負けていれば上位3チームに7連敗で上より下が気になったであろうところで、小島が初の、左腕では成瀬以来9年ぶりの二桁勝利でチームの危機を救いました。
試合としては前日の赤文字がほぼそのままでしたが小島にかかる箇所、先発の部分を見事なピッチングでねじ伏せての独り舞台です。
防御率2.98ながらも援護点が2.48で黒星先行の田中将ではありますが対ロッテに限ればやはり勝ててはいないものの防御率1.29、28イニングで20安打は被打率.198でしかないわけで、今日も完投を許して2点しか取れませんでしたが、それに投げ勝っての2度目の完封勝利は7年間のメジャーを挟んだにせよロッテとしては2012年7月18日以来の3364日ぶりの黒星を付ける大金星と言っていいでしょう、ファンの祈りに小島降臨が再びです。
しかしまたしても中4日特攻の千賀をこれまた金星の竹安で制したオリックスが7連勝は昨秋の勝ちまくったソフトバンクに負けまくったロッテの構図をそのままに、マーティンの離脱に復帰を懇願するのに対して吉田正のそれを奮起材料にする違いが見て取れて、優勝に向けての厳しさに変わりはありません。
エースの心構え
前回登板でまた悪い虫が顔を出しかけましたが、今日は戻してゾーンで勝負の無四球が好調の最大の理由でしょう。
そしてZOZOマリンのインフレによるものかとも思っていましたがどこの球場でもコンスタントに140キロ台、半ばに達することもあるストレートに力が付いてきたのも後押しをして、捉えられた打球も少なくありませんでしたがどんな本格派だよ、のストレート押しが変化球を活かしてのジャスト100球でした。
上手く抜けていたチェンジアップをもっと使うかと思いきやスライダー、カットボールを多めに、そして珍しくもクロスファイア軌跡だけではなく左打者の内にも要求した加藤も上手く導けていて、投げている小島も受けている加藤も思いどおりだったのではないかと、見ているこちらも楽しかったです。
長いイニングを投げられるようになったのはゾーン勝負で無駄球が減ったからこそでこれを続けられるか、まだギリギリですので次の登板までにまた消えてしまいますが防御率ランキングに名を連ねて、念願の規定投球回到達が視野に入ってきました。
何よりレアードの立て続けの拙守や捕って欲しかったであろう初ヒットにもめげずに「エラーしたときは僕が投げて絶対助けるんだという気持ちで抑えられた」の言葉が嬉しい、爪の垢を煎じて他の投手に飲ませましょう、これこそがエースの心構えです。
そんなこんなで体の張りで離脱中のロメロが家族の病気による帰国で苦しい先発陣がさらに苦しくなっただけに一気に救世主的な存在となった小島の間隔を詰めての起用を考えたくもなるのでしょうが、しかし勝てる投手が確実に勝ってこそ、千賀の轍を踏ませないよう願います。
バント練習をしてくれ
打線は田中将から2点を先制するも後が続かず、小島でなければ負け試合だったでしょう。
マーティンが二軍で実戦復帰にツーベースを放ったようですが復帰は明日の練習試合を井口監督がチェックして決めるようで、しかし単なる儀式で報じられた5日の一軍昇格が動くことは無いと思われ、そもそもの調子と治癒状況に懸念はあるものの迫力不足の打線ですから喜ばしくはあります。
しかし選手たちは喜ぶのはなく「無理をさせて申し訳ない、恥ずかしい」と思って欲しい、間違っても心強いみたいなコメントは聞きたくありません。
そんな中で久しぶりに続けて引っ張る打球の中村奨は強く叩いたのではなく合わせたスイングではありましたが、ここのところ綻びが出ていた守りでも六回にいい動きを見せて小島を助けましたし、選手会長の益田とともにキャプテンとして選手ミーティングを開いたリーダーシップで持ち直してもらいたいです。
それにしても野球が下手ですしツイてもいない、前日とは違って初回こそ強攻でしたが以降は無死の走者をバントで送る作戦は小島の調子からしてあと1点の重要性を考えてのもので文句なしでしたが、エチェバリアやレアードの打球は悪くなかったですが抜けることなく、そして走者の飛び出しにバント失敗です。
佐藤都の判断は難しかったでしょうし和田のそれは浅村が上手かった、しかし一週間以上もベンチを温めていた勘不足の影響もあったでしょう。
そして何よりスリーバントを指示したのは買いますがいずれも失敗の藤岡に加藤は情けなし、これは怒っていい、明日のバント練習を指示してください。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 9 | 2 |
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 |
◆10月3日(日) 楽天−千葉ロッテ23回戦(ロッテ15勝7敗1分、13時、楽天生命パーク、9,967人)
▽勝 小島 21試合10勝3敗
▽敗 田中将 20試合4勝7敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 小島—加藤
楽天 田中将—炭谷、太田