勝ち運が吹っ飛ぶ

たった1点のリードを守り切るのは難しいだろうとは思ったものの、ここまでの爆死はさすがに想定外でした。
高部が最初からフェンスに背を預けるような動きをすればどうだったろう、そんなツーベースの無死二塁から佐々木千が2つの押し出しを含む4四球は「投げながら修正して欲しかった」という名の放置の末に小野がグランドスラムを浴びてしまい、勢いに乗りたかった3タテを食らわすことなく逆転負けです。
佐々木千はとにかく左打者の外のボールが抜けまくって、シンカーが決まらず、堪らずスライダーを投げてもダメ、ストレートもダメ、まさかこの期に及んで風が強かったなんて言い訳はできませんし、ここまで乱れた姿は昨季に見ていないだけに心配にもなります。
そんな佐々木千は山崎福と同じくロージンを使いすぎでスタンドからも粉が舞うのが見て取れて、打者は気にならないのか、それが土だったら大リーグボール2号なんてのは置いておいても球審は注意をしてもよさそうな、ネット中継でも現場でもちょっと見ていられません。
ちなみに今日も2万近い観衆が発表されて一階席はそれなりに埋まっていましたが二階席は半分強、ライトスタンドは3割ほど、レフトスタンドは1割も入っていなかったのではないかと、それで2万となればZOZOマリンの定員は実は10万ぐらいか、買うだけ買ってサボった人がやたら多かったことになります。

下民ども、ひれ伏せ！

意識せずとも普通に写真を撮ればこの顔つきになる河村は佐々木千に勝ち運を吹っ飛ばされましたが、今季最長の6回を1失点でした。
ピッチングとしてはややボール球が多かったですがいつものように角度を活かして打者はかなり打ちづらそうに、これは慣れてどうこうというものでもないでしょうから河村にとっては大きな武器に、フォーク、スライダー、カーブと落ちる系もいい感じです。
ただ追い込んでからファールで粘られたのは何とかしたく、捉えられてのものではなく詰まった打球がフィールドに飛んでくれない、これはコントロールできるものではないのでしょうが球数が増えて長いイニングを投げられない理由の一つになりますので悩ましい、それこそ大リーグボール1号に育てたいです。
六回から継投かと思いきや続投は次のステップに進ませたいベンチの思惑が働いてのものでしょう、それに応えて次の扉に手をかけた河村でした。
席を立とうかとの気持ちを繋ぎ止めたのは「八木が投げるかも」で、そのとおりになって、ストレートがいい音を響かせていました。
ただやはり柿沼の外中心のリードにその良さが活きていなかったような、佐々木千のときもそうでしたが際どいコースがあっても手を出してもらえないのはコースが分かって狙われるのと同じく見慣れられてしまう弊害が強そうな、どうにも引っ掛かります。
ここのところ抑え捕手のような使われ方がされている柿沼ですがそれでいいのか、またぞろ田村のトレードネタも出て、捕手陣の今後から目が離せません。

そのルーティーンは止めろ

打線はレアードの握りが増えてきてマーティンが連日のアーチと風向きが変わりつつあるものの、そのソロ2発のみでした。
五回、六回とチャンスがありながらもあと一本が出なかった、とお馴染みのパターンで追加点が取れなかったことが七回に逆転を食らった一因でもあり、前日もソロのみで片が付いた試合はロッテらしくはないわけで、まだ上昇気流にはほど遠いのでしょう。
九番まで落ちた安田も今日はノーヒットで、ストライクコールにこの表情で振り向くルーティーンが無くならない限りはファンが期待するようなクリーンアップでガンガンに育つことは無さそうな、自分はとうに六番、七番を極めろ路線に舵を切りましたが、それはそれで寂しくはあります。
プレシーズンではファーストで何度もやらかしましたが今日もファールフライを落球、どころか2メートルぐらい離れたところに落ちたことでエラーにすらならず、攻守ともに気持ちの弱さのようなものが見えてしまって、風が強かったにせよ地元ですので恥ずかしい限りです。
そして今日も捕手と申し訳程度に最後の打者として山口を繰り出した以外はほぼ顔ぶれが変わらず、なぜに福田秀だったんだろう、角中は練習に合流も登録されず福岡からなのか守らせるつもりなのか、三木は13日、和田は14日、藤原に至っては10日を最後にベンチに根が張ったまま出番がありません。

明日への活力に！

◆5月19日（木）　千葉ロッテ−楽天11回戦（5勝5敗1分、18時、ZOZOマリン、19,930人）
▽勝　岸　7試合4勝1敗
▽敗　佐々木千　6試合1勝1敗
▽本塁打　レアード5号（岸）、マーティン3号（岸）、西川5号（河村）、マルモレホス5号（小野）

▽バッテリー
千葉ロッテ　河村、佐々木千、小野、小沼、八木—佐藤都、柿沼
楽天　岸、安樂、宋家豪、酒居—炭谷、太田