ミラクルが始まる

中継を観ていたであろう中嶋監督、選手たち、そしてオリックスファンは「八百長だ!」と叫んだかもしれません。
それぐらいに九回の日本ハムの守りはボロボロでしたが、しかし山野辺の落球で勝ったのですから他者のことをどうこう言うのもおかしな話です。
あるいは「ロッテに7つも勝ち越されやがって!」と怒っているかもしれませんが、西武に同じだけ勝ち越しているのですからお互い様でしょう。
そんなこんなで引き分けでもマジックは減るしこれで中途半端な計算をしなくて済むのでまあいいや、なんて自分に言い聞かせようとしていたところからのサヨナラ勝ちでミラクルが始まる、今日は笑顔の写真で揃えてみましたが、泣いても笑ってもレギュラーシーズンはあと一週間です。

佐々木朗が初の二桁奪三振

もっとも本来はミラクルではなく、堅実に勝たなければならない試合でした。
もしあのまま終わっていれば自責ゼロでも勝てないという酷いことになっていたわけで、そしてまたしても佐々木朗の地元初勝利はお預けです。
それでも佐々木朗は立ち上がりから三振の山を築いてプロ初の二桁奪三振、150キロ台後半を連発も二回り目ぐらいから150キロ台前半に落ちたのは先のことを考えずに最初から全開で飛ばしたからでしょう、次もありますしやや疲れも見えた六回でしたので92球での交代のタイミングは妥当なところです。
そのストレートはほぼ2500台の回転数で西川が振り遅れたそれは2600台ですから先発としては球界屈指ではないかと、あの近藤が高めのボール球に思わず手を出してしまい、そしてさほどに厳しくもなかったコースに全く反応できずに見送るのですから威力の程が知れます。
今日はフォークがもうひとつ制御しきれていませんでしたがこれが決まれば鬼に金棒、もしかしたら来季の開幕投手の可能性が出てくるかもしれません。
勝利の方程式は国吉、佐々木千がややふらついて球数が多かったのが明日以降に不安ですが締めるところは締めて、そして益田は気合いがほとばしりました。

秋のキーマンは健在

河野に対して早いカウントからポンポンと凡打を繰り返した打線は、今日も岡がキーマンとなりました。
チーム初ヒットは中村奨のツーベースで先制のホームを踏んで、そしてサヨナラのホームインをしたのも岡です。
球団が「HIROMI NIGHT」と銘打ったのでデーゲームに一発こそ出ずも、しかし痛い二発を食らっている杉浦が嫌がったか四球からドラマが始まりました。
マーティンの打球を落球はしてくれなかった谷内がフィルダースチョイスは岡の脚力のプレッシャーもあったでしょう、そして守備でも西川の打球を一生懸命に走って好捕し、王柏融のそれも捕れていればとは思いましたがそれはそれ、とにかく輝きまくっています。
しかし守りというところではW佐々木の足を引っ張った拙守もここそこに、この大事な最終盤に今日で終わりにしてもらわなければなりません。
中村奨の華麗なるトンネルは後続を抑えて事なきを得ましたが、加藤のパスボールは体を持っていって弾いたのであればまだしも捕れると思って腕だけでいったのであれば過信、油断、怠慢で、あれが無ければ近藤のゲッツーで終わっていただけに猛省を促します。
レアードの落球は何をか言わんや、バウンドを合わせるのには本人はあれがよいのかもしれませんが何度も体の横で捕球する藤岡も見ていて怖かったです。
昨季に鳥谷が同じような動きで逸らしましたが、藤岡もショートからサードの守備に衣替えがまだ途中なのでしょう。
ミスが致命傷になることは自身だけではなく相手のそれを見て分かってはいるはずなので、森脇コーチにはビシバシと引き締めてください。
一方であれだけプレスをかけられながらも加藤は捕手が捕れない微妙な位置に転がしたのはナイス、取り返すミスをやらないのが一番ですが先日もホームランで挽回しましたし、また先制点も加藤への四球が地獄の一丁目のお約束になったりもして、いろいろな意味で映える選手ではあります。

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◆10月23日(土) 千葉ロッテ−日本ハム22回戦(ロッテ12勝5敗5分、14時、ZOZOマリン、9,890人)
▽勝 益田 66試合3勝6敗37S
▽敗 杉浦 54試合2勝3敗27S

▽バッテリー
千葉ロッテ 佐々木朗、国吉、佐々木千、益田—加藤
日本ハム 河野、玉井、井口、B.ロドリゲス、杉浦—宇佐見、清水

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