謎打線で隅田を撃つ

左腕にそこそこ強い岡を外してポランコ、そして平沢をそのままにしたのは昨季に左打者を得手としたわけではなく今季に至っては左打者にしかヒットを打たれていない隅田となればそこを意識したのかもしれず、しかし藤岡ではなく友杉でしたし井上は4打数2安打の相性によるものか、そんな一見すると中途半端にも思える謎打線はデータを採用しつつも機械的に決め付けるではないベンチなりの思惑が働いての並びだったのでしょう。
そして友杉がチャンスを広げてポランコ、井上がタイムリーと打つ手が見事に機能しての隅田撃ちで12連敗目を叩きつけました。
最初から最後まで先行する展開ながらも落ち着かない試合でしたが今季初のビジター勝利で単独2位に浮上して、出足の20試合は12勝8敗が優勝への理想的な数字とは前後期制のときの山内監督でしたがピッタリその半分、開幕カードに3タテを食らった暗闇から持ち直して頑張っています。

前日の轍を踏まず

初回の無死一塁で自分であれば躊躇なくバントでしたが友杉の強攻がはまっての先制は前のめりかと思えば三回には藤原にバント指示でその藤原がストライクを平然と見送るという不思議さよ、オープン戦までとは毛色が違う野手起用もそうですが作戦もなかなか読めません。
それはさておきコンパクトなスイングできっちり捉える友杉は実質マルチ、ここまで藤岡と競い合ってショートのWARはめっちゃいいのではないかと思います。
タイムリーのポランコは外のボールに長いリーチを活かして巻き込むようなスイングでライト前に運んで、右だ左だということよりもこういった巧みさを買ってのスタメンだったのかもしれず、逆にストレートへの弱さを露呈して平良には外すなどタイプを見極めての判断であれば今後もそういった起用となるのでしょう。
ちなみになぜか広報が伝えるポランコのコメントは関西弁で、それを受けて「セナペック高、甲子園出場はありません」とした実況は思いっきり滑っていました。
そして井上、田村がらしい右へのヒットを放って浮上のきっかけとしてくれよと、山口は詰まりまくっていましたが1安打1打点と四番の仕事はオッケーです。
結果的には代わった本田も含めての6四球に助けられた感はありましたが前日の初回の得点以降に四球はあれどヒットを打てずに負けた流れに飲み込まれかけただけに、イヤな流れを断ち切ったポランコ、そしてよく見た安田、井上、田村がもぎ取った追加点が効果的でした。

西野はナイスピッチ

西野は6回5安打3失点で2勝目、味方が点を取ってくれた直後に失点を重ねるなど数字的には今ひとつでしたが内容はかなりよかったです。
低目にきっちりボールを集めてコントロールもよかったですし、田村らしからぬ緩いボールと内を使ったリードに応えました。
失投らしい失投は外崎に放り込まれた1球ぐらいで効率がよすぎる失点が、それほど被弾の多い西野ではありませんが今季は既に3発が今後の課題となります。
ペルドモは怖いから打球に手を伸ばさないでくれ、澤村は愛斗がボール球に手を出してくれなかったらどうなったことか、そして益田は相変わらずの劇場ぶりでベンチで見守る西野は生きた心地がしなかったかもしれず、それにしても益田ってあんなんでいつまで保つんだろう、そんな薄氷の逃げ切りゲームでした。

にほんブログ村 野球ブログ 千葉ロッテマリーンズへ
明日への活力に!

1 2 3 4 5 6 7 8 9
千葉ロッテ 1 0 0 3 0 1 0 0 0 5 8 1
西武 1 0 0 1 0 1 0 0 0 3 8 0

◆4月12日(水) 西武−千葉ロッテ2回戦(1勝1敗、18時1分、ベルーナドーム、9,009人)
▽勝 西野 2試合2勝
▽S 益田 4試合4S
▽敗 隅田 2試合2敗
▽本塁打 外崎1号(西野)、中村1号(西野)

▽バッテリー
千葉ロッテ 西野、ペルドモ、澤村、益田—田村
西武 隅田、本田、張奕、大曲、ティノコ—古賀、柘植

© 2007 オリオン村