富山が光り輝くドラフト

キーワードは「富山」「光る」「輝く」のドラフトでした。
はい、こじつけです、度会隆「輝」に入札するもくじを外して代わりに大谷「輝」龍が輝いて、その輝龍も高野光海の光海も読みは「ひかる」、そして大谷と高野は「富山」サンダーバーズでご丁寧にも「富山」紘之進まで揃えばもう狙ったとしか思えないほどです。
今年も普通には読めない名前が多くてさっそくに漢字登録を、希由翔(きゅうと)、輝龍、響(おと)、信八(しんや)、光海、紘之進(こうのしん)とキラキラネームだけではなく古めかしいものもあって、そんなこんなで辞書が豊かになりました。
それにしても外したな、1巡目の上田は外れの外れの外れで工藤監督が外しまくったのから6年ぶり、とは言いながらもいずれも残りくじでどうにもならない状況だったわけで、早川のときもそうでしたが抽選強者ではあれど残りものには福が無い、今年は縁が無かったということなのでしょう。

徳島、高校生

NLB富山も目立ちましたがIL徳島も目立ちました。
プロを目指すならIL徳島とはよく言われますが今年も支配下で3人、育成枠で3人と一大勢力です。
ドラフト全体としては支配下でセントラルは高校生がたった6人、巨人がゼロというのが際立っていました。
真鍋(広陵)が指名漏れしたのが象徴的かもしれず、4巡目以下であれば進学と打ち出したのは上位指名の手応えが無かったからだと思われます。
高校生四天王とされた佐々木(花巻東)は米国留学を選んで前田(大阪桐蔭)は1巡目ながらも入札は無し、佐倉(九州国際大付)は育成枠でソフトバンクでなければきっと指名はしなかったでしょうし入団もしないと思われ、これが素人、マスコミとプロの評価の違いでもあります。
オリックスが高校生を上から4人は余裕の表れか、ドラフトフリークの評価も高いでしょう。
一方であまり事前に名前が出ていなかった社会人、独立リーグの指名が多かったかな、しかし神7が全て1巡目で大学生ドラフトだったと言えます。
主な指名漏れは真鍋に加えて仁田(仙台育英)、小野(花咲徳栄)、森田(履正社)、東恩納(沖縄尚学)、尾崎(法大)、熊田(早大)、有馬(関大)、竹田(三菱重工West)といった面々か、これはもちろんマスコミが報じたリストによるものでプロとしては必然だったのかもしれません。

まず支配下だ

さて、ロッテの指名です。
入札は度会(ENEOS)、外れ入札は草加(亜大)、外れ外れ入札は細野(東洋大)でした。
そして外れ外れ外れ入札が上田(明大)となれば左打者、右腕、左腕、左打者と一見するとぶれまくっていて、外した場合は一番の補強ポイントで次善にいくか補強ポイントの次善にいくか、鈴木や菊地は前者で今回は後者だったと推測されて、等しくどこもかしこも補強ポイントだったことにもなります。
度会を獲れていれば中距離ヒッターの左打者でおそらく背番号7を背負って顔付きも似ている福田二世、草加を獲れていれば宗接で正常化した亜大との繋がりがついに1巡目まで、細野を獲っていれば藤岡貴で懊悩するロッテファンが続出、などなど、話題性はかなりあったでしょう。
上田はどうなんだろう、正直なところ上位12人に入ってくるのかと疑問が無いわけでもありませんが、東大戦での4本を含んではいますがリーグ戦10発、春は.372で3発、秋はまだ途中ですが.385で1発と最終学年でパワーと確実性をアピールできたのが指名に繋がったのもありそうです。
悩ましいのはどこで使うのか、直近はサードが大半ですがファースト、セカンド、レフトの経験があってチームの都合に合わせるのか石垣島で守備の適性を探るのか、守れる大砲を獲るとされていただけに普通に守れる上田であることを心から願います。
2巡目の大谷(NLB富山)は高卒5年目、JFE東日本に就職するも2年で退社して伏木海陸運送という聞いたことが無いところでまた2年、そしてNLB富山1年目での指名はMAX159キロが最大瞬間風速としても力押しのタイプなのかな、どうやらリリーフらしく年齢的にも巡目的にも当然に即戦力として期待でしょう。
3巡目の木村(霞ヶ浦)は二刀流で打者の評価が高いとも聞いていましたが、185センチの長身から投げ下ろすストレートは魅力的です。
社交辞令にしても「行きたい気持ちがあった」と言ってくれるのも嬉しい、右左の違いはあれど同じ大型で名前が似ている元ドライチの分まで頑張ってください。
4巡目の早坂(幕張総合)は地元枠なのか、昨秋に捕手から転向した素材も素材を育てられるかどうか、腕の見せどころでしょう。
同じ捕手だった先輩の村山がチームに馴染む助けとなりそう、村山はほぼ野手のためバッテリーを組む可能性は大きくなさそうです。
5巡目の寺地(明徳義塾)はU18に選出された捕手で、高知には野球留学で「地元の東京に近い球団に指名されれば家族も喜ぶ」と願ったり叶ったりです。
江村を指導者の道に、背中を押すには高校生の捕手が必須と考えていたことで、この指名はよさげでしょう。

