2020年通信簿 シーズン総括 投手

【2020年成績】 120試合 60勝57敗34S 4完投 6完封 7無四球 防御率3.81 1055回2/3 989被安打 110被本塁打 394与四球 28与死球 835奪三振

防御率はリーグ2位ながらもその数値は4位だった昨季とほぼ変わらず、その昨季はトップのソフトバンクが3.63でそこからロッテまでに4球団が入るほぼ横一線だったものが、今季はソフトバンクが2.92と抜きん出てロッテが現状維持、他のチームが数字を落としたといった構図です。
コロナの影響もあり調整が難しかったところでその差配に明暗が出たような、打撃成績よりも投手成績が順位に直結したようなシーズンでもありました。
特徴的なのはスポーツ紙などが多く取り上げていますが与四球がリーグ最少で、さらには触れられることは多くありませんが与死球がダントツで少ないことからして浮かび上がってくるのが外中心のリードによる打たせて取るスタイルは、リーグで二番目に少ない奪三振からも見て取れます。
それもあまりそういったイメージは無いのですが数値だけを見ればリーグトップの守備率、プラスのUZRに支えられた戦略でもあり、消極的にも見えますが吉井コーチ、清水コーチの方針は正しいのかもしれず、しかし一方で球場の大小はあれどリーグトップの被弾はその単調な攻めと無縁ではないでしょう。

重症者が多し

順天堂大医学部との提携には予防保守も含まれていると思うのですが、皮肉なぐらいに重症者の離脱が多い一年でした。
西野が開幕早々に右肘内側側副靭帯再建術、種市も同じく右肘内側側副靭帯再建術で術後4ヶ月でスローイング開始は見込みの甘いロッテだけに吉井コーチの「種市の完全復帰は再来年」をベースに考えた方がよさそうで、西野は発覚が開幕前でしたがそうでなければ開幕ローテーションに入っていたでしょうから種市とともに二人が欠ける緊急事態、二木も二戦目の炎上で二軍落ちをしましたのでやりくりはかなり大変だったはずです。
二年目の小島、練習試合では散々だった代役の岩下が上手くはまってくれましたが、それもコロナ日程で中6日を担保できたのも大きいでしょう。
その後は有吉、フローレス、大嶺、古谷などを試しつつ美馬、石川、復調後の二木、小島、岩下、中村稔をベースに最終盤は陳偉殷を獲得して先発はそこそこ頭数を揃えて、その陳偉殷の再契約は微妙ですがこと来季は西野、種市、あるいはルーキー鈴木を当てにせずとも何とかなりそうです。
リリーフ陣でも左肩痛、左肘痛でほとんど戦力にならなかった松永、大麻離脱のジャクソン、右肘後方骨棘切除術及び遊離体除去術で離脱の田中などやはり誤算が多かったですが、ジャクソンの代わりに中継ぎに配置転換をした唐川、ハーマンの故障のタイミングにドンピシャだった澤村、そして人的補償で獲得をした小野の覚醒でむしろ強化されたぐらいで、それも3連投、週4日をNGとした吉井コーチの方針による過負荷回避が功を奏したのだと思われます。
開幕直後は炎上もあった益田も余計なところでの登板が無かったこともあり劇場化を抑えられて、貧打による停滞がなければタイトルも獲れていたでしょう。
トータルでは頑固すぎるぐらいな吉井コーチが上手く回した一年だったと高く評価をしていますし、有吉や陳冠宇の扱いには疑問がありますが二年目のジンクスにどっぷりはまった東條を我慢で復調させたのも見逃せない功績、となればもし不幸にも唐川、澤村、陳偉殷の誰か、もしくは全てが流出をしても大崩れをしないところで支えてくれるのではないかと勝手なおんぶにだっこを期待するぐらいにその手腕が目立ったシーズンだったと考えます。

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