2021年通信簿 92 国吉佑樹

92 国吉佑樹 投手 30歳 年俸5720万円

【2021年成績】 25試合 2勝0敗2S 防御率1.44 25回 18被安打 0被本塁打 17与四球 0与死球 19奪三振 被打率.212

派手さでは三者連続奪三振とデビューが鮮烈だった昨季の澤村には敵いませんでしたが、こと数字、勝利への貢献度では勝るとも劣らない国吉です。
防御率1点台は自身初ですしリリーフとしてはキャリアハイと言ってよいのではないかと、勝利の方程式の貴重な一人となりました。
正直なところ移籍前の数字が5点台の防御率でしたので大丈夫かよと、それも交流戦でロッテに2試合を投げて2回1/3で4安打2四球5失点の防御率19.29だったこともありやはり打ち込んだ吉井を獲って大失敗した二の舞にならないよね、でも先発志向で出番が無い有吉であればよいかな、程度だったりもして、それがこの活躍ですから昨季に三軍まで沈んだ澤村もそうでしたがロッテの調査担当の慧眼にはもうひれ伏すしかありません。
澤村はメジャーに移籍しましたが国吉は長くやっている割には意外にも国内FA権の取得は早くて2023年のシーズンですので最低でもあと2年はロッテですからガンガン実績を積み上げてAランクになるぐらいに稼いで欲しい、トレードで嘆いたDeNAファンにもそれが一番の恩返しになります。

進撃のクニ様

そんな国吉は6月半ばのトレードでその数日前まで一軍で投げていたので即登録になるかと思いきや、移籍後初登板は五輪休みがあったにせよ8月半ばとは左脇腹違和感によるもので、そのコンディション回復のために二軍での調整が長く続きました。
その左脇腹については活躍をしてから本人の口から出たもので、姿を消しているときには言葉は悪いですが「傷ものを掴まされたのか」「メディカルチェックはやっていないのか」と疑心暗鬼になったりもして、やはり本人の自己申告ではありますが怪我をする前にトレードが決まって怪我をしてからそれが本人に伝えられたというピンポイントの間の悪さだったとのこと、結果的にはその二ヶ月間が気持ちの切り替えができるいいインターバルになったのかもしれません。
そして最初から大事な場面で起用されて4試合目に移籍後初セーブ、6試合目に移籍後初勝利ととんとん拍子に主力の階段を昇っていきます。
DeNAでも勝っていたので移籍前後のチームでの白星は古川以来2年ぶり11人目と意外に少ないことに驚いて、そして両白星とも対楽天と同一チームが相手となると1948年の林以来の73年ぶりでおそらく史上二人目となれば球史に名を刻んだことにもなります。
ピッチングとしては160キロを記録したこともあるストレートが最大の武器で、加えてカットボールの切れ味が抜群でした。
どうやらそのカットボールの曲がりを移籍後に大きめにしたらしく、そういうことは喋ってくれるなよと思ってしまいますが、イメージとは違って奪三振が増えずに打たせて取るスタイルへの変換を志してのものであれば来季に急激に崩れることもないでしょう。
懸念はCSファーストステージ初戦に3四球と乱れての逆転を喫して「国与四」と揶揄されるなどコントロールの雑さは元々がそういうタイプですが25回で17与四球は半端ないレベルで、交流戦で対戦したときもそうでしたし国吉攻略のポイントであることは間違いありません。
ただ抜けたボールが続くことはあっても置きにいくことがない強気の性格が表情にも表れていて、それが被打率の低さもあっての失点の少なさとカットボールのおかげかゴロが増えてのゲッツーも多かったような、本人はバージョン2.0を目指すそうですが今季に満足していなければきっと大丈夫、期待しています。

【オリオン村査定】 5720万円 → 7000万円 (△22%)

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