カイケルがデビュー

カイケルのデビュー戦は5回3安打2失点、勝ち負けは無しでした。
73球であれば今後に中5日とかで回すわけでもないでしょうから六回もいけたはずですが来日して一週間弱で体調面を慮ったか、もっとも吉井監督は微妙な言い回しではあっても短い間隔を模索しているようで、今日ぐらいのピッチングをそれで維持できるのであればウエルカムですがリリーフ陣は大変でしょう。
ピッチングとしては打たせて取るタイプとは聞いていましたがまさにそれ、130キロ台後半のストレート、と言いますかほぼツーシームにチェンジアップ、たまにスライダーといった組み立てで特筆すべきは投げ込むゾーンで、とにかく低目にボールを集めていました。
立ち上がりにいきなり3連打で2失点は「高めに浮いた」って浮いてないよね、その低目をベースにすれば浮いたっちゃ浮いたのでしょうが逆に言えば一般的な浮いたとか抜けたとかは高めですがカイケルのそれは真ん中になってしまうのがリスクになりそう、初回がそうでした。
胸元より上にいったボールは1球も無かったのではないかと、それはそれで凄いものの低目ばかりだと際どいところだろうが動いていようが狙われたら打たれるのは佐々木のストレートと同じ、高めを意識的に使う配球も必要ではないかと、おそらくタイプ的に今後も組むであろう田村は脳をフル回転させねば、さらには低目中心で大量生産のバウンドするボールを捌くキャッチング、ブロッキングも問われます。
年齢的なスタミナの不安はあってしかしメジャー的な回しをすれば力投型ではないためそこはあまり気にしないでいいのかもしれず、リリースで体が倒れないフォームでフィールディングにも問題は無さそう、リリーフ陣との兼ね合いでどう使っていくか今日はユニフォーム姿だった吉井監督の腕の見せどころでしょう。

零封リレー

さて継投は横山、澤村、鈴木、益田でした。
先発が代わるタイミングでは流れも変わりがちで一番の投手を、が持論ですが鈴木は勝ちパターンの八回となれば横山は妥当でしょう。
逆球で山川から三振を奪うなとアバウト感を活かしてクリーンアップを三者凡退に、目立ちませんが地元であればお立ち会いに呼びたい活躍です。
そして澤村がこれがカイケルを使い倒す上での大きなネックになりそうで、澤村しかいないのか、カイケルが投げる試合の前に国吉なりを温存する工夫が必要になりそうで、川瀬が打ち損じてくれなければどうなったか、栗原がご不満だったファーストゴロもラッキーでした。
澤村と似たり寄ったりでボールが荒れ気味だった鈴木はしかし近藤のあれで本当は終わりでしょう、めげずに甲斐を打ち取ってアウトは全て三振です。
そして益田がまさかまさかの三者凡退、先頭を打ち取ると少しは安心できて、6年連続20セーブにリーチです。

省エネ勝利

高部と角中が打線に復帰して、石川歩や唐川は目を剥いているかもしれません。
しかしまだ同点で角中に愛斗、最後の打席を終えて高部に和田と守りで交代になったことからして万全ではないのでしょう。
そんな打線は高部、角中にヒットは出ずそれどころか僅かに2安打、それでいて5得点はニッカンに負けじと機関紙が珍記録を報じています。
流れとしては今季で一番の当たりだったのではないか中村奨の同点ツーランが大きかった、どうやら感染力が強烈なようで初回のチャンスを逃した直後の失点とカイケルが罹患しただけになおさらに、安田や上田ならまだしも池田に取って代わられた危機感が生んだものだと思いたいです。
そしてポランコの決勝打は周東でなくて救われました、牧原大がエラーをして小川がバントを失敗してワイルドピッチに飛び出した藤原を挟殺プレーで仕留めきれないというミスの応酬に決着を付けるガツンとセンターオーバーの走者一掃、やたら欠場させられる鬱憤もあったでしょう。
でもなぁ、あそこは愛斗にせめて外野に飛ばして欲しかったですしそもそも2安打ってどうよ、前日も4安打で省エネ勝利を素直には喜べません。

舐められてる

要は舐められているのでしょう、有原もスチュワートも中5日で苦しい先発事情っぽいですが同じく中5日で大関でないのは前回登板が130球が理由かそれならば明日の松本晴をカード頭ではなく、そもそも松本晴が今季初登板はマリーンズアカデミーでプロ初勝利と勘定しているであろうとは想像に難くありません。
さて左の松本晴にまた角中を外すのか高部はどうだ、種市に菌はまとわりついているのか初回はどうなる、そしてもっとヒットが見たいです。

明日への活力に！

◆8月17日（土）　ソフトバンク−千葉ロッテ20回戦（ソフトバンク12勝7敗1分、14時、みずほPayPayドーム、39,640人）
▽勝　澤村　29試合1勝1敗1S
▽S　益田　33試合1勝3敗19S
▽敗　藤井　36試合2勝1敗1S
▽本塁打　中村奨3号（スチュワート）

▽バッテリー
千葉ロッテ　カイケル、横山、澤村、鈴木、益田—田村
ソフトバンク　スチュワート、ヘルナンデス、藤井、又吉—甲斐