不作を跳ね返せ

今年のドラフト会議が終わりました。
ここ10年では超絶不作との前評判は1巡目の12人が揃わないとまで言われていて、しかし前評判は前評判、例えば同じく不作とも言われていた2014年はヤクルトと中日の壊滅はあれど1巡目では中村奨、有原、岡本、山崎康、山崎福、高橋、安樂、松本、野間が一線で活躍していますし、2巡目以降でも小野、岩下、宗、外崎、石田、遠回りはあっても華々しく復活した藤井もこの年の入団で、つまりは勝負はこれからです。
そんな前評判を醸し出したドラフトフリークで高評価になりそうなのは曽谷(白鴎大)、内藤(日本航空石川)、齊藤(盛岡中央)、日高(富島)、宇田川に続けと育成枠で才木(大経大)のオリックスが一番手か、吉村(東芝)、西村(京都外大西)、澤井(中京大)のヤクルト、森下(中大)、門別(東海大札幌)、戸井(天理)の阪神、斉藤(苫小牧中央)、内田(利根商)、益田(東京ガス)、河野(大阪ガス)の広島、矢澤(日体大)、金村(富士大)、加藤(逆輸入)、奈良間(立正大)の日本ハムもA査定がされそうな、しかしこれらもあくまで素人やスポーツ紙の評価でしかありません。
才木が支配下から外れたり益田、河野、奈良間、田中(亜大)らがここまで下位だったのはプロの評価との乖離ですし、そのプロの評価だってこれまでを見れば絶対ではないわけで、下位指名から主力が生まれるのこそが醍醐味でしょう、そして指名漏れした選手はめげずに次を目指して頑張ってください。
ロッテは現時点で支配下選手登録が67人のところに支配下で5人の指名ですから最低でも2人、まんぱんで開幕というわけにもいきませんので5人ぐらいは戦力外通告となるのでしょう、さっそく今日に楽天が水上を育成枠契約を前提に戦力外通告をしたようにそういったやり方もあるかもしれません。
バランスとして投手5人、内野手4人が悪くも見えますがしかし捕手はここ2年で3人獲っていて、不満があるとすれば海老根でなくても外野手も欲しかったです。

珍しどころも

指名漏れで目立ったところでは山田(立大)と野口(名城大)は上位指名もあると言われていただけに巡目縛りがあったのか、それとも単に名前ほどに評価されていなかったのか、地元出身でロッテファンかつ藤原ファンの海老根(大阪桐蔭)をスルーしたのも残念すぎますがどこも手を出さなかったのが現実です。
大阪桐蔭は松尾こそ1巡目でしたが海老根、川原だけではなく山田もOBですし中川(早大)にも声がかからず、関係者は意気消沈しているでしょう。
話題性では加藤だけではなく山口(テキサス大タイラー)の日本ハムが一手に引き受けそう、その他でも永田(国立台湾体育運動大)とグローバルになりました。
これも時代なのか慶大や亜大など東京六大学や東都大学リーグでも育成枠での指名があり入団もさくっとして、大阪桐蔭はきっとダメとしたのでしょうがそうでなければ海老根や川原の指名があったかもしれず、そして育成枠なら入団しないとしていた水口(京大)もソフトバンクなら翻しそうです。

吉井監督はくじを外す

ロッテの入札は各スポーツ紙でばらけるほどにハッキリとせず、そしてデイリーのみが的中させた荘司(立大)でした。
楽天が事前公表していたことで2球団での抽選は当たりくじが下にあると思って引いたらダメだったとは吉井監督、まあ仕方ありません。
ハズレ入札の菊地(専大)は佐藤奨の2学年下でチームにスッと入れそう、佐藤奨も育成枠のままであればやりづらかったでしょうが先発ローテーションを争うライバルとしてバチバチやって欲しい、菊地には本前、河村とともに北海道トリオで、田中楓も加えてカルテットで日本ハムを叩いてもらいましょう。
上沢や近藤で何度も痛い目に遭わされているその仕返しで、たまにはそういうのがあってもよいはずです。
友杉(天理大)はちびっ子二遊間で気が進まなかったですし小川との違いに疑問もありますが、その二遊間ではいの一番の指名ですので編成部の眼力を信じます。
やはり同じく大学生で捕手が豊作とされたときも佐藤都を最初に指名して、海野や郡司の今を見れば大正解でした。
立正大淞南で谷川の先輩ですから習志野の池田と古谷と同じ関係は高校とプロで先輩後輩がひっくり返って、しかし年功序列の体育会系は揺るぎません。
田中(日本文理)は昨年の時点では上位24人に入ってくると言われていましたが今年にやや評価を落として、逆に言えば素材としてはしっかりしています。
どうしても欲しかったのか左腕の高野(日本通運)はスカウトのコメントを見れば中継ぎとして考えているようで、大卒社会人だけに一年目から勝負です。
ロッテが熱心とされていた金田(浦和学院)は投手も兼任した強肩ショートで茶谷とガチンコか、もちろん友杉も超えなければなりません。

