一人が抜ければ66人になりますからいいところではあるのですが、そうなれば今オフの補強はドラフトだけでソフトバンクはおろかCS圏内を目指すだけの戦力と言えるのか、FA戦線への参戦も先日に河合オーナー代行兼球団社長は消極的な発言でした。
しかし一方で井口監督は今日にFAについて市場を見つつ球団と相談していく、外国人選手も野手に限らず足りないところはどんどん補強してもらう予定とそこに温度差があり、外国人野手に触れているのは喜ばしいのですがどちらにしても今の支配下選手登録枠の空きからすれば絵に描いた餅でしょう。
ソフトバンクは一昨年に72試合を投げた加治屋、昨年に51試合を投げた松田遼とそれぞれそのシーズンの中継ぎ陣を支えた20代の投手をあっさりと戦力外とするだけの層の厚さ、そして見切りによる新陳代謝を進めていて、石崎や南、成田あたりまで踏み込めないロッテとの差が歴然としています。
二軍で加治屋は19試合、松田遼は36試合を投げていますから怪我があるわけではないでしょうし、その二軍での数字ですからそれだけでの判断はできないにしても防御率はそれぞれ1.69、2.25となれば昨今の戦力外からの採用の門がかなり狭くはあっても声は掛かりそうな、ロッテが欲しいぐらいです。
育成枠から支配下選手登録をするときに「一軍でプレーできる」が前提のソフトバンクならではで、二軍で試合ができるかどうかをやきもきしなければならないロッテがあまりに惨めで情けなく、そのチーム作り、選手の評価についての考え方の基本が違いすぎてため息しか出てきません。
ソフトバンクと巨人を除けば戦力外通告は今日までのはずですからこれ以上の空きは能動的には起こせず、むしろ澤村ら全員が残留をしたらどうなるのか、逆に言えばこの支配下選手登録枠の状況からして球団はどこまで本気で引き止めにかかるのか、サプライズを期待しつつどんよりとしたオフが続きます。