42 クリストファー・メルセデス 投手 29歳 年俸60万ドル
【2023年成績】 22試合 4勝8敗1S 防御率3.33 116回1/3 111被安打 8被本塁打 36与四球 2与死球 58奪三振 被打率.258
一般的にはC.C.メルセデスですしNPBの公式サイトでもその表記は登録名がそうなっているのかもしれず、しかし敢えてクリストファー呼びです。
さておきポランコとともに、と言うよりは先駆けての巨人からの移籍で規定投球回には届きませんでしたが先発ローテの一角を担ってくれました。
大きく負け越しましたがC.C.ロメロと揶揄したように打線の援護と噛み合わず、メルセデスのみを責めることはできません。
ただもうひとつ勝ちきれなかったのは巨人時代に言われていた五回の壁、80球の壁、さらには球数が多いそのスタイルの限界に思えたりもします。
テンポはいいが球数が多い
終わってみれば防御率はいつもの3点台前半、例年よりやや奪三振が少なめでしたが与四球、被本塁打などなど見事なまでにアベレージだったメルセデスです。
大きく勝つことは無いけれども負けることも無い、助っ人としては美徳にはならないだけに巨人がリリースした理由も分からないではありません。
そこを割り切って「20人にしっかり投げられるようにしといてくれ」とは吉井監督で、デビュー戦はぴたり20人で6回3安打零封のデビューでした。
しかし援護点がゼロでそれが3試合も続くという、17回2/3で防御率1.53でも1つも勝てないどころか2敗する哀しさです。
構え短くちぎっては投げのテンポの短いスタイルはむしろ打線の援護がありそうなものが、余りに不憫でそれで名付けたC.C.ロメロでした。
不思議なのは低目に丁寧にボールを集めるピッチングながら球数が多いことで、コントロールが悪いとは思っていませんが狙いすぎが逆目になっているのか、それがイニングを稼げない理由にもなっていて、テンポはいいが球数が多い、よって野手が疲れるという構図なのかもしれません。
ストレートは140キロ台後半でスライダー、カーブ、チェンジアップの組み立ては意外にも半分以上がストレートで、ねじ伏せるタイプではないものの変化球で打たせるタイプでもない、一番に抑えているのがストレートというちょっと不思議なメルセデスです。
便利屋は避けたい
まだ正式契約の報はありませんが助っ人で唯一の保留選手名簿に載ったメルセデスですから、少なくとも球団に再契約の意図はあります。
物足りなさが無いと言えば嘘になりますがややレベルが低くとも安定はしているだけに、ローテーションの四番手、五番手であれば問題ありません。
ただカスティーヨと同じくメルセデスにも長いイニングを試すということを、我慢をしなかった吉井監督だけに、ローテの都合はあれどリリーフに回して来日初セーブのご褒美にはなりましたが便利使いされる可能性もありそう、それを避けるためにも球数を減らす努力が必要です。
期待分は乗せられない
【オリオン村査定】 60万ドル → 90万ドル (△50%)
まともな打線であれば勝ち負けが逆転してもおかしくなかったため100万ドル超えも考えないではなかったですが、8月末から4試合しか投げずに半月以上も間隔を空けたりして、かつ打ち込まれた試合が多く期待分を乗せづらかったことでこのぐらいにしました。
円換算すると1億円超となれば高いと見る向きもありそう、まだ正式に決まらない理由はそれかもしれません。