敵地での首位攻防戦の第一ラウンド、大事な初戦を競り勝ちました。
3タテさえ食らわなければ、1つでも勝てれば御の字ぐらいのつもりで自分的な予防線を張っていましたので、望外に素敵すぎる白星です。
狙っていたとおりに先制をして有利に試合を進めながらもこれまたありがちなそれ以降の攻めあぐねでイヤな流れになりかけましたが投手陣の踏ん張りと昇格組の頑張りで主導権を手放すことなく、ただ勝つだけではなく相手にダメージを与えてのものですから明日の中村稔には大きなアドバンテージになります。
楽天も負けましたし二木がソフトバンクに7連勝、藤原の3安打猛打賞と盗塁はプロ初、高部もプロ初ヒット、西巻の移籍後初ヒットと理想的な一日でした。
二木仁王立ち
連勝中ながらも対戦防御率は4点に近いのでそれほど抑えているわけでもない二木が、そんな相性も手伝ってか今日は素晴らしいピッチングでした。
7回3安打1失点で自己最多にリーチの6勝目は珍しくも貯金を作れていて、開幕ローテーションに入るも僅か二試合で降格と出遅れながらも一ヶ月の調整を経ての再昇格からはいずれも先発としての責任イニングをこなしてのものですから背番号18に相応しい存在感を見せてくれています。
味方が点を取ってくれた直後の被弾にも浮き足立つことなくストレートが走っていましたし、フォークが低めにコントロールできていた以上にスライダーの制球がよく、そして何より田村のリードと呼吸ばっちりで臆することなく内に投げ込んだ勇気があってこそでしょう。
柳田への配球が象徴的であれだけ内を意識させれば外に腰が入らないのは当然で、チームとしても吉田正ほどではなくとも打点を稼がせていないというところでは柳田をここまでしっかりと抑えているのが対戦成績にも表れていて、なぜにそれが楽天、浅村らにできないのかが不思議なぐらいです。
それでも一発が怖いところで益田がやはりベース板を広く使ってのゲッツーとカード頭として文句なしの布石、このバトンをしっかりと繋いでいきましょう。
藤原輝く
打線はムーアを打ち崩したと言うよりは3四死球での押し出しに送球を焦ったか甲斐のボーンヘッドと相手が勝手に自滅をしただけで、むしろ初回のその後の無死満塁、三回に虚を突いたマーティンの三盗による無死三塁を逃すなど打ちあぐねた印象の方が強かったです。
福田秀の打球が抜けていれば内野安打にはならずも追加点で試合の様相はまた違ったものになったでしょうが、そこはあまり誉められませんが素手で捕ってそこから立ち直ったムーアが凄かった、あのコースに決められれば左打者はどうにもならないでしょう。
とは言え自滅を引き出したのはマーティン、安田とファールで粘ったからこそで、そうやって球数を放らせたことが六回の貴重な追加点を引き出したわけですからじわじわと真綿で首を絞めるかのような攻撃を続けていくことこそが貧打線で勝ち抜いていくための最大の武器となります。
その六回は佐藤のバントミスに西巻のそれもエンドランでの空振りだったでしょうからダメダメなところで田村が結果的に盗塁を決めたのは左腕ながらもいいスタートを切れたからだと思われ、そして二死から藤原がしぶとく一二塁間を抜いてのタイムリーは値千金でした。
その1点が重かったからこそ左腕を打っているにしてもスタメン起用の佐藤には、出番をもらえない細谷のためにも次への糧としなければバチが当たります。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 | 9 | 0 |
ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
◆10月9日(金) ソフトバンク−千葉ロッテ16回戦(ロッテ11勝4敗1分、18時、PayPayドーム、16,416人)
▽勝 二木 11試合6勝2敗
▽S 益田 43試合2勝2敗29S
▽敗 ムーア 9試合4勝3敗
▽本塁打 中村晃6号(二木)
▽バッテリー
千葉ロッテ 二木、澤村、益田—田村
ソフトバンク ムーア、泉、嘉弥真、高橋礼、岩嵜—甲斐