佐々木朗がハーラートップを維持

4勝で8人が並んでいたパシフィックのハーラーダービーは、今日に佐々木朗と伊藤が勝って高橋が負けて、5勝で佐々木朗と伊藤がトップに立ちました。
QSも8試合で7度目はこれまた千賀、高橋に並ぶリーグトップで、名実ともにリーグを代表する投手の一人になりつつあります。
佐々木朗と千賀の投げ合いは現時点のNPBで唯一の160キロ同士のマッチメイクで、それが千賀は四回で、佐々木朗も六回での降板でしたから投手戦を期待した向きには肩透かしだったかもしれず、それでも山本も加えたこの3人は今後も名勝負と注目されていくのでしょう。
前回の対決では投げ勝ちながらも試合はひっくり返されて、今回は正真正銘の投げ勝ちですのでホッとしたのは本人、ベンチよりもファンかもしれません。

本音か皮肉か

ピッチングとしてはコントロールがもうひとつだった、とはお立ち台での言葉でしたが、これはもしかしたらファンだけではなく本人も完全試合でハードルを上げてしまっているのかもしれず、あんなものでしょう、適当に荒れているぐらいがよいように思います。
それよりも狙われていることもあってかストレートよりもフォークの比率が増えつつある方が気にはなり、そのフォークが高めに抜けがちは握力低下もありそうな、球数が増えたことよりもそちらが97球での降板の一つの要因であれば、今日の内容では妥当ではありましたが今後も鍵になるでしょう。
それでも6者連続を含む9奪三振は異次元の一人旅が続いて、フォークが増えれば打者もそちらを意識せざるを得なくなり、本人の言う「今日はストレートをあまり打たれなかった」とのせめぎ合いが見どころになれば楽しみも増えていきますし、そういった駆け引きも野球の醍醐味です。
その佐々木朗をリードした松川はサインミスか顔面に160キロが直撃、なんて報道もありましたが見た感じはプロテクターのある首元あたりか、それにしたってかなりの衝撃だったでしょうにマウンド上で驚いた表情を見せる佐々木朗に対して動じた素振りすら無い大物ぶりです。
リードとしてはロッテなそれに毒されつつある不安はありつつもシュート回転しがちな佐々木朗ですので右打者にはバックドア気味に入ってきて左打者にはスライダーチックに逃げていって、敢えて内を要求する必要も無いとの判断はあったのかもしれません。
東條、ゲレーロ、八木のリレーも無難に乗り切って、追加点もあって西野、益田を使わないで済んだのも助かりました。
さて佐々木朗、勝っている理由は「打線の援護」とは本音か皮肉か、確かにチームでは河村の6.00ほどではないにしても3.81の援護率は2.14のロメロ、1.47の小島、1.41の美馬からすれば垂涎でしょう、これがキープできればまさかの貧打線をバックに最多勝が見えてきそうです。

千賀の乱調に付け込む

打線は難敵千賀を6安打4得点でKOは望外の喜び、ただ対山本もそうですが球界のエースに実はメッタメタにやられるよりはそれなりに打ちながらもあと一本が出ずに屈するケースが多いのがロッテで、それだけに初回の2点先制が大きかったです。
初回の無死一二塁から四球で満塁かと思いきやマーティンがボール球に手を出したところ、二回のチャンスを逃したところ、この二度でまたいつもの「立ち直りを許して」「結局は負ける」を恐怖しましたが、そのマーティンが次を見極めて四球を選び、三回に追加点があり、今日は流れがこちらにありました。
もっともストレートもフォークもカットボールも制御できなかった千賀の乱調があってこそで、そして解説者は三森がボールを持ちすぎとしていましたが三回に佐藤都が飛び出した挟殺プレーはそれをただ見ていた千賀、千賀がベースカバーに入るとでも思っていたか甲斐の遅れ、とバッテリーの失態でしょう。
あそこで刺されていたら追加点があったかどうか、次はロッテ戦で先発に復帰してきそうなレイに中盤を抑えられただけに大きなプレーでした。
そして珍しくも終盤のダメ押しは二死からの5連打で、早打ちかつ淡泊の気質がある高部がしぶとくファールでの粘り勝ちです。
繋がりとしては岡の勝負強さ、エチェバリアの好調さと下位の頑張りがいい傾向で、レアードは音無しでしたがマーティンにタイムリー、佐藤都に一発が出てこれで上位が活気付いてくればもっと先発陣を楽に投げさせてあげられるはず、明日は美馬にもお願いします。

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◆5月20日(金) ソフトバンク−千葉ロッテ9回戦(ソフトバンク7勝2敗、18時、PayPayドーム、36,956人)
▽勝 佐々木朗 8試合5勝
▽敗 千賀 9試合3勝2敗
▽本塁打 佐藤都1号(笠谷)

▽バッテリー
千葉ロッテ 佐々木朗、東條、ゲレーロ、八木—松川、柿沼
ソフトバンク 千賀、レイ、松本、笠谷—甲斐、海野

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