田村が一軍に戻ってきません。
松川の頑張りはあるものの捕手としての能力が佐藤都や柿沼に劣っているとは思えず、里崎ばりの意固地なリードや肩の衰えなどがあってものです。
昨季は4月下旬に走塁中の左大腿二頭筋肉離れで長期離脱にシーズン最終盤には練習中の左内腹斜筋損傷と故障がちなのはここ数年の傾向で、小さな体で若いころからメインを張ってきたツケもあるのかもしれず、それでも昨秋にはもう万全と正捕手奪還に向けて強い意欲を見せていました。
ところが石垣島では二軍スタートでオープン戦でも僅か5試合8打席でしかなく、開幕後も二軍で試合に出たり出なかったりが続いています。
どういう状況なのか
二軍での初出場が代打からのサード、という笑えない状況を本人はどう思っているのか、菅野がサードスタメンだった試合でしたから一軍でセカンドを守ったこともある田村にすがったところもあるにせよ、長く一軍のレギュラー捕手だった田村としては面白くはなかったでしょう。
その後にマスクを被って4月下旬から今月上旬にかけてはスタメンマスクが続いていよいよか、と思ったところでまた出たり出なかったりに戻って、20日を最後に6試合続けての欠場は復帰後の最長ですからまた何かあったのか、そんな不安が強まります。
出場した試合もフルはほとんど無く、どこが悪いのかまだだましだましなのか、そのあたりの状況が出てこないのがもどかしく、そして先日の荻野や角中、井上、唐川、藤岡の現況についての取材がされて報じられましたがそこに田村の名前が無かったのには違和感しかありません。
タブロイド紙がBIGBOSSが田村を狙っている、なんてのは読んでみれば名も無き球団OBの憶測として報じているだけではあるものの、そういったところに名前が出てくること自体が田村のチーム内での立ち位置が見て取れますし、当たらずといえども遠からずではあるのでしょう。
とは言えBIGBOSSには人事権は無さそうですし年俸が高くかつFA権取得間近の田村は日本ハムであればノンテンダー扱いでしょうから現実的ではなく、ただ本人が去就についてどう考えているのか、このままであればFA移籍の足枷となるBランクから外れるのはほぼ確実でむしろ前向きに考えているかもしれません。
体調が万全では無いので無理をせずに今季を過ごしてCランクになる来季に勝負を賭ける、松川が頑張っている今に一軍にいても中途半端さを印象付けるだけで得策ではない、と考えてもおかしくはなく、もし井口監督に不満があれば牛島が一部に噂された実は右肘痛は既に完治しているのに金田監督の下では投げたくないのでサボタージュしている、そんなそれこそタブロイド紙が好きそうなネタを思ったりもしてしまいます。
それでも田村を待つ
松川が高評価を得ていますがシーズンは半分に至らず高卒ルーキーだけに疲れによる不調、あるいは故障のリスクもありますし、野手との掛け持ちでやはり疲労が心配される佐藤都、抑え捕手としての起用に疑問がある柿沼、レギュラー候補から一気に転落した加藤、など頭数はいても盤石な捕手陣ではありません。
植田が打撃に成長が見られて期待をしていますが、それでもまだ一軍でレギュラー争いをできるかと問われれば否でしょう。
松川のためにも、としてしまうと当て馬みたいで申し訳ないのですがそれは田村にとってもいい刺激になるはずで、夏ぐらいからでも松川vs田村を見てみたい、自分の勝手な希望で田村からすれば知ったことではないのでしょうが、それでも今季中の田村を待ちます。