さて育成枠だ

育成枠はこれまでの実績を鑑みたのか、若い選手を集めました。
育成枠1巡目の武内(星稜)は夏の予選に初戦敗退で制球に課題があるのかな、映像を見るとオーソドックスなフォームの右腕です。
先輩の岩下がいて監督が同じであれば紹介をしてもらえそう、目標にもなるでしょう。
育成枠2巡目の松石(藤蔭)もオーソドックスな右腕ですがリリースに力感があって、こちらも制球が怪しそうではあります。
気掛かりなのは夏の予選にやはり初戦敗退は僅か9球、左脇腹を痛めての無念の降板です。
力みまくっているようにも見えるのも原因の一つか、もう治癒しているでしょうがそれが思い切りを失わせることにならないよう祈るしかありません。
育成枠3巡目は高野(NLB富山)で高卒1年目の右の外野手です。
高校時代の監督がラオウを指導したらしく潜在能力は遜色ないってホントかよ、ワクワクしちゃいます。
育成枠4巡目の藤田(延岡学園)は左の外野手で、投手としてはサイドハンドの右腕ですが指名が外野手なのでそちらに専念でしょう。
本人も夏の予選で打ちまくったのもあるでしょうが、野手として勝負のようです。
育成枠5巡目の富山(会津北嶺)は母校初のプロ野球選手で、さっそくWikipediaが更新されていました。
こちらも江村の背中をぐい押し、強肩が武器とのことでそれを信じています。

バランスは・・・

指名は右腕が5人、捕手が2人、内野手が1人、外野手が2人、ポジションと野手の右左のバランスはいいですが左腕が獲れなかったのが痛かったです。
できれば高校生の左腕が欲しかったですが、前田、東松(享栄)には手を出さず武田(山形中央)は小柄で二年連続の「りく」をスルーすればそれほど候補が多かったわけでもありませんから仕方なし、前後3年間のバランスで来年に1人でも獲ってくれればよいでしょう。
大谷を社会人、高野を高校生と考えれば高校生が8人、大学生が1人、社会人が1人ともっと即戦力でいくかと予想していましたが、ここは意外でした。
NLB富山との癒着も半端ない、和田、ペゲーロ、フローレス、サントス、速水、そして大谷、高野とダントツすぎて笑っちゃいます。
BC富山出身の永森スカウトだけではなく細谷コーチも在籍しているだけに、阪神が指名した松原の方が活躍しちゃうなんてことは無いよね、きっと。
松田、有吉スカウト担当が3人など他球団との兼ね合いがあって意図したものではないにしても、かなり偏って中川、柳沼スカウトらの出番はありませんでした。
有吉スカウトのコメントが、投手なのか野手なのかハッキリしないような中途半端なのが気になったりもします。

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指名選手一覧

以下がロッテの指名選手です。
それぞれのコメントは公式サイトのこれこれの担当スカウトによるものになります。

1巡目 上田希由翔 内野手 左 22歳 明大 183㎝・96㎏
コンタクト率の高い、中距離ヒッターで率も残せて、2ベースも非常に多い打者です。
チームの核になる内野手として活躍をして欲しいです。(松田スカウト)

2巡目 大谷輝龍 投手 右 23歳 富山GNRサンダーバーズ 180㎝・81㎏
力感のないフォ―ムから最速159キロのストレートと落差のあるフォークを武器に三振を取る投球スタイルが魅力十分。
名前の通りマリーンズで輝いてほしい。(永森スカウト)

3巡目 木村優人 投手 右 18歳 霞ヶ浦 185㎝・77㎏
変化球も丁寧に投げられる素材型の投手です。
真っすぐの質もいいし、出力も出せる将来が楽しみな投手です。
将来的には先発ローテーションを回れるような選手になって欲しい。(松田スカウト)

4巡目 早坂響 投手 右 18歳 幕張総合 176㎝・70㎏
投手を始めてまだ浅いのですが、その中で出力は高校生トップクラスだと思うので、伸びしろ含めて地元千葉の球団で頑張って欲しい。(有吉スカウト)

5巡目 寺地隆成 捕手 左 18歳 明徳義塾 177㎝・82㎏
捕手としての経験はまだ浅いですが、これからの伸びしろはまだまだある。
リーダーシップや負けん気の強さも評価しています。
打撃は元々いいので、まずは捕手としての技術を磨けば、おのずと一軍で活躍できる選手になれると思います。(黒木スカウト)

育成枠1巡目 武内涼太 投手 右 18歳 星稜 184㎝・84㎏
球種も豊富で非常に器用さもあって身体能力も高く、将来性のある投手。
まだ課題もありますが、将来的にはローテーションを守れる投手になって欲しいです。(田中スカウト)

育成枠2巡目 松石信八 投手 右 18歳 藤蔭 175㎝・75㎏
センス系の選手です。
投げるポテンシャルも高いし、バッティングも良く、足も速い、センスの光る選手です。(有吉スカウト)

育成枠3巡目 高野光海 外野手 右 19歳 富山GNRサンダーバーズ 187㎝・87㎏
恵まれた体格から放つ打球は天性の長距離砲。
将来はマリーンズの主軸を打てる打者になって欲しい。(永森スカウト)

育成枠4巡目 藤田和樹 外野手 左 18歳 延岡学園 185㎝・82㎏
投げても抜群に投げられるし、バッティングもすごいリストが柔らかい打撃をするので、体がまだまだ出来ていないが、そこが出来てくればいいバッターになると思っています。(有吉スカウト)

育成枠5巡目 富山紘之進 捕手 右 18歳 会津北嶺 181㎝・70㎏
肩の強いキャッチャーで、体もまだ細いので伸びしろがあるキャッチャーです。(松田スカウト)

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