安達にとっては二度あることは三度ある、三度目は確実にいこうとしすぎて動きが固くなってしまいボールに手が付かないという悪循環で今晩は悔しくて申し訳なくて眠れないのではないかと、ロッテとしては二度の満塁のチャンスを潰してやっと三度目をモノにしました。
その三度目の満塁のピンチを作り上げた2つのエラーも痛かったでしょうが1点はもちろんのこと2点でも心許ない益田に3点目をもたらしたとどめのエラーで久しぶりに安心して締めを見守れました、年に一度あるかないかどころか十年に一度あるかないかの大逆転勝ちです。
守備固めで出した安達のやらかしは焦りを引き出した小川の俊足や湿った土のグラウンドという事情があったにせよ誤算以外の何ものでもなくベンチで硬直していた中嶋監督がそれを象徴していて、記録大好きニッカンによればセカンドの1イニング3失策は62年ぶりでパシフィックでは初めてとなります。
ただの負けではなくそのまま逃げ切っていれば既に日米通算で名球会入りは果たしていますが平野佳のNPB250セーブという節目を壊してしまったわけで、そういう意味でも明日に試合が無いのが惜しまれる、いやいや欲は出すまい、久しぶりの連勝かつカード勝ち越しの勢いで幕張の借りを仙台で返しましょう。
ラッキーボーイ小川
その3つのエラーのうち2つが小川の打球で1イニングで同一ポジションのエラーを引き出したのはもしかしたら史上初かもしれず、続報が待たれます。
そんな小川は5打席全出塁で3安打猛打賞は内野安打だったり詰まりながらのコースヒットだったりもしましたが粘って球数を投げさせて、守りでも軽快な動きを見せてもう外野専でいいんじゃないかとの自分の考えを裏切ってくれているここまでのプレーです。
代打で出てきたため藤岡は状態悪化ではないにしても完璧でもなさそうで今後も小川の出番は増えそうな、辰年に龍に成れるか正念場のシーズンでしょう。
決勝打を放った安田は代打での一打席目がお約束の見逃し三振、はスローを見ればボールくさかったですが次の打席で汚名返上の一打となりました。
来田の追い方が一直線ではなくやや遠回りだったにしてもあれこそが安田が目指すべきバッティングスタイルだと考えますがさてさて、今日も不甲斐なかった中村奨は左腕にも結果を残せず安田であればのサードの守りも怪しく、そうなれば右左に関係なく答えは一択です。
DHが3つ欲しい
僥倖で勝てただけであのまま負けていればやっぱりな、と妙に納得をしてしまう下手くそな試合ではありました。
初回の一度目の満塁のチャンスは杉澤にしてやられて、とは言ってもそのダイビングキャッチやグラブからボールがこぼれそうな捕球も早川がそうだったように敢えて魅せたものでそれほどのプレーではなかったような気がしないでもなく、どうあれ先制のチャンスを潰します。
二回も二死から小川がヒットに盗塁で得点圏に走者を進めるも岡が決められず、外のボールに伸び上がって追いかけるようなスイングを攻められてそれを意識してか内も打てなくなった岡はかなり重症かも、そうこうしているうちに一振りで先制されて田嶋の立ち直りを許す体たらくです。
五回にまた小川が先兵となって一死満塁とするもソト、茶谷が倒れてしまい、ここのところソトが凄まじい勢いで三振しているのが痛すぎでしょう。
どういう思惑かDHポランコでレフトを守らせた石川慎はその守りでは怪しさ爆発でしたが、バッティングでは得意の右打ちで3安打猛打賞とベンチに置いておくのがもったいない、角中もそう、ロッテだけ特別ルールでDHが3つぐらい欲しかったりもします。
その角中が岡への代打でヒットを放って大逆転勝ちへの扉をこじ開けましたが、自分だったら六回の岡を角中に代えたと思います。
岩下が勝った!
唐川でもなく美馬でもなくダイクストラは早いうちに試しておきたかったのか、4回3安打2失点と微妙な来日初登板初先発でした。
五回も投げるつもりだったようですが右手人差し指あたりを気にしてマメが潰れたか爪が割れたか、おそらく明日に抹消されるでしょう。
ピッチングとしては150キロが出るストレートにスライダー、たまにカーブでやや腕が横から出るのもあってスライダーが武器っぽく、3四球とばらけましたが目立って制球難という感じでもなくそれよりもフィールディングの拙さの方が気になりました。
助っ投としては物足りなさはありますが10万ドルならいっか、そんなファーストインプレッションです。
スクランブル登板となった中村稔は一発を浴びましたが2イニング目はピシャリと抑えて国吉が無難に繋いで得点圏に走者を背負うも岩下が凌いで、あまり話題になりませんが難病からの復帰で順調にマウンドを重ねる岩下は嬉しい復帰後初勝利となりました。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 6 | 10 | 1 |
オリックス | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 6 | 4 |
◆5月1日(水) オリックス−千葉ロッテ5回戦(ロッテ4勝1敗、18時1分、ほっともっと神戸、30,019人)
▽勝 岩下 3試合1勝
▽S 益田 6試合1敗3S
▽敗 平野佳 11試合1勝1敗7S
▽本塁打 頓宮4号(ダイクストラ)、紅林1号(中村稔)
▽バッテリー
千葉ロッテ ダイクストラ、中村稔、国吉、岩下、益田—佐藤
オリックス 田嶋、高島、小木田、マチャド、平野佳、井口—若月