18 二木康太 投手 25歳 年俸4600万円
【2020年成績】 15試合 9勝3敗0S 防御率3.40 92回2/3 72安打 7被本塁打 12与四球 3与死球 79奪三振 被打率.212
毎年のようにシーズンを乗り切るだけの体力、スタミナに欠いて7勝の壁を乗り越えられなかった二木が、コロナの影響での短縮シーズンでもしかしたらとの期待どおりに最後まで失速をすることなく自己最多の9勝、143試合換算をすれば初の二桁勝利ですので見事な活躍でした。
涌井にマジかよ、と言われたらしいエースナンバー18の先々代は6勝の壁を破れずに消えていった藤岡だったので二木には縁起が悪いかとも思っていたのですが、ロッテでは珍しくも背番号を変えた一年目にキャリアハイはただ勝っただけではなく負けなかった、プロ入りで初の貯金を稼いだのが大きかったです。
ヒルマン以来の24年ぶりに対ソフトバンクに7連勝は今季も3勝で強い相手にもきっちりと勝って、だからこそCSで投げさせなかったのがもったいなかったですし本人もなぜ?と不満だったのではないかと、その悔しさを来季の開幕投手で晴らせるよう充実なオフを過ごしてくれればと思います。
走者を出さない
石垣島ではブルペンでゴムを使って前のめりにならないよう矯正に取り組んでいましたので、無駄なところに力が入らないようになったことでのスタミナ温存になったのか、もっとも今季2試合目の登板で2回途中で6失点炎上で抹消になっての一ヶ月のインターバルがありましたので短いシーズンでさらに短かったので本当の勝負は来季、その来季が143試合の開催ができるかどうかはまだ分かりませんがそこを乗り切ってこそのエースへの名乗りです。
そんな二木を支えたのはやはりストレートで、種市のように150キロが出るわけではないですし岩下のような重さがあるわけでもありませんが伸び、キレ、そしてコントロールに意識を置いているのは本人が常に語っていますし、シアトルで得たものもあったのでしょう。
そのコントロールは精緻というわけではありませんがボール先行になっても簡単には歩かせない粘り強さが持ち味で、WHIPは山本を退けてリーグ最少は一番に走者を出さない称号を手にしたことになり、被弾もかなり減って、それでいて防御率が3点台半ばなのが評価を難しくします。
走者は出さないけれどもタイムリーはそこそこ打たれる、という勝負弱さにも思えますが一方で援護率は4.73と貧打線にしては高いものの美馬、岩下には劣り石川とほぼ同じ、となれば試合に勝っていることからしてギアの入れ方を覚えたという見方もできます。
これは長いイニングを投げる、ガス欠をすることなくシーズンを乗り切る、には必要不可欠なアイテムですので、来季にその答えを見せてもらいましょう。
そして来季に正真正銘の二桁勝利を達成すればロッテの背番号18では清水直以来の13年ぶり、ミリオンダラーズの仲間入りは間違いありません。
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【オリオン村査定】 4600万円 → 6500万円 (△41%)