しびれた勝利

八回、そして九回とまたひっくり返されてしまうのではないかと小島は気が気でなかったでしょう、お立ち台で「信じて」とは言っていましたが最初に口を衝いた「しびれた」が本音ではないかと、また手にしかけた白星がブルブルと震えてグラブからこぼれるのではないかと恐怖したのは自分も同じです。
6回5安打1失点、今日の予報でも降るのかよと雨のときだけ乱れたのはロージンを頻繁に触っていたので滑ったのか、そこまで右打者の内に厳しく攻めていたものが蝦名には甘く入って宮崎にも叩かれて、せっかくの先制をフイにしてしまいます。
それでも雨が上がるとともにまたピッチングが落ち着きを取り戻してベンチ前に出てきていましたので同点のままであれば七回も投げたのでしょう、今日の出来でまだ82球の小島とリリーフ陣を天秤にかけての後者の選択に疑問が無いわけではありませんが、とにかく小島に白星を、の強い意志は感じられました。
やっと今季初勝利ですがまだ残り試合はたっぷりありますので目標の背番号まであとたった13勝、毎月4つ勝てば余裕で届きます。
そしてチームも今季初の5連勝で明日が佐々木朗vs京山となれば連勝を伸ばして日曜日の佐藤奨のプロ初勝利へ、は逆に勝って当然のプレッシャーが佐々木朗を蝕みそうなフラグが立ちますがそれを乗り越えるには佐々木朗よりやはり打線、今日も5安打でしかありませんでした。
今日の余談はボブルヘッドドール、藤原のそれは中国のロックダウンの影響で納期が遅れて引換券をもらいましたが受け取りは明日から、という冗談のような1日の差でこんな立派なものを作って、もっと遅れるはずだったものが前倒しになったのか、手間と余計なコストに担当者にはお気の毒様です。

薄氷のリレー

ベンチで見守る小島もしびれたでしょうが、後を任されたリリーフ陣はもう生きた心地がしなかったでしょう。
東條こそ休みが入ったおかげか球威、変位、コントロールとも抜群で危なげなかったですが西野は追い込むも仕留めきれずに二死から連打を浴びるなどして満塁のピンチを招き、ゲレーロは先頭から捉えられまくってそれでも二死までこぎつけるもワイルドピッチでどうなることかと、ぎりぎりで踏み止まりました。
西野はマウンド上でこの表情ですしゲレーロは安堵の顔つきで小島に抱きついて、大変なお仕事です。
さて益田の連投で八回に西野が投げたところで締めるのがゲレーロは読めましたが今後はどうするのか、今日に入団会見のオスナは中継ぎでとは井口監督ですがこの土日に二軍での試運転の後にリーグ戦再開のタイミングで一軍合流となりそう、そういう意味ではピシャリと抑えたかったゲレーロではあります。
そして今日は牧がブレーキになってくれて、さて松川、予告どおりに初球はストレートなんてのは止めて「そんなこと言いましたっけ」ととぼけるか「プロは騙し合いっすよね」とうそぶくか、そのぐらいであって欲しい、このまま土日も牧には眠ったままでいてもらいましょう。

レアード喜ぶ

決勝タイムリーのレアードは投手交代の間があったとは言っても何度も何度も一塁側スタンドに手を挙げて、きっとご家族がいたのでしょう。
藪田似の大貫からやや詰まりながらもセンター前にはじき返して、お立ち台で話題になったので調べてみれば交流戦の打点王争いは大山の19に次ぐ17であと残り2試合は充分に射程範囲内、3発かませば本塁打王との両手に花だって夢ではありません。
それでもチームとしてはやはりヒットを打てないのでチャンスも少なく、二回の無死一二塁も山口が詰まったゴロでなぜか二塁走者の佐藤都が戻りかけたので牧がサードに送球をするかと思えば確実に2つアウトを取りに来て、そこで荻野がタイムリーを放てば流れを掴めたのに敢えなくポッピーでした。
その佐藤都、連日に盗塁を刺して今日もリードは内を積極的に、と言うよりは右打者のみでしたから投げやすいクロスファイアを意識しただけのような気がしないでもないですが、松川と切磋琢磨していい感じに経験を積めていそう、田村不要論に拍車がかかりそうなほどにです。
七回、八回に追加点が欲しかったですがバントを決めるなど形は作れていて、そして代打角中は三振前の何とやら、山口への突っ込みからツキに見放されてしまったような、そしてゲッツーに三振と結果は出ずもその角中に代打を出された山口の地位向上への道は果てしなく遠いです。

明日への活力に！

◆6月10日（金）　千葉ロッテ−DeNA1回戦（ロッテ1勝、18時1分、ZOZOマリン、21,664人）
▽勝　小島　10試合1勝5敗
▽S　ゲレーロ　24試合1勝2敗2S
▽敗　大貫　10試合4勝3敗
▽本塁打　蝦名2号（小島）

▽バッテリー
千葉ロッテ　小島、東條、西野、ゲレーロ—佐藤都
DeNA　大貫、クリスキー、田中健、平田—嶺井、戸柱