所沢で遭難する

エンスにはフランス語で山という意味がある、そんなわけはない、山本や山岡らマウンテンズの他動的なものではなく自ら築いた残塁の山に遭難しました。
初回は二死からの四球に安田がセンター前に弾き返して佐藤都の強襲ヒットで満塁にするもレアードが力ないゴロに打ち取られて、三回には1安打2四球での無死満塁に安田、佐藤都が空振り三振を喫してレアードは詰まらされてのフライを、そして四回は藤岡、荻野のヒットでの二死二三塁に高部が初球で倒れます。
そうこうしているうちに五回以降は走者を出せなくなりやっと八回の四球も九回のヒットもゲッツーで、一粒で二度美味しいはアーモンドグリコですが、一試合で「決定打が出ないもどかしさ」と「まともに出塁できない不甲斐なさ」を見せてくれた今日の試合でした。
残念と言いますが安田の限界を感じてしまったのが三回の無死満塁、ツーボールになった3球目で、見逃すだろうなと思ったとおりの見逃しは安田らしくはあるのですが師と仰ぐ柳田であれば振っていたでしょう、それほど難しいコースだったとも思えず、決める気持ちの問題です。

自分たちの打撃って?

試合後の井口監督は「球数を投げさせていい形で繋いだんですけど、得点圏で自分たちの打撃ができなければ攻略したとは言えない」と苦言を呈したとのこと、自分たちの打撃って何だろう、そもそも繋げと口を酸っぱくしてきた井口監督からすればあそこで見逃した安田は正解だったのでしょう。
しかし決めるのではなく繋ぐことを意識させてきた弊害が、そもそもそういう気質の安田だけではなくチームを蝕んでいるように思えてなりません。
右打者は.130と抑えながらも左打者には.281のエンスに左腕を得手にする佐藤都だけではなく不得手の菅野、ノーヒットの藤岡をスタメンに並べたのはデータ重視である一方で、その左を打てない右打者のレアードではなく山口、岡を使わない中途半端さも消化不良ではありました。

どっぷり佐々木千

石川は7回2失点ですので問題なし、初回に一発を浴びたオグレディを過剰に意識しすぎたとは松川やベンチの方にそれが強かったかもしれませんが、あのセーフティーが決まっていればよかったのに、はさておき、それでも充分に勝てるだけにピッチングを披露してくれました。
それもあってか「全体としては悪くなかった」とチームとしては負けたが仕事はしたと言わんばかりのコメントに、静かな怒りが感じられます。
そしてどっぷり二年目のジンクスにはまる佐々木千が連続試合失点からひと息ついたかと思えばまたしても失点して、二桁の防御率が揺るぎないです。
昨季に比べて球威が、コントロールが、とことさら悪いところがあるようにも思えないのがむしろタチが悪く、キャッチボール投法で上手くタイミングをずらせていたものが慣れられてしまったのか、続けて結果を残す難しさよ、しかしここを乗り越えなければ次はありません。

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◆7月13日(水) 西武−千葉ロッテ12回戦(6勝6敗、18時、ベルーナドーム、8,896人)
▽勝 エンス 13試合6勝4敗
▽S 平良 42試合1勝2敗2S
▽敗 石川 12試合5勝4敗
▽本塁打 オグレディ12号(石川)

▽バッテリー
千葉ロッテ 石川、佐々木千—松川、佐藤都
西武 エンス、森脇、本田、水上、平良—古賀

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