2021年通信簿 18 二木康太

18 二木康太 投手 26歳 年俸6000万円

【2021年成績】 22試合 5勝7敗0S 防御率4.38 117回 119安打 24被本塁打 28与四球 4与死球 77奪三振 被打率.264

昨季の9勝に「これで自己最多は恥ずかしい」とした二木には当然に二桁勝利を期待しましたが、華麗なる蹴躓きでした。
開幕投手を任されて背番号18に相応しい、文字どおりのエースに向かっての一歩を踏み出したはずがしかし思うようなピッチングができません。
走者を出さない男、の称号はどこにいってしまったのか、というぐらいに不安定な投球でコンディション不良での抹消も経験して、さらには大事な最終盤でもリードを守り切れずぶち壊してしまい、ベンチの不興を買ったのかCSも含めてその後に姿を見せることはありませんでした。
本来であれば取り戻しの起点としなければならない秋季練習に不参加でしたのでどこぞを痛めたのか、それとも突き放されたのか、野手に比べればブルペンに入るでもなく調整の色合いが濃かった投手陣ですのであまり気にすることも無いかもしれませんが、それでもやはり気になります。

元に戻っただけ

そんなやたら負のイメージが強かった二木ですが、個々の数字を見てみれば実はさほどに酷くもありません。
美馬と同じく昨季に好結果だったことでそれをベースにして考えたのがよくなかったのか、元に戻ったのが実際のところです。
ソフトバンクキラーとして名を馳せたものが一気に堕ちたのも美馬と似た軌跡で、例えば昨季にこの数字であれば「まずまずだったね」となったでしょう。
しかし上がったハードルを乗り越えてこそ次のステップに進めるわけで、それができなかった二木はこのままで終わるのか、それとも眼前に立ちはだかる壁にぶつかりにいくのか、エースとなるのかそれを支える存在でしかないのか、来季はその試金石のシーズンとなります。
どうやら緊張しいで登板前にゲーゲーしているそうで、石川もそうだったような、頼もしい軸にはなり得ないタイプなのかもしれません。
それでも一定の力量があるのは間違いなく、むしろ開幕までは好調でどれだけの数字を残してくれるかというぐらいの期待感がありました。
ストレートについて「質ですかね。スピードはもちろんですけれど」「MAXよりも平均球速を上げたいなと思います。長いイニングで強い球を投げられる方がいいのかなと思います」と自己分析もできていて、心の強さはさておき責任感の強さはそのコメントの端々から感じられます。
分かりやすい懸念材料はこれまでも少なくはなかったのもの一気に飛翔王となったことで、開幕戦でも三発を食らいましたし件の試合でも痛恨の一発を浴びて、カウントを悪くしても歩かせないのが二木の持ち味でしたが、それが今季は置きにいってしまっての結果にも思えます。
昨季にあれだけ走者を出さずも防御率が3点台半ばでしかなかったことからして得点圏被打率が高かったのでしょう、そうなればその走者を出してしまった今季の結果は必然でもあり、これといって球種配分が変わったわけでもありませんし、詰まるところいかに上から目線で投げられるかにかかっているのでしょう。
かつては投手と言えば社会人、だったものが高校生がメインになったのは二木の台頭によるもので、その兄貴分として引っ張っていく存在となって欲しいですが、人にはそれぞれ持ち分がある、適性がある、本人もそうですがファンも二木を石川二世と考えるとまた違った景色が見えてくるかもしれません。

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