大事な初戦を制する

下剋上とはもはや使い古された表現ではありますが、リーグ優勝を逃したからには挑戦者として挑んでいくことに変わりはありません。
そのためにもCSファーストステージで楽天を蹴散らさなければならず、その大事な初戦を苦しみながらも勝利しました。
佐々木朗の好投のままに逃げ切りたかったですが与えたダメージというところではむしろ大きかったのではないかと、楽天からすれば追いつかないままにきれいに負けていれば吹っ切って明日に臨めたところが、しかしビハインドのゲームを終盤にひっくり返したのに松井で追いつかれて宋家豪でサヨナラ負けを食らったことで勝てたはずなのにと気持ちがそこに残ってしまってもおかしくはなく、そうなれば明日の立ち上がりの攻防がさらに重要となります。
レギュラーシーズンで実現できなかった佐々木朗の地元初勝利がまたしても露と消えましたがCSという舞台はそれに相応しくないという天の配剤なのでしょう、日本シリーズの開幕戦もまた地元ですから佐々木朗にはそここそが相応しいと、半月後の20日を楽しみに待ちます。

佐々木朗が試合を支配

その佐々木朗は159キロとプロでの自己最速を更新するなど150キロ台半ばから後半のストレートに落差のあるフォークを軸とした王道のピッチングで6回4安打10奪三振と文句の付けようが無く、牽制はできるのにファーストへの送球が苦手なのは困りものですが、これだけ投げられれば全く問題ありません。
不得手にしているわけでもないのに左打者をずらりと並べた楽天打線に対してその内角低めのゾーンがやや広めだったこともあってか加藤も積極的に活用して、えぐり、落とし、面白いように空振りを奪えましたし手が出ず呆然とさせて、ニッカンが試合を支配したと報じていますがまさにそれです。
3日前に20歳になったばかりのパシフィックでは史上最年少のCS開幕投手でのこれは今後が楽しみすぎて、ポスティングがいつになるかがもう心配です。
二番手の国吉はさっそくに国与四と揶揄されているようですが防御率1点台ながらも25回で17与四球でしたので平常モードではあり、自らのバント処理ミスは当てたのならせめて捕ってくれよとエチェバリアに言いたかったかもしれず、再びのバントを好守で併殺に仕留めて、しかし次もまた歩かせてしまいました。
結果的にはここが代えるタイミングでしたがこれまでもこういったところから凌いできただけに、続投の判断は責められません。
ただ加藤が捕れないほどの浮いたボールは見た記憶が無いのでプレッシャーが半端なかったのか、2010年の内もCSでやらかしたものの西村監督は見切ることなく使い続けて日本シリーズでは活躍しましたから、国吉にはこれで膿を出し切ったぐらいに気楽に構えてもらいたいものです。

中村奨のナイスラン

初回のチャンスを潰して則本昂に二回まで22球しか投げさせられなかった打線は、しかし三回に中村奨がよく走っての逆転です。
則本昂を強襲した打球にリプレイ検証となるぐらいに際どいタイミングでファーストベースを駆け抜けて、また安田の浅いフライでホームに滑り込みました。
スタメンは則本昂にまたしても角中を使うのではないかとの不安が外れて妥当な顔ぶれも二番マーティン、三番中村奨の並びにしたのが功を奏して、そしてレアードが最後は片腕で巻き込むような独特のスイングで2点タイムリーツーベースを放ち、そして安田と言うよりは中村奨の犠牲フライです。
ただ先制はすれど追加点が取れないという十八番がまたしても、どこかで1点でも取れていれば逆転されることもなかったでしょう。
そんな重苦しい中で、中村奨もレアードも軽くあしらわれた松井の失投を見逃さずにエチェバリアの華麗なるバット投げはメジャーでやったら次の打席ではぶつけられてしまいそうな、しかし大目に見てやってよと許してあげたくもなる打った瞬間にそれと分かる豪快な一発です。
最後はリスクと隣り合わせであまり感心はできませんが逃げない男、秋のキーマンである岡の死球から佐藤都が思い切りのいいスイングで右中間に、とは言ってもライトは飛びつくぐらいしてくれよと楽天ファンの声が聞こえてきそうな、岡島はもう最初から諦めていたような動きでした。
そんなこんなで安田が三打席とも差し込まれたようなスイングだっただけに岸との相性も悪いですから明日はいじってくるか、井口監督の差配に注目です。

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◆11月6日(土) 千葉ロッテ−楽天CS1stS第1戦(ロッテ1勝、14時、ZOZOマリン、14,904人)
▽勝 益田 1試合1勝
▽敗 宋家豪 1試合1敗
▽本塁打 エチェバリア1号(松井)

▽バッテリー
千葉ロッテ 佐々木朗、国吉、唐川、佐々木千、益田—加藤、柿沼
楽天 則本昂、安樂、西口、酒居、松井、宋家豪—太田、炭谷

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