大型選手が多い

友杉を除けば育成枠選手も大型の選手が多く自分的にはウエルカムで、ただ支配下も含めて獲った野手は大砲タイプではなくそもそもその候補も少なかったのですがモヤモヤ感が無いわけではなく、来年は一転して超豊作ともされて佐々木(花巻東)や真鍋(広陵)、佐倉(九州国際大付)らの大物打ちが順調に伸びれば穴埋めをしたい、前田(大阪桐蔭)や細野(東洋大)、度会(ENEOS)らもいてばらければチャンスはあります。
吉川(浦和麗明)は支配下での指名があるかとも思いましたが腕がやや下から出る左腕で、秋山とともに左腕王国を目指して底上げをお願いします。
やはり支配下かと思っていた白濱(飯塚)は指名候補に挙げていたので喜ばしく、190センチオーバーで佐々木朗らに加えてタワーをどんどん立て並びましょう。
勝又(富士宮東)も190センチ近いショートで同郷の紅林が目標らしく、公立校でひょろっとしていますから三年計画で育て上げたいです。
そして黒川(学法石川)は京葉ボーイズで海老根とチームメイトだったマリーンズジュニア出身は池田に続く2人目で、友杉、金田、勝又とともに二遊間と言うよりはショートが4人はそれだけ球団に危機感があるのでしょう、厳しい生存競争となりますが身体能力が高い選手がまずショートとも言われることからしてセカンドやあるいは外野転向という潰しも利きやすく、しかしまずはポッカリ空いているショートを目指して頑張ってください。
ちなみに昨年も虎生、来翔、正雲、楓基、輝斗を単語登録しましたが今年も吏玖、脩汰、快起、琉偉、凱星とおじさんにはきつくなってきました。

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指名選手一覧

以下がロッテの指名選手です。
それぞれのコメントは公式サイトの担当スカウトによるものになります。

1巡目 菊地吏玖 投手 右 22歳 専大 183㎝・93㎏
ストレートの威力と右腕を上手くコンパクトに使うことで、スピード以上に速さを感じさせる投手。
打者に対しての闘争心(腕の振り)も持ち合せており、変化球の精度のレベルアップ、さらにウイニングショットを確立することができれば、一軍の戦力として期待できる。(福澤スカウト)

2巡目 友杉篤輝 内野手 右 22歳 天理大 171㎝・70㎏
スピード感があり、足を使えて、内野ならどこでも守れる俊足巧打の選手。
彼の最大の武器が足の速さで盗塁でも3.0秒台を記録する。仕掛ける勇気、雰囲気を読むセンス、走塁の勘がある。
プロでも十分に勝負でき、盗塁王も狙える脚力の持ち主でもある。(三家スカウト)

3巡目 田中晴也 投手 右 18歳 日本文理 186㎝・92㎏
186cmの長身から投げ下ろす、MAX150キロの本格派右腕。
将来のローテーションピッチャー候補。スケールの大きな選手になってくれる予感。(小林スカウト)

4巡目 高野脩汰 投手 左 24歳 日本通運 183㎝・87㎏
真上から投げ下ろす、ダイナミックなフォームが持ち味の中継ぎタイプの左腕。
MAX147キロの空振り率の高いストレートに加え、鋭く沈むフォークボールで三振を奪うパワーピッチが最大の武器で1年目からリリーフの軸になってくれそう。(中川スカウト)

5巡目 金田優太 内野手 左 17歳 浦和学院 183㎝・83㎏
軽快なフットワークと柔らかいハンドリング、投手としても140キロを超えるストレートを投げ込む、地肩の強さを持ち、スローイングの正確性の高さを武器にする遊撃手。
コンパクトなスイングから広角に打ち分ける、バットコントロールのうまさに長けた打撃も魅力の一つ。
近い将来遊撃手のレギュラー争いをできる好素材。(中川スカウト)

育成枠1巡目 吉川悠斗 投手 左 17歳 浦和麗明 185㎝・82㎏
185cm長身のスリークォーター左腕。
しなやかな腕の振りが持ち味で、リーチが長く、球持ちの良さが特徴。
現状では球速も142キロ止まりではあるが、球速表示以上の伸びのあるストレートは魅力で、精度の高いチェンジアップも武器になる投手。
まずは育成からしっかり鍛え上げ支配下登録を勝ち取りたい。(中川スカウト)

育成枠2巡目 白濱快起 投手 右 18歳 飯塚 192㎝・87㎏
身長192cmから投げ下ろす、ストレートが魅力の投手。
まだまだ未熟な部分も多いが専門体力の筋肉量を上げることで、スピードが上がることに期待したい。
変化球も多彩だが縦の変化を磨くことで、投手としてさらに輝いてくれるだろう。(福澤スカウト)

育成枠3巡目 勝又琉偉 内野手 右 18歳 富士宮東 188㎝・78㎏
身長188cm78kgの大型内野手。
長身のわりに身のこなしが良く三拍子そろった選手。
まずは体作りを行い、支配下登録を目指す。(小林スカウト)

育成枠4巡目 黒川凱星 内野手 右 18歳 学法石川 178㎝・75㎏
走攻守三拍子そろったユーティリティープレーヤー。
育成でしっかり体を鍛えていけば、将来はマリーンズジュニア第2号としてチームの顔になれる選手と期待している。(柳沼スカウト)

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