美馬への援護率はこの試合が始まるまで0.50でしたから、1点すら援護してもらえなかったのはデータどおりなのでしょう。
三回に先制を許すも五回まで3安打1失点、そして六回に一死二三塁でクリーンアップとなれば悪くても同点、逆転も狙えるとベンチ前で見つめる美馬は期待に胸が高まったであろうところで中村奨は三振、佐藤都は投ゴロとデータに忠実な凡退は脱力に充分すぎます。
中村奨は前のボールがボール球くさかったものをストライクにされたのであそこは手を出さざるを得なかったのでしょうが直近5試合で身長にも満たない.176で10試合でも2割でしかないのに三番を任せなければならない打線の苦しさ、酷さ、情けなさ、先発陣はたまったものではありません。
そしてその裏に二死からツーベースを浴びただけで山川を申告敬遠、マウンドで木村コーチと話す美馬の表情に「俺を信じられないのか」との怒りのようなものが感じられたのは気のせいか、援護は無い、信じてもらえない、そして中村にレフトスタンドに運ばれて試合が終わりました。
山川には一打席目にツーベースを打たれましたが次の打席ではファールフライに打ち取っていただけに何ともかんとも、塁を埋めて守りやすくするというのはあったでしょう、前の試合から中村がもうひとつだったというのもあったでしょう、それでもカウントが悪くなってからのそれではなく頭から勝負を避けるのは美馬の粘投と打線の不甲斐なさが相まって、結果的には美馬の傷口に塩を塗ることになってしまい可哀想すぎます。
これで美馬は24回1/3を投げて援護点は僅かに1で援護率はさらに下がって0.37という冗談のような数値はチームの勝率を下回って、今日の6回4失点で防御率は3.33まで落ちましたがそれでも4試合で4敗は無いでしょう、契約の切れる今オフに「打てるチームで投げたい」と暴れても何ら不思議はありません。
今日は言わなかったのかな
前日の7得点に「一発で真っすぐを仕留めようという話はした。その通りにできたんじゃないか」とご満悦だった井口監督は、今日にそれを言わなかったのか、これってそもそも精神論にしか聞こえませんし、そして辻監督の術中にはまって対ロッテマシンの與座に軽くあしらわれました。
前の試合から9イニング、あと一人でノーノーを食らうというところでエチェバリアにヒットが出ましたが、五回までチャンスらしいチャンスもなく六回にようやくも件のとおり、また次も登板間隔を調整してでも與座をロッテにぶつけてくる辻監督なのでしょう。
そして7点ビハインドで和田に代打福田秀でも中村奨、佐藤都はそのまま打たせて福田光や小川に経験を積ませるという発想が無い、いつものことです。
アンダースローということもあってかスタメン落ちのレアードにも声がかかることなく、淡々と凡打の山を築いて明日の佐々木朗もげんなりかもしれません。
東妻・・・
リリーフ陣がピリッとしないだけにチャンスの東妻はしかし3失点、オグレディには上手く打たれましたがその後は暴投あり滅多打ちあり、寂しすぎます。
前回登板も無失点ながら3安打を浴びて今季は2回7安打1被弾の被打率.636は分母が小さいにしてもあまり見ることがない数字で、昨季にきっかけを掴んだかと思ったところでこれは何だろう、二年続けることの難しさか、しかしそこを乗り越えなければ次が見えてきません。
体いっぱいに使ってのダイナミックなフォームから繰り出される150キロ前後のストレートは見栄えがありますがしかしそれを山川に軽々と運ばれて、これが上背の無い投手の宿命か作山は短命でしたし佐竹はプロ入りできず、ストレートごりごりからのモデルチェンジをしないと厳しいように思えます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 |
西武 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 3 | X | 7 | 9 | 0 |
◆5月5日(木) 西武−千葉ロッテ8回戦(4勝4敗、13時、ベルーナドーム、23,646人)
▽勝 與座 3試合2勝1敗
▽敗 美馬 4試合4敗
▽本塁打 中村1号(美馬)、山川11号(東妻)
▽バッテリー
千葉ロッテ 美馬、小沼、東妻—松川、佐藤都
西武 與座、本田、平良、平井—古賀