何が果てしなきスカーレット

世上では評価が散々っぽい細田守、果てしなきスカーレットです。
危ういところだった、そんな評価なら焦る必要もないかと高をくくっていたらイオンシネマはいつの間にか終映していて仕方なくTOHOシネマズはレシートみたいな半券で、しかしそのTOHOシネマズも公開からちょうど2ヶ月の明日で終わるとはよほどに興行が思いどおりでなかったのでしょう。
まず間違いなく複数のスクリーンで大々的にだったものが今日は小さめの1スクリーンだけ、それでも128席ありますが自分を含めて3人だけでした。
入場者プレゼントも余裕でゲットして余ったやつはどうするのかしら、まさか余るとは思っていなかったであろう興行主です。

普通

肝心の内容ですが一点を除いて言われているほど悪くはなかった、普通の出来映えでした。
細田守にしては物足りなくはあれど実のところ名前ほどではなくなりつつあって、そういう意味でも普通です。
映画館で観たのはコレクター魂でムビチケカードを買ったためでそれはそれでよかった、迫りくる映像美と音響は劇場ならではです。
CGなのか背景が凄まじくてただ人物描画と噛み合っていなかったのは意図的だったのか、ポリゴンチックな動きには違和感しかありませんでした。

ハムレット

ストーリーはハムレットをベースにしていて父王を叔父に殺された復讐劇、が死者の国で展開されます。
この舞台設定がご都合主義でよく分からないドラゴンみたいなのが登場したり二度目の死の定義があいまいだったり、スカーレットも現世であっさりと毒殺されて死者の国に落ちてその姿は誰もがおそらく死んだときのまま、となれば他の登場人物もほぼ同時期に死んだことになります。
まあ突っ込んではいけないんだろうなぁ、そこは、短銃であの距離を狙えるのかよとかも、そんなものだよがお約束なのでしょう。

なぜ歌う、なぜ踊る

で、問題の一点は歌い踊るシーンでした。
こういう人生もあった、と表現したかったにしてもあまりに唐突で、しかももう一人の重要人物である聖が生きた現代日本に於いてです。
あるとは聞いていましたが興ざめこれ極まれり、最近は歌い踊らなければいけないのか前作もクジラみたいなものの上で主人公のアバターが歌って周りのモブたちが踊っていたような、Adoを引っ張り出したりワンピースの劇場版もそんな感じですし、老人はこの風潮に付いていけません。
あと歌は上手かったけど芦田愛菜ののっぺりとしたセリフ回しがなぁ、ジブリ発の本職の声優をメインで起用しないやり方は大嫌いです。
これがあって★1つが減算されて普通が普通でなくなってしまった、テーマが「赦す」にしても過去を振り返らず皆が幸せになれる未来のために生きていくってのがきれい事に過ぎて響くものが無い、響くほどの描写がされていない、スカーレットは何が果てしなきなのかも消化不良でした。

2026年1月21日 鑑賞  ★★☆☆☆(2点)

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