2023年通信簿 17 佐々木朗希

17 佐々木朗希 投手 22歳 年俸9000万円

【2023年成績】 15試合 7勝4敗0S 防御率1.78 91回 51被安打 1被本塁打 17与四球 5与死球 135奪三振 被打率.161

今季も完走できませんでした。
快調な出足も結果的には例年どおりの春朗希で夏場に離脱、7月には0点台の防御率でギアが入るかと思えばやはりポテンシャルに体が付いてこないのでしょう。
左内腹斜筋損傷に特例2023まで重なって復帰は9月までずれ込んでそれも球数制限ありきはCSでもそう、球団現場の慎重な姿勢に変わりはありません。
来季も注意しながらになるとは吉井監督で、このまま規定投球回も二桁勝利も無理をさせることなく一度もクリアしないままに海を渡る可能性もありそうです。

離脱さえなければ・・・

球界の宝で肩肘はもちろんのこと長期離脱が御法度な存在だけに扱いが難しく、現場として仕方がないところもあります。
球団としても表現はあれですが金の卵を産むカモメでポスティングで数十億の譲渡金になるであろうことで壊れてもらっては困る、のでしょう。
それであれば非難覚悟でWBCを辞退させればいいのにそこまでは踏み切れず、キャンプ二日目にブルペンに入って練習試合の二試合目に登板と早めの調整がじわじわとツケとなって顕れたってのもありそうな、その練習試合での160キロに史上最速と喜んでいる場合ではありませんでした。
しかし無事な佐々木朗はやはり凄い、ストレートでカウントを整えて最後はフォークで決めるという王道スタイルで初登板を6回1安打11奪三振零封で勝利すると木樽以来球団史上2人目、先発としては初の無失点での開幕3連勝は20イニング連続無失点、さらには日本人最速165キロを複数回の無双ぶりです。
WBCでダルビッシュに教わったらしい縦スラをものにできたのかその比率が増えたような、ストレートを狙うしかない打者に対してその比率をやや下げて、自分的には昨季も多くは無かったですがそれを打たれたってことで今季はカーブをほとんど投げなかったのが残念ですが、的を絞らせない多彩さです。
8度の二桁奪三振は昨季の7度を抜いて自己最多、球団では伊良部の12度、11度に次ぐ記録で22歳以下では江夏、野茂に次ぐ史上3人目の快挙と奪三振マシンは変わらずに、よって最多勝、防御率、奪三振、奪三振率で山本を倒せるものと期待していただけに残念でなりません。
この躓きは因果関係不明ながらもオールスター戦で18球ではあってもそこから中5日で投げた直後で、件の吉井監督の発言にも通じます。

令和の暴投王

もう佐々木朗の敵は自身の体調のみでしょう。
右左の不得手はありませんし今季は僅か1被弾と長打を浴びるケースも減って、与死球は多めですが抜群のK/BBが示すようにコントロールを乱して崩れることもありませんし、4敗のうち2つは最終盤の復帰後の短いイニングでのもので投げれば勝つの信頼感があります。
そんな必要は無いと思ってしまう、肩肘は大丈夫かと心配にもなる160キロ台連発も、あまりに普通すぎて見ているこちらの感覚が麻痺してしまいそうです。
ネックになりそうな暴投王、今季は12個とダントツで村田ですら無かった球団初、NPBでは新垣以来の6人、9度目の1試合4暴投なんてのもありましたが、これは止められない捕手にも原因があってしかし責めるのは酷ですし、昨季に止めていた松川と組む試合が少なかったため来季は改善できるかもしれません。
チーム内では昨季の茶谷に続いて今季は交流戦前に「安田さんにバッティングというものを見せたいと思います」とイジるなどのびのびとやれていそう、過保護と相まって天狗になられても困りますがまあ大丈夫かな、小島あたりも「朗希さんがいるんで」と周りもイジり返している感があります。

朗希査定で

【オリオン村査定】 9000万円 → 1億2000万円 (△33%)

規定投球回には遠く及ばなかったですし勝ち星も減って、シンプルに査定すれば現状維持がせいぜいでしょう。
しかし防御率、被打率はさらによくなってその切り口でいけばアップ査定になってもおかしくはなく、そして世間が注目して球団として恥ずかしくない年俸にするって特殊事情を鑑みれば、先もそうありませんし、このぐらいの評価となっても不思議ではありません。
小島とのバランスが難しいですが美馬より少ないってのもあれですし、このぐらいとしておきます。

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