2021年通信簿 17 佐々木朗希

17 佐々木朗希 投手 20歳 年俸1600万円

【2021年成績】 11試合 3勝2敗0S 防御率2.27 63回1/3 51被安打 5被本塁打 16与四球 0与死球 68奪三振 被打率.216

ルーキーイヤーの昨季に過保護かつ一軍帯同による体作りの遅れで今季は実戦登板ができれば御の字ぐらいに考えていましたし、三年計画どころか五年計画になってしまうのではないかとも思っていましたが、しかし秋口には堂々たる先発ローテーションの軸の一人として、CSでも見事なピッチングを披露しました。
昨オフの段階ではまだ60メートル程度のキャッチボールでしかなく、石垣島での前乗り自主トレでようやくブルペンで立ち投げを、キャンプ初日にもやはりブルペンでの立ち投げで37球を投げるも第二クールは別メニューで始まり、吉井コーチも「中6日でいくのは無理、2年目だけど高校時代にあまりやっていない高卒2年目なので。体調面を含めて慎重にやらないと。実質1年目みたいなものなので。回復と強化をしっかりとやるならば間隔は必要になる」と慎重を期す発言でしたからやはりそれぐらいの感覚だったのではないかと、まさか今季中に中6日で投げられるとは思っていなかったかもしれません。
通常メニューに戻ってからは初の打撃投手にシート打撃でも投げて、3月半ばにはオープン戦でデビューして翌日には「朗希が投げた」と一面を飾りました。
4月早々には二軍で実戦初登板を果たし、0点台の防御率を引っさげて5月に一軍で初先発を、二度目の先発で初勝利を、奥川や宮城に後れを取ってはいますが高卒2年目で11試合のうちQSが5試合、うちHQSが2試合で防御率、被打率とも文句の付けようがありません。
デビューから暫くは荻野やマーティンのアーチや降板後に勝ち越してもらうなど打線と噛み合いましたが、その後は打線が湿ったのとリリーフ陣が打ち込まれたことで勝ち星が思うように伸びず、そうでなければ5つぐらいは勝てていてもおかしくない内容のあるピッチングだったと思います。

実戦の中で急成長

秋口になる前は中10日以上でも五回が精一杯でしたから中6日で回るのは来季でも無理だと思っていましたので、美馬や二木が不調でロメロが離脱するなど優勝するためにはと追い込まれての事情があったにせよ、この急成長を本人は至極当然ぐらいに思っているかもしれませんが驚き以外の何ものでもありません。
何より実戦を経る中で成長しているのが素晴らしく、井口監督、吉井コーチ、そしてファンが思う以上の伸びだったのではないかと思います。
体力面が不安視されていましたがこと下半身は足を高く上げるフォームでも揺らぐことなくがっしりとしていて、それが精緻とまでは言えずとも四球で崩れることもない制球力に繋がっているのでしょう、イニングを超える奪三振数もらしさがあって見事です。
それでいて150キロ台後半を試合終盤でも維持できるストレートにこだわることなくフォーク、スライダーがしっかりと武器になっているのも大きく、むしろストレートは打たれがちでしたので見せ球のような、カーブなりチェンジアップを使えれば緩急でそのストレートもさらに活きるでしょうが今はまだ小手先に走らずそれぞれをより磨いていくでよさそうな、ストレートであれ変化球であれ基本はねじ伏せるを極めるでよいでしょう。
ピッチング以外のところでフィールディングは悪くありませんがファーストへのスローイングが豪速球でレアードが慌ててスタンドがどよめき、それならばと山なりで投げてみれば悪送球となり、ここは早いうちに改善しておきたいポイントです。
CSでの先発は20歳0ヶ月で球団史上最年少、日本シリーズも含めたポストシーズンでの二桁奪三振は史上最年少、そうなれば来季の開幕投手を任されればそれも記録になるのだと思われ、そんな来季にもうエースの期待を負わされた佐々木朗がどう応えてくれるのか、楽しみに過ぎて待ち遠しくなります。
ちなみに11試合に登板しながらもFAのカウントは51日でしかなく、しかしロッテを去るときはポスティングでしょうからあまり関係は無いのかもしれません。

2020年通信簿

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