安田伝説が始まる

安田が一軍の公式戦では初の四番でその伝説の第一歩を踏み出しました。
巨人のそれのようにマスコミは話題にしてくれませんが107代目四番は21歳3ヶ月、オリオンズ、マリーンズの歴代でこの安田よりも若くして四番を任されたのは18歳8ヶ月の榎本、20歳1ヶ月の山内、20歳10ヶ月の葛城と昭和も昭和、50代の自分ですら生まれていないときのものですのまさにレジェンドの世界です。
安田に次ぐのが22歳1ヶ月の堀ですがオリンズの最終イヤーでしたからどれだけ稀有かが分かりますし、2014年に井上、角中と続いた後はクルーズ、ハフマン、デスパイネ、ナバーロ、パラデス、ダフィー、ペーニャ、レアードと助っ人がずらりでしたから若き国産砲としての期待が高まります。
開幕までは四番どころか一軍ではまた使われないのであろうと思える起用でしかなかったところからの開幕一軍、開幕戦は代打ながらも翌日にはチャレンジ枠ではあっても三番スタメンに抜擢をされて1割台となかなか打てずとも我慢、とは井口監督の背中にチャックを探したくもなりますが、福田秀の故障にレアードと井上の不振も手伝っての結果オーライではあってもこのチャンスを逃すわけにはいきません。
狸でしかないと言う人もいるでしょう、妄想と笑う人もいるでしょう、しかし貧打がチームカラーになりつつある今に安田が歴史を変えてくれると信じます。

美馬が豹変

その安田が四番初打席で糸を引くようなセンター前タイムリーで始まった試合は、しかし美馬がその責任イニングの半ばにして力尽きました。
中村にはピンポン球のように運ばれはしましたが立ち上がりから低めを丁寧に内外にストレート、スライダーを投げ分けて2点リードの四回で勝ちを確信してしまった自分はロッテファンとしてまだ青いのか、それにしてもまさか五回の先頭打者に当たり損ねの内野安打からの暗転は予想だにできません。
中村の弾丸ライナーがシングルヒットになった幸運を活かせずに栗山を歩かせたのが運の尽き、ピンチになると外一辺倒になる気弱さが地獄の一丁目でした。
そして安パイだからとスパンジェンバーグには内を要求するも美馬が投げきれずに真ん中高めを痛打されて同点、犠打と犠飛でひっくり返されます。
スパンジェンバーグにも鈴木にも初球を狙われてのものですから甘く入ったにしてもこういった場面での配球を読まれているのではないか、とすら思えます。
六回にはシフトの裏をかかれた山川のヒットで始まった一二塁から今度は中村を歩かせてしまえばゲッツーは無理にしても栗山の打球をお手玉した藤岡はせっかくの2本のタイムリーを吐き出してしまい、もうこうなってしまえば勢いの付いた山賊は誰も止められません。
しかし冷静になってみればともに9安打、盗塁死や走塁死も似たようなもの、でこれだけ一方的な試合になってしまう現実を受け止めなければならず、そしてそれほどの球数を投げたわけでもないのに四回までとは別人のように高めに浮いた美馬、そして田村には、弱気は損気の言葉を贈ります。

小島は責任重大

美馬と福田秀のFAコンビ競演を期待していたのですが福田秀は登録をされず、ボルシンガーの退団で援護の対象を大学時代の先輩である美馬に切り替えた井上は不振でスタメン落ちとなり、両者はさすがにと五番に残されたレアードはチャンスに凡退、そして敵地ながらも安田との同期コンビでのお立ち台を期待した藤岡はエラーだけではなく走塁ミスもやらかしてしまい、たった1安打で弁当を企画してもらった鳥谷には出番がありませんでした。
よくぞここまで天から地に落としてくれたものだと笑ってしまいますが今季は実質的に2位までがAクラスですから4位に落ちようが知ったことではなく、美馬の炎上が目立ちましたが東條が生き残ったり5点台の防御率で昇格の松永には格好の出番だったはずが7球、4球からの中1日を気遣ったのか試運転もなく勝ちパターンに突っ込むつもりなのかとリリーフ陣の不安は解消されず、自分のことで手一杯でしょうが明日の小島は責任重大です。

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西武 0 1 0 0 3 4 0 0 X 8 9 0

◆7月21日(火) 西武−千葉ロッテ6回戦(西武4勝2敗、18時、メットライフドーム、4,811人)
▽勝 今井 5試合2勝3敗
▽敗 美馬 5試合2勝2敗
▽本塁打 中村4号(美馬)

▽バッテリー
千葉ロッテ 美馬、陳冠宇、東條、山本—田村、佐藤
西武 今井、宮川、森脇、小川、田村—森

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