西武の黄金時代を知っている世代としては、もう信じられないぐらいの開幕8連勝です。
昨季も16勝9敗と大きく勝ち越してその前年は14勝11敗、ロッテがどうより西武がどんどんと弱っているのが実情でしょう。
打てずふん詰まりはロッテと似たり寄ったりですが輪をかけて采配にも問題がありそうで、ロッテの後ろが不安定ということを考えれば六回無死一塁で九番西川に送らせなかったのは助かりました、送られて上位に繋がれたらバッテリーには相当なプレッシャーになったはずです。
小川のエラーがあって1点差にはなりましたがベンチではなく選手が頑張っただけ、そういうところもロッテと似ていますが西武のこれをみればまだ恵まれているのか、外崎との勝負を避けて満塁に「うってつけ」と喜ぶ実況、解説でしたが穴も大きい中村剛をねじ伏せた種市の勝利です。
さて解説は今日も清水隆を期待しましたがアニヤンで連敗中もあってか露骨な西武贔屓も影を潜めて、しかし迷言は相変わらず、「絶対に甘くならないサイン」「甘くいくのは絶対ダメ」「甘くならないような投げ方」「ダブルプレー体制で取れないと点が入る可能性が大」には笑わせてもらいました。
西武ファンは笑えないだろうなぁ、チーム成績と同じく空席の目立つスタンドは観客動員数でもダントツの最下位をひた走っています。
種市エクセレント
前の試合の熱投にできれば間隔を空けたかった種市はしかし来週にはもう交流戦で週6試合に戻ってそれも難しく、そこを省エネピッチで自らカバーです。
4年ぶりの完投は102球と理想的な球数で、1点は失いましたが自責はゼロ、文句の付けようがありません。
投げミスって結果的に3球勝負ってのはままありますが意図的だったようでかつボール先行となっても簡単に歩かせないとなると手の付けようがない無双種市、お立ち台で本人が語っていたようにストレートが抜群でそうなればそのストレートに意識がいってフォークに翻弄される死屍累々を積み上げました。
六回で早々と守備固めに入ったのはベンチも手応えがあったからでしょう、それでいてブルペンの益田が映ったのには恐怖しましたがそれはそれです。
本来であれば前回で五分に戻せたはずがこれでやっと借金を完済して、さあ、交流戦で荒稼ぎといきましょう。
ちなみに今季は西野と同じく田村とずっと組んでいて田村の離脱に相性がよかった柿の種バッテリーにせず佐藤での好投は投手によって捕手を変えるのではなく捕手に重きを置いての起用でよいことの証左に思えて、疲労への配慮はもちろん必要ですが、打撃好調の佐藤を使い続けない理由が見出せません。
ポランコ、走る
あるかなと思っていた高橋をすっ飛ばしての隅田にいつもほどに右打者を並べなかったのは右よりも左の被打率が高いデータを採用したのか、何だかんだで5安打でしかなくそのうち4本が左打者、先制点も佐藤の犠牲フライでそういう意味では正解のオーダーでした。
ただ二番石川慎ってどうなのよ、もうバントはしませんと宣言するかのようでまだ小川が二番でもよかったかな、精神衛生上でです。
その小川は今日も広い守備範囲を披露してしかしエラーはちょっと欲張って、打球が強かったことでショートのベースカバーも遅れたように見えましたしあそこは確実に1つアウトでもよかったような、それでも正面のゴロをエラった友杉とは性質が異なります。
ポランコがショートゴロでサードに走ったのにはヒヤッとしましたが犠牲フライでの生還もそうでしたが常に全力で走るその姿勢に神様が微笑んでくれて、角中なんかもそうですがそういうのを見るとちょっとやそっとでファンが見放すことはないでしょう、よいことです。
左専用機で
今日の中村奨です。
貴重な追加点となったタイムリーは右方向にらしいバッティングで、全体的に少しずつでも調子は上がっているようです。
しかしそれも左腕に限った話で右にはスクイズを続けて失敗した挙げ句に見逃し三振、ポランコと無理に勝負をしなかった相手の術中にはまりました。
やる気とか感情が表に出ないタイプってのがあってかなり損をしているように思えて、スクイズも腰の入らない腕だけの見るからにイヤイヤといった感じで失敗しても残念がることなく、それこそパフォーマンスでもバットを叩きつけるぐらいのことをやれば少しは風向きが変わるかもしれません。
ともあれ守りでまた不安定さを露呈して当面は左専用機でよいのではないかと、安田、池田、大下を使わないほどの中村奨ではないです。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 5 | 2 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 1 |
◆5月22日(水) 西武−千葉ロッテ8回戦(ロッテ8勝、18時、ベルーナドーム、16,031人)
▽勝 種市 8試合3勝3敗
▽敗 隅田 8試合2勝4敗
▽バッテリー
千葉ロッテ 種市—佐藤
西武 隅田、平井、松本、田村—古賀