こんな勝ち方ができるとはね、大阪もそんな感じだったようですが勝つどころか1点を取るどころか1本のヒットも打てないままに終わるかと恐怖していました。
四回で30球、五回で45球と完全に手玉に取られたパーフェクトピッチングが高部のツーベースをきっかけに畳み掛ける6得点、マウンド上の有原だけでなくベンチの小久保監督の呆然とした表情がとにかく痛快で積年の鬱憤を晴らした、繋がらないパリーグTVが四回裏でやっと繋がってリアルに観戦できたのが超喜びです。
例え1試合であっても首位は首位、ここ二年は最下位スタートでしたし一日でも長くトップに立つには明日も勝って明後日も勝って、プロ初出場初スタメン初ヒット初打点初お立ち台の西川が3タテ宣言をしたからにはルーキーに恥をかかせない野球を先輩たちがやるしかありません。
明日のお立ち台は来日初勝利のボスに「ウォーッス」と雄叫びを上げてもらいましょう、先発をやりたくて日本に来たのだから結果で示してください。
スーパールーキー
西川が攻守に大活躍です。
ヒットは1本だけですがそれが勝ち越しタイムリーでいわゆる勝利打点、内のボールを巻き込むスイングでレフトまで運びました。
プレシーズンと同じくしっかり振っていることでああいった打球になって、素晴らしい、スーパールーキーです。
そして逆転劇を導いたとも言える追加点を許さないレーザービームはあそこしかないというピンポイントへのバックホームで、見事な肩を魅せました。
あそこで点が入っていたらズルズルとワンサイドゲームになったかもしれず、展開としてはタイムリーよりも勝利に貢献したプレーです。
さっそく厳しいコースを突かれてそのうちぶつけられることもあるでしょうが、無事是名馬で何とか乗り切って欲しい、明日も明後日もお願いします。
値千金
小川もいい働きでした。
同点タイムリーはらしい流し打ちでマルチとなるタイムリーは引っ張った痛烈な打球を、広角なバッティングです。
流れとしてはもちろん同点にした一打が大きかったですが試合を決めたという意味では七回が値千金、あれで完全にソフトバンクの心を挫きました。
守りでは深い打球を上手く処理するも余裕がありすぎたかスローイングミスが失点に繋がりましたが収支は大黒字、明日は左腕でおそらくベンチスタートでしょうがきっと出番はある、野手が前に出てくればヒットゾーンが広がりますからバントヒットを決めたいものです。
打者一巡
それにしても何が起きたのか、見ているこちらも分からない、そんな初ヒットを口火に打者一巡でした。
上田の打球がフェンスに直撃してそれが近藤のグラブにたまたま入って、そうでなければ打球がはね返って同点タイムリーになったのにと運の尽きを嘆きましたが、そこから怒濤の攻撃が、前進守備に助けられたのがあったにせよそれが野球でトドメは佐藤のチーム初アーチです。
有原のまさかの失投がど真ん中にそれを逃さずに一閃した打球は近藤が一歩も動かない、動けない弾丸ライナーでソフトバンクファンの中に飛び込みました。
これも相性なのか昨季に有原を打っていた佐藤、小川、高部、藤原がデータどおりの仕事をして、降板後だった安田が悔しがっているかもしれません。
不満顔
小島の三度目は二度あることになってしまいました。
4回4安打1失点ながらも4四球と制球に苦しんで、もっともヒットすら打てない打撃陣に絶望してコーナーを狙いすぎた感もあり気の毒な面もあります。
あれだけ走者を背負いながら1失点に凌いだからこその逆転劇、73球での交代はベンチで不満顔でしたがそれが自身に向けたものなのか交代に納得できずのものなのか、先発は引っ張りがちな吉井監督にしては早めの交代は重すぎたと謎の表現ですが次に取り返しましょう。
ジョーカー
今季の初勝利は中森です。
2回1安打2奪三振零封は球数の多い中森にしては僅か22球とテンポよく、勝利に相応しいピッチングでした。
ストレートが走っていてカーブ、スライダー、フォークと変化球が活きて、現状は先発ローテーションに入るのが難しいとなればこういった役回りがはまるでしょう、七回も続投かと思いましたがそれだと明日はともかく明後日も投げられないのを避けるためだったとも思えます。
若年寄なところがある唐川二世にはいいきっかけとしたい、きれいなマウンドもいいですが修羅場を切り抜ける経験はきっと今後の役に立ちます。
もったいなかったかな
カード初戦にしては継投が慎重でした。
得点差からして木村のデビューがあるかとも思いましたが小野はともかく鈴木、菊地と僅差みたいなリレーです。
鈴木は左が並ぶ局面でしたがそこまで左を得手にしているわけでもなく、もしかしたらベンチに一抹の不安があるのかもしれません。
今日も一人目は140キロ台前半とエンジンのかかりが遅く、それでいて二人目以降は150キロ近いとなれば不思議な状況です。
菊地はプレシーズン終盤の不振を引きずっているかのようにボールが上ずり気味で、どれも外野に飛ばされてヒヤリとしましたが無事に乗り切りました。
もったいない継投にも思えましたがシーズン最初の試合を確実に取りにいくと考えれば悪くもないのか、それも明日、明後日次第です。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 1 | 1 | 0 | 8 | 12 | 1 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 7 | 1 |
◆3月28日(金) ソフトバンク−千葉ロッテ1回戦(ロッテ1勝、18時30分、みずほPayPayドーム、39,784人)
▽勝 中森 1試合1勝
▽敗 有原 1試合1敗
▽本塁打 佐藤1号(有原)
▽バッテリー
千葉ロッテ 小島、中森、鈴木、小野、菊地—佐藤
ソフトバンク 有原、津森—谷川原、渡邉