ボーナスゲームのはずが辛勝

先制されるも「鈴木ならいけるんじゃね」の思惑どおりにひっくり返して美馬は二回以降はパーフェクト、四回まで僅かに48球で完投もできそうで二時間半ほどでのボーナスゲームになるかと思いきや、六回からノーガードの殴り合いとなり、終わってみれば3点差ながらも心情的には辛勝でした。
五回にイヤな雰囲気にはなりましたが美馬が六回すら投げきれなかったのは想定外で、初回に簡単に二死を取りながらもA.マルティネスにヒットを許してビシエドに運ばれて、それと同じような六回のあっという間の崩れにベンチは大慌てだったでしょう。
阿部の打球はエチェバリアが好捕するも頭からそこまで完璧に捉えられていましたのでさすがに昨季の突発性炎上症候群を放置した失態は繰り返さずの交代は仕方なし、ここまで打線に足を引っ張られてきた美馬ですが今日に限っては感謝感激、5回1/3を4失点でラッキーものの3勝目は借金返済まであと1つです。
それにしても四回までは初回に両外国人選手に打たれた以外はほぼ完璧に、ストライク先行で的を絞らせず見事なピッチングだっただけにこの豹変はしんどい、年齢的にイニングイーターを期待するのは無理にしても予兆もなく発火するだけにベンチの判断が難しくもあります。
それでもその四回まできっちり抑えたからこそ味方打線の援護を引き出したとも言えるわけで、まだまだ美馬にはローテで頑張ってもらわねばなりません。
さて余談シリーズ、バードウォッチングよろしく数えてみれば今日のライトスタンドは二回の時点で343人、レフトスタンドのロッテエリアには48人、密度がそう思わせるのかもしれませんが外野スタンドの数は圧倒的に中日ファンが多かったような、そして15000人超えは眉唾ものです。
またビジョンの登場ムービーでエチェバリアが口の部分だけニコッと笑うこと、ゲレーロは登場曲のワンフレーズまで口ずさんでいること、そんなのを今日に気が付いてもしかしたら自分が知らなかっただけで既知なのか、エチェバリアのそれはちょっとギョッとします。

一枚足りない

継投は小野が松川の落球もあり満塁までピンチを広げるもギリギリで踏ん張り、しかし東條が前日に翻弄したビシエドにしてやられました。
ただ東條もそうですし2者連続3球三振まではマウンド上で飛び跳ねていたものの走者を出したらキョドったゲレーロもそう、連投でここのところの過負荷はきついでしょう、よく指摘をされる佐々木朗は初回からなので癖だろうと気にせずも東條が珍しく肩で息をしていたのが引っ掛かります。
東條もゲレーロも6連戦の頭からの3連投は避けるでしょうから明日はどうする、信頼できるリリーフが一枚足りません。
ゲレーロも危うかったですが木下の打球をセンター寄りに守っていた荻野が一直線に走って好捕して事なきを得て、益田もエチェバリアの機敏な動きとスナップスローに助けられて、安田は佐藤都のタッチワークに救われて、落球だけではなく後逸もした松川を除けば守りも頑張りました。
その松川、やはり疲れがあるのでしたら明日は出番が無いでしょうから思いきって外して寮でゆっくりさせるがよいのではないかと、技ありでマルチとここのところヒットは出てきましたがそうでなくても疲れが出始める梅雨どき、ルーキーには酷でしょう。

打線は文句なし

打線は初回の無死一三塁、一死満塁を逃すんじゃないかと恐怖しましたがレアードが犠牲フライを打ち上げて、三回にはそのレアードが同点タイムリーに安田がらしい左中間への勝ち越しツーベースでひっくり返して、中村奨も高めを強引に引っ張って追加点を叩き出します。
その後も殴り合いに負けることなく三木がきっちり送って荻野が犠牲フライと相手のミスにも付け込んで、ちょっと落ちる投手が相手ながらもタイミング、取り方ともいい流れで、今日はマーティンに和田を代えるなど守りとの切り替えもいい感じでした。
初回のチャンスで追い付けなかったことで鈴木が二回にリズムに乗りかけたところで、しぶとくセンター前に運んだ松川のヒットも地味に大きかったです。
これが柳あたりにできれば井口監督の「少し上向き」も信憑性が高まるのですが、左腕かつ連勝中で防御率2.10の松葉だって手強い、ただ松葉は明日が今季初のビジター登板ですから風よ吹け、雨よ降れ、自分はお休みなので勝手なことを言っておきます。

明日への活力に！

◆6月8日（水）　千葉ロッテ−中日2回戦（ロッテ2勝、18時、ZOZOマリン、15,694人）
▽勝　美馬　8試合3勝4敗
▽S　益田　22試合1敗12S
▽敗　鈴木　2試合1敗
▽本塁打　ビシエド7号（美馬）、A.マルティネス5号（美馬）

▽バッテリー
千葉ロッテ　美馬、小野、東條、ゲレーロ、益田—松川、加藤
中日　鈴木、藤嶋、山本、谷元、祖父江、マルク—木下